キツネ 1999年 宮崎県 丸目集落のある老人が、田野の秋祭りの帰りの夜道、乳岩様の下できれいな女に会い、丸目とは間逆の山の上まで連れて行かれてしまった。乳岩様の狐に化かされた。
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ヤマウバ,ヤマンバ,メシヲクワンヤマンバ,メシヲクワンヤマウバ 1984年 岐阜県 男が山奥で出会った美しい女を飯を食わせない約束で妻にする。女はよく働き次々に子どもを産んだ。ある日、障子に穴をあけてみてみると、大食いの山姥であった。正体を知られた山姥は山中へ逃げ込んだが、事故で谷底へ落ちて死んでしまった。男はいい嫁がいなくなったと嘆いた。
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ケンムン 1969年 鹿児島県 ある男が12月頃の晩に潮干狩りに行く。木を枕に海岸で寝ていると、その木はケンムンの枕木だったのでケンムンの声がして来た。「今晩生まれる子が女の子であれば、他部落に嫁入りするように。その時大雨が降るが木の下に隠れるように。その時石垣もろとも木が倒れ娘は命を失う。運命だ。」男が家に帰ると女の子が生まれていた.。成長し嫁入りすることになったが予言どおり大雨になった。父はついていくといって聞かず、雨宿りさせなかったので無事に嫁入りは終わり、その子は百才まで生きた。それで田舎ではケンムンの死の予言を祓う。
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ウナギ,ヘビ,アオイヒ 1987年 和歌山県 400余年前、美しい乙女と若者が旅を続けていたが、ある夜若者が乙女の前から姿を消した。乙女は狂乱して探したが見つからず、滝に身を投げて死んでしまった。その後、滝壺に雌雄の白鰻が住んでいるのが見つかった。乙女が身ごもっていた赤ちゃんの化身だろう。丑の刻、青い火がゆれて赤ん坊の泣き声が聞こえたという。
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リュウ,メオトイワ 1964年 愛媛県 昔、ある老婆が竜の仕業とされていた、どれほど川が流れても離れない夫婦岩を見に行った時、竜に会ってしまった。その後、病気を患って死んだという。
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ヤマイリノキンキ 1956年 宮城県 旧二月十二日は山の神の祭日で山入りできない。ある時、若者が木を伐りに山に入ると、谷川の巨岩の上に黒髪で半裸の女がおり、声をかけると恐ろしい形相の女で若者を睨み付けた。若者は逃げ帰ったがその後病気になり死亡した。その女は山の神であった。
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ヤマンバ 1932年 静岡県 倉木山という山に山姥が住んでいて、人里へ来てはいそがしい家の子守や居留守をしていた。ある日ある家の子守をしていたが、ついにその子供を食ってしまった。家人が仇をうつため、焼いた石を団子と共に食わせ、山姥は腹をこがして天竜川へ落ちて死んだ。
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キツネ 1929年 長崎県 山田村が千々岩と境する木場というところに十傳という人が住んでいた。十傳どんが日見ノ峠の狐に「八面グリ」と狐の「七面グリ」を交換しようと持ちかけ、「七面グリ」を手に入れた。翌日、十傳どんの乳母がやって来て、「七面グリ」を見せると、乳母に狐が化けていたので、取り返された。神主の格好をした十傳どんが狐を訪れ、人間の手に触れた「七面グリ」を祈祷しようと家に持ち帰った。夜に狐がやってきたが、返さなかった。翌朝、戸口で狐が舌を切って死んでいた。
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ヤマンバ 1936年 熊本県 魚売が馬に魚を積んでいくと山姥に魚を食べられる。魚売りが木に登って隠れると、山姥は川に映った魚売りの姿を見て川に飛び込み、死んでしまった。
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アカゴノクビヲクウオンナ 1932年 愛知県 ある男が、夜明け前の峠で、青ざめた女が髪を振り乱して赤子の首を咥えているのを見た。近所で聞き込みしたところ、かつて、近くの家の嫁が、産後間もなく死んでしまった赤ん坊を抱いて失踪した事があったという。
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バケモノ 1977年 青森県 昔、女の人が山に行って化け物と仲良くなり、化け物の子を産んだ。7日7晩たっても生まれなかったが、7日目の風雨が強い晩、産婆の指示で産室を無人にしたら、何かが来てコチョコチョ話をし、子が生まれた。その子は口が耳まで裂けていた。産婆は誰にも見せずにどこかに埋めたが、翌日掘り返した跡があり、何も無くなっていた。
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ナキゴエ,ミナゲノオト,ボウレイ 1929年 高知県 長濱町の長者の愛娘は誰もが惹かれる気立てのいい女性だった。ある日山伏が娘を好きになり、執拗に結婚を申し込んだ。断ると暴力を振るい乳母と逃げる娘を福浦まで追いつめた。二人は池に身を投げて死に、山伏も後を追った。それから池では夜に三回続いて人の飛び込む音がし、女の泣き叫ぶ声もする怪事が起きた。
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キツネ 1992年 宮崎県 清武町の乳岩さまの下の道にはよく狐が出た。あるとき老人が歩いていると、向こうからきれいな女が来る。手に毛が生えていたら狐の化けたものなので確かめようと握手を申し出たが、応じない。やはり狐だと思って歩いていたが、いつまでたっても我が家に着かない。夜が明けてみると陸の頂上にいた。やはりだまされていた。
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ヤマウバ 1984年 岐阜県 雪の夕暮れ、50歳くらいの大食いで力持ちの女がやってきて滞在する。女は仕事を手伝ったがいくら苧績をしてもまったく苧環が大きくならない上に大食いなので家人はこれを疎んで茶碗の中が空洞になるように飯をよそってやっていた。春が来て女は「ひんぬりごきにごちそうさま」と飯の盛り付け方に皮肉をいって笹の葉にくるんだ薬を置いて出て行った。女の残した小さい苧環は紡いでみるといくら繰っても繰り切れなかった。繰っているうちに放置していた赤ん坊が泣き死んでしまったが、この薬を与えると生き返ったという。女は猪ノ洞谷の一の滝近くの岩穴に住む山姥だろうと言われた。
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カッパ 1913年 岩手県 4歳になる子供がいた。ある易者が、この子は川の物に取られると言った。それから家の者は子を家の外に出さないようにしていたが、ある時伯母がその子を外に連れ出し、川に入ったまま見えなくなった。川童が伯母に化けて来たのだという。
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リュウ 1932年 奈良県 ある美男子の許に、ある夜美しい女が尋ねてきた。2人は夫婦となり子も生まれたが、男は妻について、草履が濡れている事と、井戸で水鏡をしている事を不審に思っていた。ある時それを尋ねたら、妻は亀山の原の池に牡竜とともに住む牝竜の化身であり、池が井戸とつながっているのだと言い、池へ帰ってしまった。池を訪れ妻を呼ぶと牡竜が現れ男を食おうとした。逃げ帰ったが病に倒れ子とともに死んでしまった。
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ダイジャ 1988年 奈良県 お亀という美人の人妻がいた。毎夜草履が湿るので夫が尋ねると、亀山の池に遊びに行くのだという。お亀は子どもを残して池に行ってしまった。夫は困って池に行くと、お亀が現れて赤子に乳を飲ませ、もう来るなと言った。子どもが泣くので夫がまた池に行くと、今度は大蛇が大口を開けて追ってきた。その場所を大口と言う。男は家に戻るとすぐ死んだ。その池をおかめが池とも呼ぶ。
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オニ,オニババ 1969年 福島県 安達ケ原に住む乳母が、姫の病を治すため、それとは知らず実の娘の生き胆を奪ってしまい、驚き狂った末、鬼になり、旅人を食うようになる。数年後、泊まった僧が持つ如意輪観音像に射られ、鬼婆は死ぬ。
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オトンキツネ 1935年 鳥取県 昔因幡国立見峠の古狐は里人を騙して頭をつるつる坊主にするというので恐れられていた。村の若い者がある日退治することとなり、2人で立見峠に出かけると黄金色の古狐がぶらぶら歩いていたが、やがて若い女に化けた。そして道端の石地蔵を抱き上げ川の水草をつけると赤子となった。それをおんぶして歩き出したので、後をつけると女は一軒の老夫婦を起こし、その子を抱かせた。老夫婦は孫だといって喜んでいたので、見てきた話を聞かせたが信じないので湯に赤子を投げ込んだが、赤子は死んでしまった。年寄り夫婦が怒っているところへ和尚が通りかかり、2人を剃髪して弟子とした。2人は一心に礼拝して木魚を鳴らした。夜が明けて村の人達が立見峠にくると、2人の若者が草野原に座り、竹櫛に馬糞を貫いたものを打ち振って騒いでいた。おとん狐のしわざである。
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ヒサゴ,スズメ,バケモノ 1934年 大分県 昔昔大昔、山の中で百姓をしている正直な婆さんが大怪我した雀を治療してやった。するとそのごやってきて、瓢の種をひった。それを植えると庭一面に大きな瓢がなった。欲深な婆様は自分で雀の腰を折ってそれを治療するという行動に出たが、お礼だと思ったものの中から化物のようなものが出てきた、婆様はおどろいて死んでしまった。
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