アクリョウ,アジ 1972年 沖縄県 産室に〆縄を張る事や、産室の入り口に十文字の竹を掛けておくアジにより、赤子を奪おうとする悪霊が近づかない様にする。
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アカゴノレイコン 2000年 栃木県 栗山村では赤子にクシャミやアクビをする前にとりあえず仮の名前をつける慣わしがあった。赤子の霊魂は微弱であり、クシャミやアクビは赤子の体内に宿ろうとする霊魂を追い出しかねないために、名前をつけることによって霊魂の遊離を防止しようとしたものと考えられる。
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イチジャマ 1972年 沖縄県 或るイチジャマ(生悪霊)の女が隣の部落に嫁に行ったがすぐに離婚して実家に戻った。イチジャマの家系では子供も早死にするケースが多かった。また、「シータニキリルン」(精種切れる)、子孫が絶えるといわれていた。
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タマシイ,(ウマレカワリ) 1954年 栃木県 占いで死ぬと言われ閉じこもっていたが、退屈して、魂だけが外出した。ある家の前で人だかりがある。覗いて見るとお産だった。見ていると窪みに落ち込み、気がつくと赤子に生まれ変わっていた。
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(ゾクシン) 2004年 香川県 お産に関する俗信。妊婦が火事を見ると赤い痣の子が、葬式を見ると青い痣の子が産まれるという。ウサギを見ると、三口の子が産まれるという。お腹が前に出るあるいは妊婦の顔つきがきつくなると男の子だという。はしかなど高熱で子どもが危ないときは、へその緒を煎じて飲ませるといいと言った。チヌを食べると、乳の出がよくなるという。ナナツキゴは育つが、ヤツキゴは育たないという、など。
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ザシキワラシ,クラワラシ 1992年 岩手県 ここのお宅にはかつてザシキワラシがいたと言う。ザシキワラシは小さい男の子で、赤い顔で髪をたれ、奥座敷であばれたり騒いだりしたが、これのいる家は栄えると言う。
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キツネ,クダ,クダショウ 1985年 長野県 柿野沢にはクダショウと言われている家があると言うが、その家は昔、先祖が、キツネの一族を親子で鉄砲で殺した。その時、そのクダが家に憑き、それからというもの、生まれてくる子供全員がキツネ目になった。
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キツネモチ,クロ 1974年 島根県 キツネモチ、クロと呼ばれる家はきつねの動物霊を飼っていて、その霊が無意図的に他人に憑依すると信じられている家筋である。キツネモチとの婚姻は忌み嫌われ禁じられている。当部落で最も古株のキツネモチは徳川家光の時代に隣部落から分家し入村し、3代目(寛保)か4代目(安永)にキツネモチの女を妾にして「悪い方」になったといわれる。
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シカムスメ,シカヒメ 1931年 岩手県 昔、ある奥方が山奥で産をしたとき、鹿にその子を託して死んだ。鹿は赤子を角にくくりつけられたまま山を下り、老夫婦のところに赤子を連れて行った。その子は鹿娘(もしくは鹿姫)と名づけられた。成長した後、長者の家の火焚女になり、長者の息子と結婚したといわれている。この娘は雀がとまったまま梅の枝を折ったり、引き綿の上を新しい草履であるいたり、水の上を歩いたりできたという。
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タヌキツキ 1953年 鳥取県 狸を飼っていた家の母が憑かれた。祟りだといわれたが、対処しなかったので、狸のような行動をとるようになった母は死んだ。この家には、体臭が狸の臭いのする娘が生まれたりしたので、人々は狸の霊の子だという。
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イヌガミ 1986年 愛媛県 犬神の話は終戦前まであった。妙なことやつまらないことを言う人は犬神が憑いたなどといい、あの家は犬神スジだ、あの人が犬神の系統だといって、敬遠したり嫁のとり手がなかったりする。
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ザシキワラシ 2001年 青森県 ザシキワラシは家の守り神様で、男の子か女の子か分からないと言う。それが来た家は栄えると言うが、古い家にはいるものだとも言う。
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ツキモノ,イナリサン 1948年 鳥取県 生霊は怨恨で憑く。狐持ちと言われる家は、何か変なことがある家、金持ちの家、地方的に集まっている家である。狐を隠語でイナリサンと言う。また75人の眷族がいるので七十五人とも言う。狐持ちの血統から嫁を貰うとキツネも一緒に来るというので婚姻を嫌う。
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(ゾクシン) 1977年 福島県 人生儀礼に関する俗信。丙午に妊娠すると、女性が産まれると大変だといって、ほうずきの根で子供をおろしたという。エナをきれいに洗うと、誰の生まれ変わりかが判るというが、見ると目が潰れるとも言われ、見ないで捨てるという。人が死ぬと、家の中を大きな鳥が飛ぶのが見えるといわれている。魂がホタルになる場合があるという、など。
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カラス 1934年 奈良県 烏がコカコカと鳴くと人が産まれ、カワイカワイと鳴くと人が死んだことである。産まれる時は家の雨だれに血の流れるのが見え、産まれる時には白い矢がたつのが見えるからだという。また棺は背に負わない。湯棺した晩には風呂をたかない。
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ボウレイ,オウギヤオツル 1929年 宮城県 有壁村から栗原、登米では亡霊扇屋おつるが懐胎して、墓場で産んだ赤子が如幻上人であるとされている。
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オンナ 1990年 秋田県 梅津忠兵衛という侍が丑三つ時に山道を歩いていると女が現れ赤子をたくされた。女は消え、赤子は次第に重くなった。念仏を唱えると赤子は消え女が現れ、「私は山の氏神であり、赤子は氏子の胎児である。助力により無事生れた」といい、礼に怪力を授けられた。
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トウビョウ 1922年 鳥取県 東伯耆地方にはトウビョウという狐がいる。貧しかった家が急に裕福になると、あそこにはトウビョウがいるのではないかと世間から疑惑の目を向けられていた。トウビョウは夜よその家に行き、お金でも卵でも、何でも主人の欲しいと思うものをくわえて帰るので、トウビョウ持の家では財産が増えるという。トウビョウは鼬に似たもので、75匹が一群団ということである。この家と縁組した家にはその一群が嫁婿に伴って行くと言われ、その家も狐持ち(トウビョウ持)になる。
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メドチ 1980年 青森県 ある家の奥さんにメドチが通って身ごもり、難産になった。雨風のある日、家の前にきれいな男が傘をさして立っていた。そうしたら皿を三枚かぶったメドチの子が産まれた。奥さんは産死した。家人はメドチの子を焼き殺した。
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オニ 1958年 香川県 角がはえて生まれてきた赤ん坊は鬼子と呼び、鬼が迎えにきたのだという。
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