ユメ,ハチ 1973年 新潟県 椿が咲く季節、あにとおじが山で休んでいるとおじの左の鼻の穴から蜂が飛び出し南に飛んでいった。暫くすると帰ってきて右の鼻の穴に入っておじは目を覚ました。おじは椿の下に甕が埋まっている夢を見たといった。探してみると実際に甕があった。
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ユメ,ハチ 1937年 山梨県 昼寝をしていると鼻の穴から小さな蜂が飛び出し、飛び去ったのを他の一方の男が見ていた。眠ったほうの男は夢を頼りに黄金の壷ひとつを掘り出して大金持ちになる。その後また2人で出かけていって、2人とも大変な万々長者になったという。
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ユメ,ハチ 1973年 新潟県 魂が蜂となって寝ていた男の鼻から出てきて遊びまわった。その様子を男は夢としてみた。
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ハチ 1931年 山梨県 茂衛門と八右衛門という二人の百姓が六部になって旅をしていた。茂衛門が昼寝をしていると、鼻から蜂が出てきた。そのとき、茂衛門は金を掘り当てる夢を見ており、気になった八右衛門が蜂の見ていたあたりを掘ると金の入った壺が2つ出てきた。その後、茂衛門は5つの壺を掘り当て、共に大金持ちになったという。
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マルイワノゼンワン,ミズノセイ 1987年 長野県 若夫婦に男の子が生まれたのでお祝いをしようと思ったが,客用の膳や椀がない。ある時二人が同じ夢を見た。白い着物の美しい姫が現れ,「私は水の精の使いだが,お前達はいつも水を大事にしてくれるので,膳や椀は私が貸してやろう。夕方,必要な数を紙に書いて丸岩の割れ目に投げ入れておくように」と告げて消えた。二人が言われた通りにしてみると,翌朝丸岩の前に頼んだとおりの膳と椀が並べてあった。きれいに洗ってもとの場所に置いておくと,何時の間にか膳や椀は割れ目の中に消えていった。その後村の者が頼んでも同じように貸してくれたが,ある者が数をごまかしたのでお姫様が怒り,二度と貸してくれなくなった。
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〔フルツボ〕 1976年 大分県 豊後のある村の古い社に壺があった。乞食が社に住みついて、その壺で酒を買い、社に寝起きしていた。村人がその態度をののしって乞食を追い出した。その晩から、村人の夢に壺が現れて、日々酒を入れてともに楽しんでいたので、とても悲しいと訴えた。そこで、乞食を捜し出して村人が酒を買い与え、住まわせることにした。
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レイム 1930年 石川県 ある所に若い夫婦がおり、ある時女房の夢枕に神様が立ちお告げをした。女房は神様のお告げの通り家を出て山芋掘りをする男と一緒になった。飯が食えぬという男に小判を渡したら、男はこんなものなら山にたくさんあると言った。女房はそれを集めて長者になった。
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バンバアイシ 1960年 神奈川県 昔、ある信心者の夢枕に神が立ち「一の釜西方を流れる相模川の深いところにいる。自分の体は石で夫石は川下の江ノ島にいる。上流から訪ねてきたが、水が少なく下流に行けないから八幡宮まで連れて行って欲しい」と告げた。夢から醒めて一の釜に行くと、川底に老婆のような形の石があったため社の境内に移した。その後日照りが続いた時また夢枕に立ち、「自分を一の釜に入れると雨を降らしてやる」と告げたのでそうすると雨が降った。その後石はしばらく放置されたが、川下の人が井戸端の敷石として使った。しかし、一家中の人が病気になったため、行者の進言で八幡宮へと返された。
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カメ 1934年 兵庫県 水戸の龜屋という穀物問屋の主が、眼病を患いついに失明してしまった。主はたまたま人丸塚の事を聞いて参篭し、不思議な夢を見た。大きな龜が主を乗せて、清水の側に下ろしたという夢で、実際に清水があったので、神のお告げと思い、その水で洗眼すると視力が回復した。
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オウゴンノツボ 1975年 愛媛県 別府某という老人の夢枕に神様が立ち、サガシ山のチャセン松の根元に黄金の壺があると告げた。が、松が見つからず、諦めて帰ろうとしたときに松を見つけ根元を掘ると壺が出た。床の間に飾っていると壺が唸りだし、気味悪くなって人に譲ろうとすると、江戸で今の金に両替してこようと言う人がいた。その人に預けたが、帰ってくると「黄金は石になっていた」と告げたという。
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ユメカイチョウジャ 1968年 愛媛県 三弥という商人が友人と商いに行き、途中で昼寝した。三弥が目を覚ますと、友人の鼻の中に熊蜂が出入りして、下の谷へ飛んでいった。男は下の谷で黄金が出る夢を見ており、三弥はその夢を5両で買って金を掘り、金持ちになった。ある日殿様が来て、天井のガラス張りの中の金魚を見て訪ねたが、三弥が足で指したので、処刑されたという。
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マツ,カイブツ 1922年 岩手県 上閉伊郡栗橋村字古里に大きな松の木があり、日光を遮っていた。耕作物の邪魔になるので伐り倒そうとしたが、次の日になると元に戻っていて伐ることができなかった。ある日夢に一人の翁が現れ、木の伐屑を毎夕方に焼き棄てれば成就すると告げた。言うとおりにすると木は倒れ、それを用いて船を造った。しかし、不思議なことに船は一夜のうちに姿を消してしまった。あるとき、漁夫が橋野川の川上で得体の知れないものを見つけ、大权で突き刺した。一度帰り、次の日再び現場に行くと何もいなかった。探している内に漁夫は狂い、あたりは風雨となり大洪水が起こった。一夜たつと河口に突如として奇岩が現れた。人々は、漁夫の突き刺した怪物の化身だと言い囃した。
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マルイワノカシワン,ユメマクラ,ミズノカミサマ 1987年 長野県 若夫婦に男の子が生まれたのでお祝いをしようと思ったが,客用の膳や椀がない。ある時二人の夢枕に白い衣をまとった美しい女が現れ,「お前達はいつも水を大事にしているので,膳や椀は私が貸してやろう。夕方,必要な数を紙に書いて丸岩の割れ目に投げ入れておくように」と告げて消えた。二人が言われたとおりにしてみると,翌朝丸岩の前に頼んだとおりの膳と椀が並べてあった。きれいに洗ってもとの場所に置いておくと,何時の間にか膳や椀は消えていた。その後村の者が頼んでも同じように貸してくれたが,ある者が数をごまかしたので水の神様が怒ったのか,二度と貸してくれなくなった。
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キツネ,ユメ 1974年 山形県 出羽国の山形で、7月5日頃、男が庭の池の辺で居眠りしていると夢に女の童が現れた。童に連れられ池に入ると150才位の翁と35才位の姫君の住む屋敷があった。翁に乞われ歌を詠むとお礼に玉を貰った。夢が覚めても玉は残っていた。
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オウゴン,ヒノタマ 1950年 長野県 ある男が、夢で黄金の在り処を見た。行ってみると見たままの場所があるので喜び、村人に話した。村人がこっそりその場所を掘ると、土中の黄金は火の玉となって飛び去った。男が行った時には黄金は無く、がっかりして帰ったが、座敷に黄金が飛んできていた。
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マルイワノゼンワン,ミズノセイ 1987年 長野県 働き者の若夫婦が道祖神にお参りしていると男の子が生まれた。お祝いをしたかったが客用のお膳がない。ある時二人が同じ夢を見た。美しい姫が現れて水の精の使いであると名乗り,必要な数を紙に書いて丸岩の割れ目に投げ込めば膳と椀を貸してくれるという。言われたとおりにすると,翌朝丸岩の前に膳と椀が並んでおり,元の場所に返すと何時の間にか割れ目の中へ消えていった。以後村中が借りるようになったが,誤魔化す者がいて二度と貸してもらえなくなった。
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オバケタマゴ 1984年 長野県 お祭りの時、ある男が木に登って鳥の卵を取ってきた。この卵を食べようとして鍋で煮ていると、次々と増えていく。神様の卵を取って来てしまったことに気づき、急いでお祓いをして神様の怒りを鎮めてもらった。
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カメ 1976年 青森県 明和6年8月、奥州津軽の浜辺を百姓が歩いていると、亀が鳥に襲われ殺されそうになっていた。百姓は鳥を追い散らし亀を助け海に戻した。その夜、夢に童子が現れ、恩を報じたいので、卜檀という薬木を奉りたい、浜に来て欲しいという。眼が覚め浜に行くと、亀が現れ木の枝のような黄色い物をくわえてきた。津軽の領主がそれを聞き付け、医者に見せたところ、本草にはあるが、いまだ見たことがある人がいないといった。
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オシドリ,ユメ 2002年 栃木県 下野の国の阿曽沼に鷹を使う者がいた。ある時鷹狩りをして、鴛の雄を取って帰った。その夜の夢に品の良い女が現れて、怨み深い様子で泣いて、「なぜ私の夫を殺したのか」という。「そんなことはしていない」というと、「確かに今日召し取った」といい、歌を詠じて飛び立つのを見ると鴛の雌であった。驚いて朝見れば、昨日の雄と嘴をあわせて雌が死んでいた。男はそれを見て発心して出家した。
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オニ 1966年 新潟県 昔、ある男が飯を食わない嬶を欲しがったので、鬼が来て嬶になった。様子をそっと覗くと嬶は釜で飯を炊き、頭を開けて食っていた。男が覗いているのを見つけた嬶は蒲団を入れる箱に男を入れ、担いで山に走った。箱の底が抜け、男は菖蒲畑に隠れて助かった。以来、五月節供の5月6日には、菖蒲が流れるように雨が降ったほうがよいという。
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