ガキボトケ 1976年 三重県 滝にいる番人は、旅人が朝早くそこを通ると茶漬けを食べたかと尋ねる。食べたと答えれば首をはねられ、番人はそれで茶飯を食べる。現在番人はいなくなったが、御斉峠附近を通ると空腹になることがありガキボトケに憑かれたからだと言われる。
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ヨウカイ 1929年 大分県 山で弁当を食べたとき箸をそのままにしておくと、妖怪が来て尻を拭う。そうされた者は病気になるので、箸をふたつに折って捨てなければならない。
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ツルベオロシ 1992年 福井県 村外れに大きな木が二本あって、つるべおろしという化け物が出て夜道を通る人に問答を仕掛ける。負けると食われるが、ある男が問答に勝ったので以後でなくなった。
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オミコシ 1955年 静岡県 お見越しという妖怪が出る。道を通ると優しい人がいて、話をしているうちに話の様子によって大きくなって見せる。
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キツネ 2005年 島根県 御津へゆく峠で狐が人を化かすと聞いたことがあるかもしれない。
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ユウレイカイドウ 1935年 岐阜県 平湯峠から広瀬に至る尾根に何時の頃からか夜中に得体の知れぬものが通ると言われるようになった。ある時百姓が正体を確かめようと仲間とそこに向かい、夜尾根で野宿した。すると枕元を数十人の群れが「御仏米を食べているのでとれない」と言いながら通過した。
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クダン 1933年 香川県 小豆飯と手首を糸でくくる厄除けがある。また山の中にいるくだんという人身牛頭の怪物から出たという点が変わっている。
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バケモノ,(ゾクシン) 1933年 兵庫県 飾磨郡では、一膳飯を食べると、化物に会うという。
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オボ,ユウレイ 1990年 福島県 オボ沢という沢にオボという幽霊が出る。お腹に子供がいて死んだ女の幽霊で、夕方、旅人に「子を抱いてくれ」と出る。抱くと消え、待っても出てこない。オボを避けるには、荷縄の長さを揃えずにいて「子を抱いてくれ」と出たら、オボに「紐を揃えてくれ」と頼み、揃わぬ紐を揃えているうちに逃げればいい。オボの子は抱いた人の首に噛み付くので、首と反対に抱くとよい、ともいう。
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ヤマンバ 2005年 島根県 夕方暗くなると、山から山姥が降りてきて旅人をとって食うという。
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ダラシ 1920年 長崎県 平石越のノトンの坂の辺りは、遠い昔、旅人(落人とも)が餓死したと伝えられる。その霊魂が土に留まって通る者に憑く。十分腹ごしらえをして、握り飯を持っていき、そこを通るときに1つは自分で食べ、残りをそこいらの藪の中に投げてやれば祟りもなく無事に山を越えることができる。
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キツネ 1995年 群馬県 大深山の立石に狐がいて、みんな化かされた。狐が憑いたときも、立石に油揚げや天ぷらを持っていくと離れた。
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オニ,ジゾウソン 1943年 山形県 鬼峠という場所で、鬼が人を捕まえて食っていたので、地蔵尊が戦って追い出した。
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ダル 1977年 和歌山県 地蔵峠や水呑峠でダルに憑かれることがある。ダルに憑かれると、急激に腹が減って動けなくなる。飯を食べると治る。飯がないときは、手のひらや紙などに米と3回書いてなめるといい。弁当を持っていったら、全部食べないで米を3粒残しておくという。ダルに憑かれると、「こっちに来い」と招かれている感じがしたという。
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オニスルスイシ 1956年 宮城県 甲冑堂の東二町、岩倉山の鬼が旅人を捕らえて臼でひいて食った。この臼が石と化した。
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キツネノミチ 1954年 岡山県 狐の道と呼ばれるところがある。その小道の中程に1ヶ所岩が突き出ていて、その下に穴があり狐が住み、夕方はその道を通り村里に出て、朝穴に帰るという。村人はその岩を避けて通る。岩の上を通ると狐の背に乗せて連れ去られ、岩を覗くと祟りがあると言う。また他にも狐の道があり、そこでは時々火が見え、夕方通ると狐に連れ去られ餌食になると言う。
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ウシオニ 1991年 島根県 ある相撲取りが夜、浜を歩いていると怪物に相撲を挑まれた。腹が減ったので家に帰って飯を食ってくると告げ帰ると飯が無く御仏飯を食べてくると、怪物はおまえの体に光明がさしているので食われぬといった。それは牛鬼だったのだろう。
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ジゾウ 2001年 徳島県 峠の地蔵堂の地蔵が化けて旅人をおどし、棒で殴られて首を落とされた。
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ヒダルガミ,ヒダルゴ,ダリガミ,ダリボトケ 1956年 山の峠などで行人に飢餓を感じさせる悪霊を、近畿地方の一部やその他の地方で、ヒダル神,ヒダルゴ,ダリガミ,ダリボトケといい、その状態を「ダリにつかれる」などという。山路を通る者が急に空腹疲労を感じて動けないのは、この目に見えない霊怪の仕業と信じられている。これらは、かつてそのあたりで餓死した者の亡霊がそこに留まって行人を悩ますのだという。何か食べ物を半分食べてその残りを捨てれば、その飢餓状態は恢復するといわれる。
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ヨウカイ 1989年 山形県 山形市の黒沢という温泉場には年2回、妖怪と思われるものが出現する。年の暮れのドサクサにまぎれ、食べ物を失敬していくというのである。
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