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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

イワナ
1937年 岐阜県
脇山平淵のアマゴは捉えると笹となり、淵の中に投げるとまたアマゴとなり泳ぐという。ある時毒流しをして岩魚を捕らえようと準備していると、夜に1人の僧が来て毒流しはやめなさいと注意する。粟飯を食わせて返し、その後毒流しをして魚を捕らえ、そのうち大きな岩魚の腹を割ると粟飯が入っていた。僧は岩魚が化けていたという。

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イワナ
1943年 岐阜県
岩魚は笹葉より生ずるという。昔ある夜に双六の某家に1人の僧侶が来て、経を読ませてくれというので読んでもらった。しかし突然なので麦団子を汁に入れてもてなした。僧は喜び殺生するのはよくないと戒めた。後日その事を隣人に話すと、先日毒流しをすると一尺以上の岩魚がつかまったので家に持ち帰り料理しようとすると腹の中に麦団子があったという。岩魚が僧に化けて某家に来たのだという。
類似事例

イワナ
1954年 岐阜県
山奥の淵で百姓たちが毒流しの準備をしていると、老僧が来て無慈悲な殺生を止めるよう説く。だが団子1つを与え追い返してしまう。やがて浮き上がってきた魚の中に図抜けて大きな岩魚があり、腹を裂くと団子が出てきた。それ以来、この里では毒流しを行わなくなった。
類似事例

フチノヌシ,イワウオ
1955年 東京都
人夫達が聖滝に毒を流して沢山魚をとることを画策した。淵の主たる大岩魚の化身の少年の警告を聞かずに毒を流すと、夥しい岩魚がとれた中に一匹の大岩魚があり、腹を裂くと飯粒が一杯出てきた。少年には握り飯を与えたのだった。人夫達は腹痛に苦しんだ。
類似事例

オオウナギ,タビソウ
1999年
旅僧がやって来て毒流しの漁を止めるようにと宿主に言った。しかし止めさせる手立てはなかったので、申し訳なく思った宿主は旅僧に粟飯を施した。藩主は漁を決行し、多くの魚が川面に浮上した。その中に大うなぎがいて、その腹を裂いてみると粟飯が入っていた。大うなぎが旅僧だったと人々は知った。その後大地震や藩主の早死になどが続いた。
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イケノヌシ
1980年 香川県
阿波に鵜を使って魚を獲る漁師がいた。讃岐に行く途中、峠の頂上で旅の僧と出会って昼食を共にし、団子を勧めると噛まずに飲み込むように食べた。僧は、魚を獲るのは無益な殺生ゆえやめるよう忠告した。その後付近の池で漁をしていると、3尺もある池の主が鵜を引きずり込んだ。格闘の末池の主を捕らえ、腹を割くと、僧に与えた団子が出てきた。
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ナマズ
1942年 香川県
亀淵とも鯰淵ともいう淵に、大きな鯰が棲んでいて、害をなした。里の者達がこれを殺そうと山に行くと、1人の僧が食べ物を乞うたので、粟飯を食わせた。人々が鯰を殺すと腹から粟飯が出てきた。さっき会った僧は鯰の化身と気づき、その土地に鯰を埋めた。この時から水が黒い血に変わって流れ出したので、黒川と呼ぶようになった。 
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カオロ
1933年 岐阜県
ある人が毒流をしようと準備していた。その夜に僧が来て、川に毒を流すと魚が全部死ぬから止めるように頼んだ。その人は僧に団子を与えた。翌日毒流をしたところ、死した魚の中にカオロがおり、口中には団子があった。
類似事例

イワナ
1936年 岐阜県
笹餅を作って端午の節句を祝っていると旅僧が現れ笹餅を村人から貰ってまわった。翌日岩魚釣りに出かけた人が1尺程の岩魚が笹餅を食べて死んでいるのを発見した。それ以来笹餅を作らなくなった。
類似事例

ヤマメ
1943年 神奈川県
淵ででっかい山女魚が採れ、背負って峠を上ると、山女魚が突然言葉を発したので、驚いて放り出すと、たちまち仏の像に変わって坂を転がり落ち、淵に入ったら再び山女魚になった。
類似事例

〔ササウオ〕
1976年 岐阜県
飛騨の国平湯山は、熊笹が茂っている深山で、めったに人の行き来もない場所である、そこで雪解けのころ、笹の節に、太い筆ほどの太さで4,5寸の、たけのこの様なものが生じる。これを笹魚といい、谷の水にひたると節を離れて泳ぎ出す。これを岩魚といって、大変美味であるという。実際に、魚のかたちになったままひからびたものを見た。
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ゲンベエブチ
1956年 宮城県
昔1人の僧が、毎年盆中に米ヶ袋の家を歩いて棚経をあげ、盆棚のお下がりを馳走になっていたが、何年たっても年を取る様子がない。ある年、またやってきて一軒の家で麦飯を馳走になる。そばで3,4人の若者が下の渕で毒流しの相談をしているのを聞きつけ、盆中の殺生は止めなされと固く戒めて帰る。源兵衛という者が跡をつけていくと僧は渕の中に消える。源兵衛が毒を流すと大鰻が浮んだので割いてみると、腹の中から麦飯が出る。
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フエフキガワノヤマメ
1961年 山梨県
昔、弘法大師が空腹で笛吹川の上流の川浦にたどり着いた。ある家の老婆が粟粥を炊いており、弘法大師はそれを乞うたが、老婆は粥の中にはヤマメが入れてあり、なまぐさいのでさし上げることはできないと断る。大師は魚は川へ放ってやるからといい、煮た山女魚を川へ入れると、魚は皆生き返って粟粥を体につけたまま泳ぎ去った。それ以来笛吹川の山女魚には紅の粟粒がついている。
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カッパ
1928年 愛知県
あるとき、家の主人が田で働いていると、傍らへ小僧がやってきた。河童ではないかと怪しみ、蓼を食わせたら、近くの蛇淵に飛び込んで逃げた。翌日、淵に巨大な鯇魚(アメノウオ)が浮かんでおり、家で食べたら一家そろって死んだ。
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コイ
1979年 岐阜県
滝の近くの小屋で魚を獲る前の夜の酒盛りをしていたとき、坊主が川に毒を流さないように説いたが、村人は不審に思いながらも毒を流した。1間くらいの大きさの鯉が出てきたが、腹からは坊さんが食べた赤飯が出てきた。
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コウボウダイシ
1998年 山梨県
昔、弘法大師が川浦地方のある家の老婆に粥を乞うたが、老婆は粥の中にはヤマメが入れてあり、なまぐさいのでさし上げることはできないと断る。大師は魚は川へ放てば生き返るからといい、煮た山女魚を川へ入れると、魚は皆生き返って粟粥を体につけたまま泳ぎ去った。それ以来笛吹川の山女魚には紅の粟粒がついている。
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ヘビ
1990年 秋田県
御嶽山で修行した小僧が黒沼へ行って鯉をとろうと水を流したら、水が蛇に変わった。
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アンギャソウ
1962年 福岡県
昔、貧しい行脚僧がただで川を渡してくれるよう船頭たちに頼んだ。ある若い船頭が渡してやったところ、行脚僧は「もし暮らしに困ることがあれば、この魚を獲って生活しなさい」といって葦の葉を川に投げ込むと、それが魚になった。この伝説の魚がエツである。
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(ササウオ)
1980年 岐阜県
飛騨国高山府に、滄洲という人が珍しい物を送った。それは笹についている葉の部分に、魚のような形状のものが付き、それが3月や4月の頃、枝を離れて水中に落ちれば笹魚という魚になるという。
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コサメ,アメマス,シチネンドオシ
1981年 和歌山県
七日巻きと呼ばれる渦を捲く淵がある。そこの主は大きなコサメ(アメマス)で、春になると女に化けて淵から出てきて、通りがかった男を2,3日さらうことが続いた。肌の冷たい女だから正体は魚か蛇だろうということになり、七年通しと言う名の鵜で退治することになった。七日巻きに七年通しを入れたら、コサメが一口で七年通しを呑んでしまったが、しばらくしてコサメが浮き、七年通しがコサメの腹を破って出てきた。そこには金比羅様を祀った。
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オオミズチ
1976年 岡山県
仁徳天皇の67年、川嶋河に大虬が現れ、近付く人は皆毒にあたって死んだ。そこで力の強い県守が、3つの瓢箪を河に投げ入れ、この瓢箪が沈んだら汝を殺さないが、沈まなかったら殺すと言った。虬は鹿に化して瓢箪を沈めようとしたができなかった。県守は剣を抜いて水に入り虬を斬った。淵底に潜んでいた虬も悉く斬ったら、河の水がたちまち変じた。故にその水を号して県守の淵という。
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