ガッパ 1954年 長崎県 川に住むガッパが憑いて「天道様がこうおっしゃった」などと言うものがいる。その人の息子が天道様の信心で足が治った。誉める人もおり悪口を言う人もいる。
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カオロ 1932年 岐阜県 農夫が馬を川で洗っていたら、カオロが食いついた。農夫は殺そうとしたが、カオロは助けを乞うたので、農夫は川へ放った。カオロはお礼にヤキビの薬を教えた。カオロは河童であり、ヤキビはヤケズリのことである。
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カッパ,カワビソ 1982年 石川県 夕方、馬を川へ入れて足を洗っていると、河童(カワビソ)が馬の後足を引っ張った。馬が足で蹴ったところ、カワビソの手が外れた。それを返してやると、良薬の元となる玉をくれた。
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カッパ 1964年 福島県 12月1日はカッパレ、カッパリヤの朔日という。仕事を休みにしてぼた餅を川に流す。川の好きな子どもがこの日、友達の河童にぼた餅をやった。あとで河童がいうには、河童の親が病気で、子供の生肝を食わせれば治るというので肝を狙っていたが、ぼた餅をもらったので殺せなかった。ぼた餅を食わせたら治ってしまった。だからこの日にぼた餅を食わないと川を越せない、河童に引かれるという。
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カッパ 1980年 秋田県 カッパが馬の尻尾に絡み付いて捕まり、よい薬を教える約束で許してもらった。河童の薬はとてもよく効く。
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タコ 2002年 山口県 昔、甚平という漁師が住んでいた。魚を捕ることが巧みで近隣の者は皆知っていた。ある日甚平が岩の近くで魚釣りをしていると、急に船が傾いた。見れば大きな蛸の足が船縁を掴んでいた。甚平はその足を包丁で切って持って帰った。その味を覚えた甚平が翌日も岩へ行ったところ、その日も蛸が現れた。こうした日が5日続き、8本の足が3本にまで減った日に、甚平はこの蛸を捕ってやろうと包丁の代わりに縄を持っていった。それきり甚平は帰らず、主のいない船が夕方に浦へ流れ着いた。村人達はきっと蛸に食われたのだろうと噂した。それ以来その岩を甚平岩と呼ぶようになった。
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イワナ,ショウサブロウ,ジャシン 1943年 岐阜県 恋仲であったチンマが蛇身とうわさされ姿を消した後、小三郎は次第に血色が悪くなった。あるとき弁当のメンパ(弁当箱)を溝川にいれておいたところ、2匹の岩魚がかかった。それを食べた小三郎はのどがかわき、小川の水を大量に飲んで、一緒にいた同僚に早く里へ帰れと告げる。溝川はたちまち池になり、小三郎はそのなかに消えた。小三郎の母は嘆き悲しんで池の岸で小三郎を呼び続けると、蛇身になった小三郎が現れた。「元の姿を見せてくれ」と頼むと蛇身は池に沈み、半身だけ蛇の姿で再び現れた。
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ドウツウサン,ヘビ 1990年 香川県 ナンキン虫に噛まれ、ばい菌が入って足が腫れ、歩けなくなった。3日も4日も痛かった。そうしたら、大きな蛇が枕もとで寝ている夢を見、母に言うと、母は道通さんに願かけをしていたことを言った。二人で願ほどきに行ったら、帰りは歩けるようになっていた。
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カアランベ,カッパ 1927年 愛知県 カアランベ(河童)から薬を伝授された接骨医がいる。重傷者が訪れた時には、家の横の池を一回りするとカアランベが出て療法を授けるという。
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カッパ 1964年 福島県 河童が馬に食いついたので引き上げいけどりにした。河童はそこいの薬(魚の目の薬)を教えるから助けると言うので、教えてもらって助けた。
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カッパ 1936年 岩手県 昔、矢川という川のほとりで馬を川に入れていると、急に馬が驚いて厩に逃げ込んだ。見に行くと手綱に河童がからみついていた。河童は自分の宝物のサラをやるから許してくれといった。これを削って飲めば打ち身やくじきが治る整骨の薬になるという。その功能は高く、名薬といわれた。
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カッパ,エンコウ 1928年 島根県 下男が川で馬を洗ったところ、その尾に河童がくっついてきた。主人はそれを厳しく叱り、家で仕事をやらせた。河童がしきりに放免を願うので、主人は元の川へ返したが、そのときに人を害さないと約束させたので、井原川ではエンコウの害はない。エンコウはけつ(しり)をぬく、といわれる。
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カッパ 1990年 山形県 カッパは外国から最上川の方へ来たが、いられなくなって、大沼にきていたところ、神様のお使いの鯉が、住んで悪いというので、寒河江川に昇った。
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カッパ 1964年 神奈川県 間馬川で五郎兵衛が馬を洗っているとカッパに引かれた。殺そうとすると手を合わせるので助けた。その後カッパはお礼に酒の出る徳利をくれた。また子供が泳いでも安全な場所には片葉の葦を生やすと約束した。
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カッパ 1967年 福島県 ある夏のこと、草刈場に行った馬の尻尾に河童が絡みついたので、馬は驚き駆け出した。追いついてみると、河童が死にかけていたので助けてやった。そのお礼に骨接ぎの妙薬を教えてもらった。
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ガマノドク 1974年 広島県 備後福山の人が、夜中に誤って蝦蟇を踏み殺したところ、足首に熱湯のように熱い息を蝦蟇がかけた。以来その部分が腫れ痛むようになったが治療により治った。しかし翌年の同じ時期に死んでしまった。蝦蟇の毒のためだろう。
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ブナガヤ 1985年 沖縄県 おじいさんが岩の穴に落ちたら、中からブナガヤが出てきた。ブナガヤは足を捻挫したおじいさんにいたわりの声をかけてくれた。そしてブナガヤは家に帰る途中までおじいさんを背負ってくれた。
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ヘビ 1933年 岐阜県 小三郎という杣人が大きな岩魚を食べたら、しきりに水を飲むようになった。3日後には腰から下が蛇体になり、さらに3日後には杣小屋のあたりは池になり、小三郎は蛇になって池の主になった。
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(カッパ) 1991年 山梨県 村の庄屋、安太郎家で、ヒジロに挿しておいた魚が盗まれるので、家人が注意してみていると、ある晩ヒジロに濡れしょぶれた黒い得体の知れないものがうごめいている。その怪物は川口湖の方へ逃げ去ったが、ヒジロには幾重にも紙に包ん河童膏の処方書が入っていた。その膏薬をためしてみると深手の切傷もたちどころに治り、近郷近在にも評判となったので、安太郎家では蛤の貝殻詰めにして各地へ売り広めるまでになり、昭和初期まで湖畔の名薬として販売していたという。
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カアパ 1960年 岩手県 トロッペイという人が毎日淵で大きな雑魚を取っていたが、ある日、逆に「取られて」しまった。カアパ(河童)が雑魚に化けていたのである。
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