テング 1931年 長野県 子供が天狗に連れられてどこかに行ってしまった。村中で幾日も探したが見つからず、仕方なく諦めた。翌年その子の家の庭に子供からの置手紙があったという。
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ユウレイ 1989年 長野県 祟りがあるときに、幽霊になって出てくるという。足のない姿で、どこにでも出るという。
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ドコモジゾウ 1975年 ある地蔵堂の堂守をしていた老僧が、参詣人もないのでどこかへ移ろうとしたところ、その夜の夢に地蔵が現れ、「どこもどこも」と告げた。これは「どこへ行っても同じ事」というお告げだと考えた老僧は、生涯をこの堂で終えたという。
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キツネ 1983年 富山県 昔、油揚げを買ってきて狐に化かされた人がいた。そういうときは自分がどこを歩いているか分からなくなり、山の中や川の中を歩いたりする。
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シタイ,ユウレイ 1999年 栃木県 ある子のお父さんが、その子のお母さんを殺し、家の下に死体を埋めた。近所の人は、最近その家の奥さんを見ないので、その子に「お母さんはいないの?」と聞いた。するとその子は「お母さんはいるよ」と答えた。「何をしているの」と聞くと「お父さんにおんぶしているの」と言ったそうである。
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タヌキ 1960年 三重県 狸に化かされて一週間も行方不明になった人がいた。青年団が鉦太鼓で探したが見つからない。帰って来たときにはコンピラ様の大きなお札を背負って帰って来た。
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トリ,シノヨチョウ 1946年 香川県 烏が鳴くとどこかで人が死んでいる。
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オイナリサン 1968年 群馬県 お菊稲荷さんといって、自分の体にお稲荷さんをおろして尋ね人などを教えてくれる女の人がいた。夜でないと乗り移らないものだといった。
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カアパ 1967年 茨城県 かあぱが毎年子供を川に引き込む。家の軒下に住むかあぱは、食べ物を乞うようになったが、家人は食べ物の代わりに子供を川に引き込まないことを誓わせた。冬になると食べ物を求めてやってくる。子供を引き込まなくなった河童を稲荷として祀った。
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テング 1951年 京都府 タツという子供が急にいなくなり、村人たちが一晩中探したが見つからなかった。翌日、ひょっこりと戻ってきた。聞いてみると、どこかのおっさんにおいしいものを食べさせてもらったという。それ以来、天狗のタツと呼ばれるようになった。
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ジガミ,オカエビスサン,(ゾクシン) 1973年 香川県 地神は田の神である。秋に帰ってきてオカエビスさんになり、春にどこかへ出て行くといわれている。
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オイナリサン 1967年 愛媛県 最もよく人に乗り移る神様はお稲荷さん。お稲荷さんは女の体にのりうつって祀ってくれと言って災いをするが、病気の人の病名もよく言い当てる。そのためか、この村では稲荷を祀りたがらない。
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キツネ 1991年 奈良県 ちょっとおとなしい、おっとりした人が、狐に騙されて夜に山へ入った。帰ってこないので、みんなで大騒ぎして探した。一晩探して見つかった。
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テング,(ユメノオツゲ) 1973年 三重県 昔、子供を追い出したところ、子供があんまり泣くので親が探しに行った。ところが、いくら探しても見つからない。心配しながら親がうたた寝をしていると、夢に天狗が出てきて「子供はふじの山に連れて行ったから心配するな」と言ったという。
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キツネ 1991年 奈良県 昔、ある子供が学校に行く時に、いつも狐の巣をつついて悪戯をしていた。ある日のこと、その子が帰ってこなくなった。それでみんな大騒ぎをして、山へ探しに行った。缶を叩きながら名前を呼んで探した。そうしたら、穴に埋められて死んでいる姿で見つかった。
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イチマブイ 1992年 沖縄県 死ぬ前にどこかに歩いていくのを後から見た。その人は2、3日後に死んだ。魂が歩いていくのを見たのである。これがイチマブイである。
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ヒトリモノノオトコ,ヤマ 1995年 島根県 ある独り者の男が、若い頃に畦を塗っていると、後の山からおいおいという声が聞こえた。知らん顔をしていると、上の山へ連れ上げられて、晩になっても戻ってこなかった。手分けして探したが見つからず、鉄砲を撃って戻った。すると、夜に男は見つかったが、はだしで雪袴はもぐらだらけになっていた。どこにいたか聞いても何もわからなかった。
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オバケ 1989年 長野県 どこにでも区別なくオバケが出るという。
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トリゴ 1946年 岩手県 生まれたとき体の弱い子どもは取子として神様に名前をもらうと強い子どもになる。
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オイナリサマ 1989年 群馬県 初午の前日、男の子が集まり、じゃんけんで負けた子などに目隠しをして座らせ、周囲から唱え言を繰り返すと、お稲荷さんがのり移り、その場で2尺あまりも飛び上がる。お稲荷さんがのり移ると、弱かった子でもたちまち強くなった。
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コドモ,イナクナッタ 1985年 和歌山県 昔、子供がいなくなってしまったことがある。地下中が総出で探したが見つからなかった。子供の父親が屋根の煙通しの上で子供の名を叫んだら、そのうちに子供が見つかった。昔は大人でも山に入ったまま見つからないことがあったが、そうすると地下中で鉦を叩いて探し回った。
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