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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

オオネコ
1974年 和歌山県
紀州熊野の山陰の洞窟に、虎のような獣がいて、里の犬や狐などを補食していた。時々人間を追いかけるので、里人が鉄砲で撃つと素早く逃げた。ある者が仕掛けをして捕まえると、猪ほどもある大きな猫であったという。これは貞享2年5月のことであった。

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ネコ
1931年 福島県
穴沢善右衛門が小屋に泊ったとき、姥に化けた巨猫がやってきたが、正体を見破りこれを斬った。次の日、善右衛門の妻が噛み裂かれて木にかけられていた。そばにいた樵夫がいたが、それは斬った猫の夫で、復讐のために善右衛門の妻を殺したのだとい、善右衛門の妻の死骸を咥えて去っていた。善右衛門は郎党を引き連れて山狩りを行い、洞穴の中で怪猫を見つけてこれを殺したといわれている。
類似事例

ダイジャ,ネコ
1974年 和歌山県
猟師が、山の上から猪を追いかけてきて、猫淵に追い込んだ。ところが、猪の姿が見えない。猟師が淵に呼びかけると、大きな蛇が猪をくわえてあらわれたという。あらわれたのは猫であるとも言われる。
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ヤマネコ
1983年 秋田県
江戸時代の事。湖近くで穴熊の巣のような穴を見つけた猟師が、その中に犬を放った。すると犬は尻尾を巻いて逃げた。穴を煙で燻すと、中から穴熊ほどもある山猫が出てきた。また湖には7,8尋もある鰻や、5尋もある山椒魚もいるという。
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ライジュウ
1974年 栃木県
下野国の烏山の辺に雷獣というものがいた。形は鼠に似てイタチより大きい。夏の頃はそのあたりの山に自然と穴が開き、その穴から雷獣が首を出し、夕立の雲の中から雷獣が乗るべき雲が来ると、それに乗って飛び去るという。またこの辺りでは春頃に雷獣狩りが行われるという。
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キツネ,トウナイギツネ
1989年 鳥取県
戸上に藤内狐という狐がいて、馬子の魚を獲った。ある日、馬子の母に化けて出たので、馬の鞍に縛り付けて家に連れ帰り、焼けたベカ(鋤の金具)を尻に当てて仕返しした。藤内狐が住んでいたという洞窟が今もある。
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ケモノ,タヌキ
1978年 愛知県
三河国小坂井村の茶屋の井戸へ大雷の際に落ちた獣は狸に似ていた。これを捕えて食べ物を与えたが何も食べずについには死んだ。
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ヒヒ
1976年 新潟県
延宝か天和のはじめ、ある山家の老人が山から帰ってこなかったので、その妻がいぶかしがり、人に頼んで山を捜索してもらった。すると山奥に老人の笠とわらじが落ちていたので、それを怪しみ、村で山狩りをした。ところがなにもなかったので下山しようとすると、風が藪を吹くような音がしたので振り返ったところ、赤熊を被って目が星のように光る獣が襲ってきた。大力の若者が鎌で眉間に切りかかったが、若者を谷へ投げ落とした。残った者は逃げ帰り、越後公へ訴えた。そこで江戸より軍師を呼び、山狩りを行わせた。獣が現われたので、それを鉄砲で仕留めた。
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(ジュウチョウ)
1981年
正徳4年4月12日、奥州しゆ原山に大きさ10間余り、亀甲で腹は蛇形、首は鳥で耳の長さ4尺8寸、尾の長さ2間2尺、翼があり、足の長さ2間で太さ3尺の獣が現れた。息は火炎のようで鳴き声は雷鳴のようであった。鉄砲10挺で撃ち止めた。見物の男女で毒気にあたり病死するものも出た。この件は江戸へ注進した。
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キツネ
1981年 和歌山県
昔は、キツネが憑くと山伏に拝んでもらった。家の戸を閉め切って、そこに一箇所だけ丸い穴を開けておき、逃げる狐をそこで撃ち落とした。
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ニソクノヘビ
1975年 和歌山県
宝暦5年夏、紀州在田郡湯浅で怪しい蛇が捕らえられた。形は蛇に似て色が黒く、身は肥えていた。長さ6尺3寸、胴回り7寸で、針鼠の毛のような指がついた足が2本生えていた。舌は獣のようであり、尾の先は角のように尖っていた。
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テング,リュウ
1932年 香川県
讃州で満濃池の主の龍が小さな蛇となって日に当たっていると天狗にさらわれ、比良ヶ嶽の洞穴に入れられた。比叡山で水瓶をもった坊主も同じようにさらわれてきた。水瓶に水が数滴残っていたので、龍は坊主と共に逃げ出し、後に荒法師に化けていた天狗を蹴殺した。
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イジュウ
1977年 静岡県
正徳4年夏、豆州豊川村である人の妻が毎夜何者かに襲われるようになり、ついに殺され顔の皮を剥がれた。15日後何かが家に入ってきたので斬りかかったが逃げ去った。血の跡を辿ると栗山村の奥山の穴に続いていた。鉄砲で撃ち、出てきたところを槍で仕留めた。形は熊のようで人面だった。足と爪は鷲のようで、頭毛は赤、身毛は黄だった。
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シイ,シオウ
1976年 奈良県
元禄14年、大和国吉野郡の山中に獣がいた。狼のように大きく高さ4尺、長さ5尺程で色は白黒赤斑と何種類かいた。尾は牛蒡のようで頭は尖り飛ぶように走る。これに触ると傷を負う。落とし穴で数十匹を捕らえた。
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ヨウキ,キジン,ウナギ
1929年 岐阜県
今から九百年程前、村上天皇の頃、瓢ヶ岳の岩窟に妖鬼が山砦を築いて土地の民を悩ませた。鬼人の退治を命じられた九条関白藤原氏の八男右少将正三位藤原高光請卿は多くの部下を連れてこの地に来られた。鬼人は妖術に長じ変幻出没自在で手強く大牛、雉、十二ヶの瓢の化身となって現れ、矢に打たれて消えた。高光は神に祈ってようやく鬼人を仕留め、神の使いの鰻を川に放った。以来、粥川の鰻を食べると神罰を受けるという。
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ネコ
1931年 鹿児島県
昔、狩が好きな武士がいた。その家には猫がいて、奥方によくなついていた。ある日、主人が山に狩に行くと、奥方の使いという女中がやってきて、家に帰るように告げた。女中がひとりできたことを怪しんだ主人は、化け物に違いないと思って女中を鉄砲で撃ってしまった。死体は見つからず、家に帰ると胸を撃たれた猫が血まみれで倒れていた。
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タタリ,ヘビ
1974年 宮崎県
日州飫肥の谷で、山に薪を取りに行ったら大蛇に追いかけられた。猫と蛇が争っているのを見た。大蛇に一の矢を射るものには祟りがあるという。
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ババ,タヌキ
1941年 秋田県
ある狩人が山路に迷って、婆の家に泊めてもらうが、その家では夜中に人を喰っていた。狩人が鉄砲で婆を撃つと、大きな古狸の正体を現して死んでいた。
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ネコ,キツネ
1974年
天保7年7月14日の夜、富野の宅の前にある荒れた畑に、一匹の猫と狐がやってきた。やがて狐が手を挙げ、乳のあたりにおれ、少し背を伸ばし、小足で歩き出した。すると猫が同じようにして後ろから歩き出した。畑の端にくると普通の歩き方で元の場所に帰ってきて、また歩き出した。こういう事が数十回あり、これは狐から何かを伝授されていたのだという。
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キツネ
1974年 栃木県
横根山の猟師夫婦のニワトリを狐が毎晩食べるので、鉄砲でメス狐を撃ち殺したら、狐の腹には子どもがいた。やがてオス狐の魂が妻に乗り移って狐のようなふるまいをしだし、顔つきも口元が尖って狐そっくりになった。1月ほどしてからイオウの煙を嗅がせたら、狐が縁の下から逃げ出していった。
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ネコ
1956年 東京都
牛飼いが魚釣りに行った夜半、戸外で物音がして人を呼ぶ声がする。猫の仕業と悟って鉄砲で撃った。太い尻尾が二本ある大猫が死んでいた。牛飼いもまもなく変死した。
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