(リュウギョ) 1983年 鰡という魚は年数を経ると、トドやアザラシに化すという。この魚は武蔵国あたりで産まれ、そこから次第に西に進み、1年ほどあとには紀州の海から大洋にでる。その時には網にかかっても突き破って逃げ、針にかかっても引きちぎって逃げる。そして数年を経るとトドになり、それからまた数年後にアザラシに変わる。また極寒の地を好み、蝦夷地に多く住むようになる。
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アザラシ 1983年 水豹(アザラシ)は武蔵国の風土を受けて生まれるもので、関東の海岸そばの田から春に多く生まれる。これは後にトドと化して、そしてさらにあざらしに変わるという。
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カワウソ 1923年 秋田県 化けるのは、狐や狸、川獺などである。
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イタチ 1976年 新潟県 イタチは散切り頭の男に化けて出て、魚を食べる。イタチの化けたのにドジョウを見せると、イタチは悟られたと思って逃げていくと言う。
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キツネ 1995年 山形県 昔は、魚を持って帰ると、きつねが人間に化けて「風呂はいれ」と誘った。水に入っているうちに、魚はなくなっている。
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カワウソ 1923年 山形県 化けるのは獺のこともある。
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ハシ 1931年 沖縄県 箸は魚に化ける。洗った箸が出てこないのは、魚に化けて流し元から逃げたのである。
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ダンザブロウ(ムジナ) 2001年 新潟県 狐が佐渡に向かおうとしたので、狢が船の上で化け比べをもちかけ、狐がワラジに化けたら海の中に放り込んで殺してしまった
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クマ 1956年 北海道 熊は古くなると化ける。アイヌに見えるという。あるオヤジが川で魚を捕っていると、向こうから立派な若い男が川を渡ってこちらに来るので不思議に思っていると、突然アイヌがいたので驚いたと見え、熊の正体を現した。オヤジは川を渡って逃げ、崖の影に隠れた。熊は暫く探していたが、立ち去ったという。
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(ヒキカエル),フクベ 1980年 宮崎県 ものの変化というのは、必ず定があるというものではなく、日向国の海ではひきがえるは、ふくべ(フグ)という魚に変化するという。
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キツネ 2001年 新潟県 狐が佐渡に向かおうとしたので、狢が船の上で化け比べをもちかけ、狐がワラジに化けたら海の中に放り込んで殺してしまった。
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ニンギョ 1960年 東京都 人魚を食べる人はいつまでも若くて齢をとらないと言われている。人魚は実際に食べることが出来ないので、歯ざわりが似ているという団子を代わりに食べて、長生きするのだという。
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ヘビ,タコ 1976年 福井県 蛸の中には蛇が化して蛸になったものがいるという。ある人の話に、越前で、大岩にあたって尾が裂けたものがやがて脚になったのを見たという。その人の従僕も、山から小さな蛇がたくさん降りてきて水際で小石にあたって、だんだんと変化して水に入っていったという。
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バケイシ 1987年 山形県 化け石という石は、お姫様に化けて殿様を騙して斬りつけられた。その血を洗った川の魚の目はそれから白くなったという。
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ジネンジョウノイモ,ウナギ 1976年 谷川の岸の自然薯が水に漬かって鰻に化するという。竹が水に漬かって笹魚という鮎のような魚になるのと同じ類のことだろう。
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ゴーライ 1949年 和歌山県 ゴーライもカシラも自由自在に化ける。友人と川岸にいると、友人が「かんざしが流れてきた。取ってくる」といって川に飛び込み、そのまま死んでしまった。そのかんざしは友人にしか見えず、死骸の尻が抜かれていた。ゴーライがかんざしに化けていたのである。
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ヤマノイモ,バンレイ 1976年 諸蕷(やまのいも)が鰻〓(魚偏に「麗しい」)(うなぎ)に化ける。
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(ササウオ) 1980年 岐阜県 飛騨国の谷間には笹が多く生えているが、その中に魚の形に似た物が生える時がある。頭と思われるところが笹に付いており、3月から4月になると動き出し、水中に落ちると魚になる。ゆえにその地では笹魚と呼ばれている。
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キジン 1954年 岩手県 雉が歳を経ると鬼人になる、あるいは巨鳥になって人に禍す。
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トンチボ 1995年 新潟県 トンチボはヨモギネコに化ける。ヨモギネコを見るとトンチボに化かされる前兆といわれる。
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