クジラ,カンノン 1996年 三重県 鯨山出現観音という伝説では、鯨に乗ってきた観音は十一面観音菩薩であり、後には本尊として祀られるようになった。
類似事例 |
|
レイム,シンリュウ 1983年 大阪府 聖武天皇が、平城京の西に救世観音象がおわす霊夢を見、行基に命じてこれを求めさせた。行基が誓いを立て深山に分け入ると、十六童子に導かれてある場所へ至った。その時山川震動して神龍が現れ、観音と自らの掌を行基に与え、仏法守護を誓った。話を聞いた天皇は尊崇し、寺を建てて像を安置した。
類似事例 |
|
リュウトウ 1989年 福井県 禅海上人が亀に乗って糸崎浦に来たとき、海上に不思議に光るのを怪しんだ浦人が引き上げると観音なので寺に安置した。霊仏なので菩薩聖衆も来迎し、汀の松には夜毎に竜灯が立ち上った。
類似事例 |
|
センジュカンノン 1983年 大阪府 法海上人がいた頃に、どこからともなく客僧が来た。上人に仕え一夏の間香水をとり、九旬過ぎて去ろうとした時その賃を乞うたが、上人が与えなかったので、波の上に立ち、我はふだらく山の主なりと告げ、千手観音の姿となって飛び去った。上人は千手の像をつくり安置した。その霊験はあらたかという。
類似事例 |
|
カンノン 1935年 東京都 推古天皇の時代に土師臣中知という人が浅草の地に流れ着き、家臣の檜熊濱成、武成の二人の兄弟とともに漁労を生業としていた。推古天皇の御代の36年3月18日の朝、浅草の沖で網を下ろしていると観音大士の像のみが網にかかった。場所を変えても同じで、驚いてこれを持ち帰り家に安置したが、臭魚の穢に混ざることを恐れて香道を作って安置した。これが浅草観音の縁起という。
類似事例 |
|
(ユメノオツゲ) 1989年 長野県 泥棒に捨てられた観音は天竜川に流れて泰阜村まで行った。そこの明島という場所のある人の夢枕に立ち、助けを求めた。その人が淵に行ってみると、本当に観音があった。拾い上げて船で送り届けると、観音像は寺にあった台座にピタリとはまったという。
類似事例 |
|
センジュカンゼオンボサツ 2003年 愛知県 元正天皇の頃に、勘少と藤六という兄弟が網引きや釣りで生活していた。霊亀元年の春、船を浮かべ小佐が瀬で網を引き上げると、魚ではなく小石が入っていた。石を捨てて場所を変えても、同じことが七回あった。兄弟がその石を船に置いて漁をすると、大漁になった。喜んで帰り夜になると、船の中から明かりが見えた。光っているのは小石で、勘少が家に持ち帰ると、それは千手観世音菩薩だった。二人はさらに堂を建てて千手観音をまつることを願った。すると千手観音が現れ、本身が阿弥陀仏であること、行基に頼むとよいことなどを告げた。行基に頼むと阿弥陀・観音・勢至の三尊を堂に安置された。これを須佐の古寺といい、現在の極楽寺である。
類似事例 |
|
ヒカリモノ,ミダ 1974年 滋賀県 親鸞聖人が近江国を行脚している時、湖水に光物が現れて、漁師が困っていたのを聞き、舟に乗って一心に称名して、光が出るところを袈裟ですくったところ、弥陀の尊像が舟に飛びのったという。
類似事例 |
|
クジラ,カンノン,シュゴシン 1996年 三重県 正福寺に伝わる『志州天朗峰福寺縁起』がある。鯨に乗って海中よりやってきた十一面観音像は、現在でも両氏や航海者の守護神となっている。
類似事例 |
|
レイブツ 1988年 愛知県 祐福寺の善導像は、漁師が海中から網で引き上げたものを光明寺に安置し、それから夢想によってこの寺に送ったという霊仏である。
類似事例 |
|
オサカカンノン 1989年 長野県 魚を捕る人がフナを捕っていると、十一面観音が網に引っかかった。それが今の小坂の観音像である。
類似事例 |
|
アミダニョライ 1983年 後光厳院の時代、西大寺の覚乗上人は天照大神の本地仏である阿弥陀如来の姿を拝もうと、伊勢内外宮に100日参詣し、ようやく夢告を得て二見浦で金龍蛇形の姿を見た。覚乗は袈裟を海に投げいれたが神は見えなかった。するとまた夢告を得て、大平山無量寿寺に自分の姿を彫った阿弥陀三尊像を安置しているといった。実際行ってその像を見ると、覚乗が脱いだ袈裟が架かっていたという。
類似事例 |
|
カンノンゾウ,(ユメノオツゲ 1989年 長野県 長石寺に泥棒が入って本尊を盗んだが、背中が重くなって恐ろしくなり、天竜川へ捨てた。観音は流れて泰阜村の門島に着いた。泰阜の明島のある人の夢枕に観音様が立ち、助けを求めた。その人が目を覚ましてから淵に行くと観音があった。拾い上げて船で返しに行くと、台座にぴたりとはまったという。
類似事例 |
|
ヤツガシラノリュウ 1940年 岐阜県 昔、タイチョウ大師が金剛童子を先に立てて、川下の船場というところから上ってきた。龍山でゴマを焚いて「この奥に神はいるか」と問うと、八頭の龍が現れた。「姿を変えよ」というと、十一面観音になった。これが板取の氏神の神体だという。
類似事例 |
|
カンノン,ユメマクラ 1995年 愛知県 昔、源太郎たる漁師が漁中、海の中で光っていた観音像を引き上げた。家に帰ったら、観音が夢枕に立って、自分を信仰しこの像を丘で祭れれば、様々な利益を得られると告げたという。
類似事例 |
|
タクセン,ショウカンノン 1935年 宮城県 給分というところの観音堂に安置されている正観音は、安倍貞任の守り本尊だったそうだが、前九年の役の時に北上川に流し、其れが川に3年、海に3年漂流していたが、田尻島に着いた時に島人はその異様な姿に恐れて再び押し流した。その後、給分に漂着したが誰も気づかなかったので、ある漁師に託宣を下して自身の位置を知らせ、いま祀られたという。祭日には決まって東風が吹くという。
類似事例 |
|
オカンノンサン 1996年 神奈川県 時化の時に海岸にあがったお観音さんを拾ってきて供養して祀ると、その海を通る船が進まなくなった。何かお観音さんが気に入らないことがあるのだろうということで、江之浦の石のお地蔵さんと交換した。
類似事例 |
|
ヒカワミョウジン,ジュウイチメンカンノン 1974年 東京都 天暦年中に近江国甲賀郡の連林という僧が、東国修行の為に氷川へ来た。その日の夢に白髪の老人が現れて、地中に長年埋もれているので掘り出して安置してくれれば、この地の守護神となると告げた。そこで近辺を探してみると、ある場所が金色に輝いており、掘ってみれば十一面観音像があった。そこで社を建てて祀ったという。治暦2年の関八州の日照りでは、この社に雨を祈るとたちまち大雨となった。
類似事例 |
|
ヨウゴウセキ,ヤクシニョライゾウ 1977年 神奈川県 天平11年、光明皇后が重病となったとき、聖武天皇の夢枕に立った僧が、武蔵国橘にある霊地の霊石に薬師如来像を祀れば治癒すると告げた。その通りにすると、皇后は治癒した。後にも、ひとりでに動くなどという不思議なことが、この薬師如来像には起こった。
類似事例 |
|
ダイニチサマ 1968年 佐賀県 盗人がある寺から仏像を盗んだが、船で逃げる途中で嵐に会い、弁天島の側で沈んでしまった。その後、附近でにわかに鰯がよく獲れるようになった。ところがある日、鰯はぜんぜんかからず、網に仏像がかかった。そこでこの仏像をあがめて祀ったのが、打上の大日様である。
類似事例 |
|