ヤマノカミ 1963年 群馬県 昔、子供が喉に穴あき銭を詰まらせてしまった。どうしても出ないので親が「山の神さん頼みます」と祠で拝んだら、遠くの山で杣人が伐っていた杉の木つばが飛んできて子供の喉にぶつかり、その弾みで銭が飛び出し、子供が助かった。
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ナニカ 1989年 群馬県 主に冬、男の子たちが集まり、おとなしい子を選んで中央に座らせ周囲で唱え言を唱えると、何か神のようなものがのり移る。どのような質問にも答えてくれた。元に戻すには、背中に犬の字を書き、ぽんと叩くと良い。それでも駄目な時は御嶽教系の拝み屋に頼んだ。
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コリ(ゾクシン) 1927年 大阪府 子供が狐や狸に憑かれたら、枡の底を叩きながら人の子を返せと連呼する。家の者が行方不明なら、8日目に花を焚いて煙のなびく方向を捜す。物忘れの時、横槌を吊って、それが振れた方向を探す。どれも捜索するときに利用することである。
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マブヤー,(ゾクシン) 1932年 沖縄県 子どもが転んだときは、そこの砂を3度体に付けて「マブヤーマブヤー、ウーテクーヨー」と唱える。マブヤーとは霊魂のことで、転んだり驚いたりすると体から転げ落ちるので、この呪いをする。
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ジゾウ 1976年 福島県 夜になると地蔵遊びが行われる。素直な子を選び、目を瞑らせ南天の葉か小枝を握らせる。周りで14、5人が囃し言葉を繰り返し唱えると、地蔵が憑いて体を震わせる。そして南天を震わせると周りの子が質問をする。
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〔チゴクイニオウ〕 1986年 埼玉県 仁王様の近くで子供が赤ん坊を背負って遊んでいた。背負っている赤ん坊が泣き止まぬものだから、仁王様の前に下ろして夕方まで遊んでいた。帰ろうと思って仁王様の前まで来ると、赤ん坊がいない。母親も共に探し、もしやと思って仁王様を見ると、赤ん坊の帯ひもが口から垂れ下がっていた。村中大騒ぎになり、仁王様を谷底に突き落とした。その時仁王様は「オホホン、オホホン」と笑ったので、そこをホホン沢と呼ぶようになった。また、仁王様はそこで屁をした。その谷の近くはビリ沢という。
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カッパ 1949年 神奈川県 子供が水浴びを終える時、「オッサンオッサン、ゴタンノトーミヨ」と唱え、人差し指に唾を吐いて川に飛び込み、すぐ上がる。こうすると河童に尻子玉を抜かれないと信じられていた。
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マジナイ,ジイサン 1991年 高知県 ちょとしたまじないをするおじいさんが何人かいて、子どもが夜泣きをしたり、かんの虫になったときに呼ぶと、包丁で空を切り祈祷した。内容ごとに頼む人がいた。
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イヌガミ 1983年 愛媛県 ある男が女を騙した。怒った女は犬神に願掛けした。するとその男は足が不自由であったにも関わらず脛ほどもある海中を陸よりも速く走ったり、天上に吸い付いたり、股の下に頭を入れて回ったりした。これを見た島人は犬神がとりついたと言った。犬神はワンワンと吠え、飛び上がり、足ずりをする。
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カミナリノコドモ 2000年 愛媛県 いたずら者のカミナリの子供が、ある年雷鳴が轟いた時に、家の前の古井戸に落ちてしまった。これを聞きつけた百姓が井戸に蓋をしてしまったので、子供は出られなくなり、散々に謝罪をする。百姓は謝罪を受け入れて蓋を開けると、子供は空へ飛んでいった。
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オニ,ジャ 1915年 愛媛県 亥の子の晩に子供たちは、「亥の子亥の子、亥の子の晩に餅搗いて祝わぬ者は、鬼うめ蛇うめ、角の生えた子うめ」と歌いながら、家々の門前を廻った。
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クシ,カミカクシ 1942年 和歌山県 神隠しの子どもを捜すのに、櫛の歯を折って、桝の尻を掻いて、変な音をたてる。
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イヤギヲサス 1933年 鹿児島県 子どもが産まれると母親が臍を接いでいる間に、家人の誰かが、神様に悪い運を授けられないうちに、先手を打ってイヤギ(運命)を差す(運を授ける)という。ズシキー(薄)の幹を三本1尺3・4寸に切って、サヌマ(茶の間)の東口の桁の上に差すのがその方法である。次子は、薄の間隔が遠いと遠くに産まれ、近いと近くに産まれるという。
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ガゴドン 1921年 鹿児島県 子供をおどかすのに、両手の小指で口を左右に広げ、両の親指を耳朶の下辺りにあて、両の食指で両目の下睫を下げて「ガゴドンのソラ」という。さびしい場所を通行する時にもこの語を唱えて走り出す。ガゴとは河童(ガワッパ)と信じている。
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カッパ 1937年 新潟県 海にも川にも、神に汚い事をすると、カッパに言いつけてその人の尻を抜くと言う。カッパ除けには、「キリギッチョ」と言いながら、唾をする事が効果的である。
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(コドモガマヨッタトキ) 1965年 宮崎県 子どもが迷ったときは願立てをするといい。その効なくして子どもが死んだときは、その子の着物の裾をもって、逆さまに振るといい。
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ガランボ,カッパ 1985年 和歌山県 昔はよく子供がガランボに尻を抜かれることがあった。夏の始め頃が多かったので、川伏せの祈祷をやるようになったという。お経文の文字を書いた白い石を川に投げ入れる。
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ヤマノカミ,ヨルノマモノ 1984年 福井県 山の神講には、新築の家に子ども達が集り、裸で大日堂まで走っていく。大日堂へ着くと、大将が腰に巻いたしめ縄を太いマツの木の根元におき、後の子どもたちも次々とツトを置いていく。それがすむと大日堂の中へ入って、持ってきたシトキ(水に漬けておいた米をすりつぶし、酒でこねたもの)を体に塗って宿へ帰る。このとき身体にシトキを塗るのは、お地蔵さんになるということで、山の神は「夜の魔物」だから、いたずらされないようにという。
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テング 1985年 徳島県 山の上空を笛や太鼓を奏でながら飛ぶ天狗がいた。近所の男性が不用意に放尿した為に山が不浄となり、怒ったから、その仕打ちとして山で前方をふさがれた人がいる。
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カマノカミ 1988年 長野県 ある家の主人が、旅の途中で出雲に行くカマノカミと出会った。カマノカミは「いつも神を粗末にしているから、お前の子をユルギに落としてきた」と言った。急いで家に帰ると、子供が本当にユルギに落ちて大やけどを負って死んでいた。以後、その主人は神様を大切に祀るようになったという。
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