カリコボウ,カリコボウズ 1992年 宮崎県 カリコボウ、カリコボウズという妖怪は山にいて、ホイホイと澄んだ声で鳴く。近くと思えば遠く、谷と思えば山で鳴き、通常では考えられない移動をする。
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カリコボウ 1992年 宮崎県 カリコボウは秋彼岸にオーグ(山の稜線)を通って登り、春彼岸に下って川に入るという。オーグに小屋などを建てるとカリコボウに揺すられて寝ていられないし、ワナをかけても獲物はないという。
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ヤマノカミ,カリコボウ 1992年 宮崎県 山の神とカリコボウは同じものともいう。山の神やカリコボウに不遜の振る舞いをすると、大木を倒す音や山崩れの音をさせられたり、砂や石をまかれたり、家を揺すられたりして脅される。
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カリコボウ 1992年 宮崎県 カリコボウが近くにいると、動物にはわかるので、気の弱い犬や駄賃付けの馬が進めなくなる。
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トンチボ 1975年 新潟県 夜更けに木っ葉をはねたり、木を倒したり、木材をひきずったりする音がする。トンチボ(ムジナのこと)のいたずらであるという。人の声をまねることもあるが、声を長く伸ばすことができないので「おィ」と短く叫ぶという。
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カリコボウ 1992年 宮崎県 カリコボウは風呂が好きで、熱く沸かしておかないと入りに来るといわれた。カリコボウに入られた風呂は、生臭いやら小便くさいやらでとても入れない。
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オミシャケサン 1956年 山梨県 オミシャケサンは人を騙したり、憑いたり、祟ったりするような災難は与えない。機嫌の良い時にはやさしい声でコン、コンと鳴くが、機嫌の悪い時にはそこら中を飛び回りながらキャンキャンと鳴く。村人はオミシャケサンが機嫌悪い声で鳴く時には「何もなければいいが」と言い合うという。火事の前にはオミシャケサンが鳴いて知らせる。
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ヒヨウスケ,セコ 1953年 宮崎県 せこは、木を倒す音を立てて人を驚かすが危害は加えない。大声で叫んだり屋根に物を投げつけたりもする。夜などは樵小屋の近くを、「ヒョイホイ、ヒョイヒョイ」といいながら通り過ぎる。せこはヒョウスケと呼ばれる。
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ヒョウスボ 1965年 宮崎県 ヒョウスボが行き来しながら鳴くときは、柴や萱で金物を叩くとおさまる。ヒョウスボは、山の上り下りには尾根道や尾筋を通るという。
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テング 1956年 群馬県 山には天狗がいる。樵木が山で木を伐っていると斧で木を伐る音や大木の倒れる音がする。そんな時、樵木は木を伐るのをやめて逃げ帰る。翌朝見に行くと木は倒れていない。天狗がいたという事を他人に話すとわざわいがあると言われる。
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シバテング 1941年 徳島県 山奥で木が倒れるような音を立てて人をおどろかすという。
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キツネ 1960年 岩手県 狐は山中で木を伐るような音、そして人の怒鳴り声などを出す。しかし木を伐る音だけで、木を倒す音はしない。
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ヤマワロ 1950年 熊本県 ヤマワロが人間に接近するのはたいてい夜である。木や竹を伐ったり叩いたりする音が聞こえるが、姿は見えない。あとで音がしたと思える場所に行ってみても何もヤマワロがいた痕跡はない。
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テング,テンゴウサマ 1983年 東京都 天狗の笑い方は独特で抑揚がない。木こりがノコギリで木を伐っていると、天狗が木のてっぺんをつまんでいて倒れない。どっちに倒れても大丈夫なように離れると、クルクルまわってバタリとひっくり返った。
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ガアタロウ 1960年 大分県 ガアタロウがうっかりしているところを驚かすのは良くないという。ガアタロウはちょっとした水溜りがあるところにも住んでいる。だから通るときにはガアタロウに知らせるため、大声を発するか歌を歌わなければならない。
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タヌキ 1990年 長野県 たぬきがこの辺りに住んでいて、ずいぶんといたずらをした。夕方や夜にたぬきが大きい木を伐ったような音をたてる。尻尾でこするなどして音を出しているという。
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ヒョウスボ 1965年 宮崎県 ヒョウスボは鳥であるとも言われるが、3本指で頭の窪みに水を溜めたものだとも言う。ヒョウというきれいな声で鳴きながら、草木をガサガサ鳴らして近づいてくるという。
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セコゴ,(カッパ) 1976年 大分県 トチーンと山の中で木を伐る音がしたり、水に飛び込む音がする。これはセコゴがやっている音であるという。
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フルソマ 1938年 徳島県 フルソマは、山の人が入っていけないような林の中に住んでいる一種の怪だという。木が倒れるような大きな音をさせたといわれている。
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カワソ 1983年 愛媛県 カワソは人を騙そうとして水辺にやってくる。何か音をさせたら、こちらから「たまげた」と言うと化かされることがない。
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