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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

クロガネザアシュ
1973年 沖縄県
首里の人々を苦しめる黒金座主(くろがねざあしゅ)を武芸の達人北谷王子が斬り殺した。それ以来、王子の屋敷には座主の怨霊が祟り、男児が生まれると全て命を取られた。この為、屋敷では男児が生まれると「大女が生まれた」、女児が生まれると「大男が生まれた」と言う様になった。この習慣は首里の人々にも伝播した。

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ミミチリボージ
1975年 沖縄県
耳きり坊主は鎌や小刀を持っていて、泣く子の耳をゴソッと切る。耳きり坊主は大村家の始祖北谷王子朝騎尚徹に切られた妖僧黒金座主の化けた妖怪という。その死霊の祟りで大村家の男児は早死にするので、男の子が生まれると大女が生まれたと披露してその難を逃れたという。
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ミミチリボージ
1958年 沖縄県
黒金座主という僧が妖術を使い邪教を広めて反乱を企てていた。そこで大村王子は自分の妾の髪にまじないを施し、信者に仕立てて黒金座主のもとに参詣させた。黒金座主は、妾が美人であったため妖術でまじないを取り除き、犯してしまった。これを知った大村王子は黒金座主を呼び、隙をみて耳を切り落とした。それがもとで黒金座主は死んだが、それ以来大村御殿には耳切坊主の幽霊が出るようになった。また、その祟りから大村御殿では男の子は育たないという。
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クルカニザーシ,ミミチリボージ
1929年 沖縄県
僧侶黒金座主は荒淫で幻術を悪用して罪深く、国頭(くんちゃん)の金武(きん)に追われた。彼は懲りずにここでも美しい娘をみつけると、彼女の弟から髪の毛をもらい振り向かす為に呪文をかけた。だが悧巧な娘なのでそれを見破り、母から聞いた呪文を防ぐ方法、籠の目を通して髪の毛を一本渡したので助かった。黒金座主はのち死刑にされ、その怨霊は耳切坊主となってさまよっているという。
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ユウレイノシュッサン
1956年 宮城県
藩政時代,金山邑主中島伊勢の家臣に四十九院(ツルシ)弥五左衛門という侍がいた。隣家の美女に懸想され,当惑していた。ある春の斗蔵山の観音様の祭礼の時,娘が弥五左衛門に恋情を訴えると彼はかっとなって娘を斬りすててしまった。ところがその後,夜毎に娘の亡霊が現れて切なさを訴えるので,余りのいじらしさにいつしか娘の亡霊と契る仲となってしまった。ある夜亡霊が「身重になった。赤子が生まれるから育てて頂きたい」と懇ろに頼んで消えてしまった。それから一周忌の頃に弥五左衛門が娘の墓参に行くと,地中から赤子の鳴き声が聞こえる。掘ってみると棺の中で生まれたばかりの赤ん坊が泣いていたので,連れて帰って大事に育てた。この事が藩侯の耳に達し,惨殺の罪を罰せられぬばかりか,奇特な事として禄をも与えられた。その子孫は今も四十九院を姓にしている。
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ダイジャ
1943年 香川県
昔字黒羽に一匹の大蛇が住んでいて、田畑を荒らし、人々は心を悩ませていた。ある時、大蛇の前に女人が現れ、その大蛇をめがけて小刀を投げつけると、大蛇は死んだ。女人もかきけすように消えた。女人は毘沙門天の出現であったので、村の人々は塚をたてまつった。
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カミサマ,ウンサダメ
1967年 新潟県
昔、金持ちと貧乏な2人の男がお宮に泊まった。夜、神々が自分たちの生まれてくる子の運命を語っているのを聞いた。金持ちの家に生まれる息子は運のない人生で、貧乏な男の家に生まれる娘は運の良い一生であると話しており、実際にそうなった。
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オニ,ヘビ,イノコ
1915年 愛媛県
亥の子の晩に、大勢の男がその年に男の子が生まれた家を廻り、金銭を出さない家があると「亥の子の晩に祝わん者は鬼産め蛇産め」と言う。
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(トブナマクビ)
1939年 新潟県
昔、ある城主が城を築く大工を募集した時、妻の勧めで怠け者の大工が応募した。大工は妻の知恵で試験に合格し、城を作ることになったが、大黒柱を切り違えた。これも妻の知恵で乗り切ったが、大工はその秘密を知る妻を口封じのため殺した。妻の首は北へ向かって飛び去り、早晩立ち返って城を崩し、雷のように叫んで影を失ったという。この祟りを恐れて、弓矢を北方へ向けて供えるという。
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オイソガモリ
1975年 高知県
大百姓の家の女中お磯が、作男の子供を身ごもった。主人はお磯を家へ追い返した。お磯は途中の桧の下で産気づき、子を産み落としたが、山犬に襲われて死んだ。それ以降主人の家では不幸が続き、桧のそばに祠をたてた。今ではお産の神様となっている。
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ボウコン,ヒノタマ
1984年 長野県
おかやという女中が、主人の子供を妊娠した。主人はおかやを殺して井戸に投げ入れた。女中は亡霊となって、毎年旧暦の7月頃に出てくる。明るい火の玉が漂う姿が見られた。
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ウシコクウゾウ
1943年 新潟県
二男が丑年生まれの時は、その子はウシコクウゾウ(丑虚空蔵)と呼ばれ、長男を押しのけて家を相続するという。これは丑年生まれの守本尊は虚空蔵菩薩であると言われているからである。
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タビノザトウノタタリ
1979年 岐阜県
昔、旅の座頭が沼に落ちて溺れた。「助けてくれ」と叫んだが、近くにいた男は助けに行かなかった。座頭の祟りで、男の家には片目の子供が生まれた。
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ウンサダメ
1981年 沖縄県
昔、男が一夜の宿を頼んだ家で西の家と東の家に生まれる子供に運を付けに行くという話をしているのを聞いた。やがてそのふたりは夫婦になったが、男が女を追い出してしまった。男はもともと物乞いの運しか持っていなかった。裕福になる運をもった女を追い出してしまったことで男は物乞いになってしまった。女はやがて炭焼きの男と再婚し、裕福になった。
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ユウレイ
1961年 東京都
難産で死んだ女房をそのまま葬ったところ、毎晩幽霊になって夫の枕元に子を産ませてくれと泣いて出た。そこで産婆を呼び、左刃の鎌で腹を裂き赤ん坊を取りだして母に抱かせて丁重に葬ったという。
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サカダチユウレイ,クロガネザヌシ,ミミキリボウズ
1998年 沖縄県
伊江島ハンドー小や逆立ち幽霊、黒金座主(耳切坊主)などは復讐のために出る。人を誘拐することもある。幽霊に股をくぐられると死ぬといわれている。立ちふさがった幽霊と喧嘩したり、追われたりして死んだという話もある。
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タタリ
1965年 宮崎県
ある金持ちが人を殺した。殺された人がたたり、その金持ちの家で生れたの子どもはヒゴばかりであった。
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ダイジャ,ノガミ
1988年 奈良県
昔この村では、長男が生まれると籤で決めて、5月5日にノガミの塚に人身御供に出さなくてはならなかった。旅人が退治を買って出た。ノガミの塚には大蛇が住み着いていたので、酒で眠らせて村人と共に退治した。以来、大蛇の命日の5月5日に、長男の生まれた家を頭屋にして藁で大蛇を作り、大蛇供養をするようになった。
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ワカミヤ
1977年
謀反の罪に問われた井上内親王の母は、妊娠中にもかかわらず、押籠の刑にされ、そこで男子を出産した。そこは大岡郷小山と言ったが、それから産屋が峯と言う。その御子は名を雷神といい、成長して井上内親王達の一件を聞き、ふかく恨んで、怒りのあまり死んだ。霊は雷となって都を襲ったので、霊をなぐさめるために、神に祀り若宮と名付けた。
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クジラ,タタリ
1999年 長崎県
出産をするので捕獲しないでほしいと言う鯨の願いを聞かず、海で鯨を獲った深沢家の子孫には不幸が続いた。深沢家の墓を取り壊した際に出た石垣などを持ち帰った人たちの家にも不吉なことが起こった。これは鯨の祟りだろうとみんなが恐ろしがった。
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ケンムン
1969年 鹿児島県
ある男が12月頃の晩に潮干狩りに行く。木を枕に海岸で寝ていると、その木はケンムンの枕木だったのでケンムンの声がして来た。「今晩生まれる子が女の子であれば、他部落に嫁入りするように。その時大雨が降るが木の下に隠れるように。その時石垣もろとも木が倒れ娘は命を失う。運命だ。」男が家に帰ると女の子が生まれていた.。成長し嫁入りすることになったが予言どおり大雨になった。父はついていくといって聞かず、雨宿りさせなかったので無事に嫁入りは終わり、その子は百才まで生きた。それで田舎ではケンムンの死の予言を祓う。
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