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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ナガレボトケ
1990年 香川県
船が沈没するとき、お父さんが女の子を抱えて逃げた。けれども潮の流れが早く、女の子と離れてしまった。息子が潜水したら、沈んだ船の天上に女の子がくっついていたので、抱え上った。死人を上げたその年は漁が良かった。

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シタイ
1935年 兵庫県
漁の時、死体が流れてくると、左舷から拾い上げ、右舷から流すと、げんがよく、豊漁になる。
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ナガレボトケ
1964年 福島県
水死人を流れ仏という。死人を海で引き上げるときにはおもかじのほうからする。「仏にしてやるから漁をさせろ」といって上げるが、そのような船には確かに漁があるという。
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(ゾクシン)
1942年 不明
漁夫が、水死人を大切にあつかい、必ず船に積んで帰って、手厚く葬ると大漁になるという。
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オニ
1931年 長野県
昔、美しい娘が鬼にさらわれた。15、6年たって娘の父親が岩屋で子供をつれた娘を見つけた。父親は娘とその子を連れて船で逃げようとしたが、鬼が海水を飲んだので引き戻されてつかまりそうになった。子供が鬼を笑わせたので、鬼は水を吐き出し、船は沖に出た。
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カミカクシ
1930年 和歌山県
天明年中の冬の夜、商家の嬶が行方知れずになった。家人が驚いてさわいでいると、虚空に声がした。夜が明けて海を見ると女が浮かんでいたので、引き揚げると嬶だった。
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ナガレボトケ,(ゾクシン)
1960年 愛媛県
漁師が海上で死人を見つけたときにはすぐ船に上げる。手でするものとされ、トリカジから引き上げる。丁寧に扱うとよく魚が取れるが、扱いが悪かったときには魚が取れない。このような場合に拝んでもらうと死人の扱いが悪かったからだといわれる。海で死んだ人を家に入れると縁起が悪い。流れ仏にあった時には必ず連れかえらなければならない。
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ニンギョ
1939年 長崎県
子供のいない爺と婆が人魚の子を拾って育てた。やがて娘は嫌々ながら嫁に行くことになったが、船で内地に行く途中で嵐に会い、船は沈んだ。この時、乗っていた人間は皆死んだが、娘は海の中で人魚の母親と共に暮らすようになった。
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シニン
1973年 富山県
沖で死人を見つけて船に積んできたら三日後に大漁になった。
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リョウシノボウレイ
1982年 宮城県
漁師が難破して覚悟を決め、供養の金を胴巻に巻いたまま浜に打ち上げられた。見つけた人は金だけとって死体を海に打ち捨てた。金を取った人は金持ちになり、子どももできて幸せだったが、子どもがいなくなってしまった。回国様に聞くと恐山にいるという。行って寺の和尚に相談すると、「その子を呼んでやるがわしの衣の陰から出るな、決してすがるな」という。やがて子どもが来て和尚に「自分は漁師の亡霊の生まれ変わりだ」と言った。金を取った人が泣き崩れ、気がつくとそこは寺ではなく衣杉の下にうずくまっていた。その人は家には帰らなかった。
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(ゾクシン)
1961年 静岡県
水死人は漁によいといって必ず拾い上げる。
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フネ,ムカエ
1990年 高知県
人が死ぬときにはきれいな船が迎えにくる。20年ほど前、6歳ぐらいで子どもが死んだときの話である。30年程前、30あまりの男の人が死ぬ直前に「きれいな船が迎えにきた」といって息を引き取ったという話もある。
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(ゾクシン)
1989年 鹿児島県
人が死ぬ時は下げ潮の時で、また、その時に生まれた子は長生きしない。
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ロウバ
1934年 東京都
船が錨を上げようとするが、どうしても上がらない。一人の漁師が潜ってみると、白髪の老婆が腰をかけていた。驚いた船の者は錨綱を切って逃げた。それ以来、絶対にそこで魚を取らないことにした。
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ウンメイノカミ
1928年 鹿児島県
ある夜、漁師が神様が立ち話をしているのを聞いた。それによると、今夜産まれた女の子は嫁入りのとき、雨を避けようとしてうつろに入った木が倒れて押し殺される運命であるということだった。嫁入りの日、娘は漁師に助けられて事なきを得た。それからは子供が生まれるとすぐ、運命の神の悪因縁を払うために鍋墨を額につけるようになった。
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シシャ,リョウ,ナガレボトケ
1949年 愛知県
死んだ人の話をしたり、聞いたりすると漁が多い。不幸は漁師にはいいものという。流れ仏が南へ流れていくのを見ると大漁だが、北へ流れていくのをみるとよくない。
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ミズセガキ,シロモメン
1964年 福島県
海で人が落ちたときは、村の船が3日くらいさがしにでる。死人が上がらないときは、きまった場所で水施餓鬼をおこない、しろもめんを1反、長く浜辺から海に引いて、親類・友人たちがこれを陸のほうへあげる。これにつかまってあがれという意味だという。
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テンニンニョウボウ
1973年 香川県
あるところに男とその息子がいた。ある日父親が海に行ったところ、木に羽衣が掛かっていたので盗んで帰って箪笥の奥にしまった。息子がそれを見ていた。羽衣をなくした天人を男は家に連れてきて女房にしてしまった。女房が天に帰りたいと泣いているのを息子が見て、羽衣の在りかを教えてしまったので、女房は羽衣をまとって天に帰ってしまった。
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ウミボウズ,ウミガミ
1976年 愛媛県
話者が漁に出た帰路に、船が進まなくなった。海坊主につかまったと思ったが、話者の父は「海神に御神酒を供えるとよい」と言う。酒を海に注ぐと、船は動き出した。海坊主が舟をつかまえるのは、海神が怒っているからという。
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コエ
1974年 鹿児島県
ある男が山に泊まっていると、神が「男の子だったが20になったときカワドリにあう運だ」というのを聞く。帰ってみると自分に子供が生まれている。子供が20になった5月15、16日に魚釣りに行く。イトヨリが非常に多いのでつかまえようという子をとめて連れて帰る。次の日は魚が一匹もいなかった。その子はそれで助かった。
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ホトケ
1959年 福井県
漁師が海で死ぬと、一緒の船の者が遺体を運んで「親爺を助けてきたぞー」と言う。すると座敷でミシミシミシと仏の歩く音がするという。
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