オイナリサン 1985年 埼玉県 おこもりの夜に子供たちがカジツキをする。利口そうな子を選び、目隠しをし幣神を持たせ中央に座らせる。周囲から「トオカミエミタメ」と囃し立てると幣神が震え、何かが憑く。質問するとその場で何でも答えてくれ、「お帰りください」というと帰る。
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カジツキ 1985年 埼玉県 小学生の男の子らがカジツキを行った。おとなしい子の目を隠し、幣神を持たす。他の子供たちが太鼓を叩きながら唱え言をすると幣神が震えてくる。なにか尋ねたりしたようだったが、詳細は忘れてしまった。
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オイナリサン 1988年 埼玉県 オコモリの時、子供に目隠しをし、両手で幣神を持たす。他の子供らは周囲で太鼓を叩きながら唱え言を唱える。そのうちカジリツイタ、すなわちお稲荷さんが憑く。色々尋ね事をしたが、遊びなので、失せ物や縁組のような難しいことを尋ねることはなかった。
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キツネ 1985年 埼玉県 稲荷の社前でのオコモリの時カジツキを行った。1人の男の子が目隠しをし、幣神を持って中央に座る。他の子供たちが周囲から唱え言をした。憑きやすい子も憑きにくい子もいた。憑くと、すぐ元に戻したようだ。
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オイナリサン 1988年 埼玉県 初午の晩に稲荷の祠で男の子らがオコモリをする。その際、お稲荷さんをのりつけて遊んだ。1人が後鉢巻に幣神を持って座り他の子らが唱え言を言う。すると体が震えだす。あまりたいしたことは聞かなかった。お稲荷さんが落ちないときは唐辛子でいぶして落とした。
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キツネ 1985年 埼玉県 1人に目隠しをし幣神を持たせ中央に座らせる。周囲から子供たちが唱え言を言う。誰か1人に憑くとすぐ戻して別の人に憑けたが、10人に1人くらいしか憑かなかった。なかなか元に戻らず、御嶽の行者に祈ってもらったこともある。
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キツネツキ 1982年 新潟県 村祭りに、カグラマイの若い衆の1人が目つきがおかしくなって、キツネが両手を胸にたらして立ったような形をしてとび上がり、神棚のアブラゲをくわえておりた。宿の人が若い衆の家へ、兄はキツネツキになったのではないかと知らせると、うちの人も思い当たるところがあった。それで、神主をよんで本人を押さえつけてオハライして祈禱してもらった。すると、カグラマイのけいこに行きはじめて、夜、くらやみで、きれいなアネサに笑いかけられてから、何が何やらわからなくなったといった。
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オカマサマ 1969年 福島県 若い娘を目隠しし、笹とヘラを持たせて中央に座らせる。大勢の女が周りで唱え言を唱えるとオカマ様がのり憑く。囃し立てると歌に合わせて何でも踊ってくれる。思いきり踊らせてから「休んでください」というと眠ってしまい、顔に水を吹くとハッと目を覚ます。
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ジゾウ 1976年 福島県 夜になると地蔵遊びが行われる。素直な子を選び、目を瞑らせ南天の葉か小枝を握らせる。周りで14、5人が囃し言葉を繰り返し唱えると、地蔵が憑いて体を震わせる。そして南天を震わせると周りの子が質問をする。
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ジゾウサマ 1941年 福島県 神事の日の遊びとして、13・4歳から二十歳くらいまでの女性が「地蔵様を憑ける」遊びをした。真ん中に蓙か筵を敷いて、任意の1人を座らせ、他の者はその周囲を内側を向いて右回りに廻りながら「南無地蔵大菩薩、ついておこれえ地蔵様」と唱える。地蔵様が憑くと様々な質問をした。質問がなくなると皆で踊った。そして丁重に地蔵様に帰ってもらった。帰らないときは、その地蔵様が祭ってある場所に本人を連れて行ってよく拝んで帰ってもらったという。
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ジゾウサマ 1972年 福島県 主に正月に、家の中で1人の子が目を瞑って中央に座り、周りで5、6人が唱え言を唱え囃し立てる。やがて中央の子が体を揺らし始め、地蔵さんが乗り憑いたとわかる。色々な質問に答えてくれ、気持ちのよい子、欲得のない子には地蔵さんが憑きやすかった。
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ジゾウサマ 1969年 福島県 終戦時まで地蔵様を憑けて遊んだ。小学校高学年の主に女子が何人か集まり、頭のあまり良くない子に幣束などを持たせて中央に座らせる。皆で手を繋いで周りを囲み、唱え言を繰り返す。すると幣束などが動き出し、地蔵様が憑いたことが知れる。
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ナニカ 1989年 群馬県 主に冬、男の子たちが集まり、おとなしい子を選んで中央に座らせ周囲で唱え言を唱えると、何か神のようなものがのり移る。どのような質問にも答えてくれた。元に戻すには、背中に犬の字を書き、ぽんと叩くと良い。それでも駄目な時は御嶽教系の拝み屋に頼んだ。
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シチ 1963年 沖縄県 継子が義理の両親の酷使に耐え兼ね、夕暮れ時に浜へ出て泣いていると、海の怪物シチが漁師に化けて少年を連れ出した。家では帰らぬ少年を案じて探したり祈願した。祝女が祈願を続け、三日後に近くの無人島に隠していることがわかった。8日目に漁師に化けたシチが少年を連れ様子を伺いに来たが、村人の祈願中だったので少年にかけられた魔法が解けてシチの姿がわかり少年は泣き出した。その声に気付き両親も名を呼びつづけ、祝女も一弾と声を張り上げ御願をしたのでシチは逃げ去った。
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カミカクシ,キツネ 1954年 奈良県 中学生の頃、ある家の4、5歳の子供が、夕方急に姿が見えなくなり、神隠しになったことがあった。狐に入られたというとことになって、村中総出で、桝の底を叩いて子供を捜しに出かけた。
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ヤマノカミ,ヨルノマモノ 1984年 福井県 山の神講には、新築の家に子ども達が集り、裸で大日堂まで走っていく。大日堂へ着くと、大将が腰に巻いたしめ縄を太いマツの木の根元におき、後の子どもたちも次々とツトを置いていく。それがすむと大日堂の中へ入って、持ってきたシトキ(水に漬けておいた米をすりつぶし、酒でこねたもの)を体に塗って宿へ帰る。このとき身体にシトキを塗るのは、お地蔵さんになるということで、山の神は「夜の魔物」だから、いたずらされないようにという。
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キツネ 1998年 茨城県 嫁が子供を背負って実家に逃げ帰ろうとしていた。人家がないところに来たら、笛太鼓の音がした。祭をしているのかともい立ち止まったら、すると背中の子供が泣き出したので、狐が化かしているのだと気づいた。
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コドモノテ 1993年 香川県 小さい子と一緒に夜寝ていたら、チャラチャラと鈴の音がした。不思議だなと思っていると、カヤの間から3才か4才くらいの子供の手が入ってきて、修行するように言った。それで修行し、拝み屋になった。
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ジゾウサマ 1969年 福島県 大正初年ころ、7~13歳の子らが集まり、1人に南天と笹葉を持たせ、目隠しして座らせる。皆で周りを取り囲み唱え言を繰り返すと地蔵様が憑く。地蔵様には何を聞いても良い。ある時答えを聞いて笑ったところ暴れだし、大人が集まって竹箒を枕に寝かせたら元に戻った。
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テング,カミカクシ,アカイカオシタハナノタカイショ 1982年 新潟県 ある夕方に、9つくらいの村の子どもがお宮の木の下に下駄を脱いだままどこかへいってしまった。村の衆は神かくしだといって、マスの底を棒でたたいてその子の名をよんで探しまわった。2、3日して昼ころに泣きながら帰ってきた。どこへいったと聞くと、赤い顔した鼻の高いしょ(人)に連れられて山道を行くうちに分からなくなり、目をさますと、山奥の、朴の葉っぱをしいたとこで、それから、やっと帰ってきたといった。
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