(キシャチョウ),ウブメ 1979年 正月7日には鬼車鳥が多く出て、家々の戸をたたく。これを払うために和俗では7種の菜をうつ。
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カタヨクガセンリモアルトイウオオトリ 1984年 新潟県 正月七日朝、7種を包丁の背でたたき「日本ノ鳥ト 唐土ノ鳥ト 渡ラヌ先ニ七草ハヤス ステテコ トントン」と唱える。このうたは唐土から片翼が千里もあるという大鳥が、トウドヤの灰をなめにくるのを追うためだという。
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〔キシャドリ〕 1983年 唐土の嶺南山に鬼車鳥という毒をもった鳥がおり、夜中は人家の軒下にいて、捨てた人の爪を食べるという。この鳥は子供の乾いた着物に毒を掛け、それを知らずに着ると疳の病を患うという。
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オニ 1984年 愛媛県 正月七日の朝は鬼が来るので戸口に篩を吊してから雨戸を開ける。この時、「山は満つ、谷はここのつ、わかゆく里はひいらぎの里」と唱えながら戸を開ける。
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オニババ 1936年 岡山県 馬子が馬に塩を積んで運んでいると、鬼婆が出てくる。鬼婆が風呂の中で寝たところを、蓋をして火をつけた。そのときの火打石の音を聞いて、鬼婆が「かちかち鳥が鳴きだいた、早や夜もあける」といったという。
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(ゾクシン) 1982年 新潟県 邪気万病を防ぐために、6日の晩に七草正月といって、家族が寝てから「せんたろうたたけのタラたたき京の鳥も田舎の鳥も鳴かねえうちに早よたたけ」と唱えながら、俎板を擂粉木で7回叩き、その朝は七草粥を食べる。
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セツブン,ダイズ,オニ 1916年 新潟県 昔、北から鬼が来て佐渡を取ると言ったら、金北山大権現が節分の豆から芽が出たら渡そうと応えた。けれども豆から芽が出たため、金北山大権現は土竜を作って大豆を枯らそうとした。しかし鬼は怒って猫を作り、土竜を捕まえさせた。だから節分の豆はよく炒らなければならないのだという。
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トロロ 1956年 宮城県 一月五日の早朝、年男は戸口の敷居に鳥の羽でトロロを引く。そしてトロロを食べ、神前に小豆飯を供える。トロロを引くと、悪病が戸口から侵入するのを防ぐという。
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シチンジョ,ハチンジョ,トット 1977年 新潟県 ハチンジョという大きな鳥が日本にいる。中国のシチンジョはその話を聞いて怖くなって山奥に逃げた。ハチンジョがシチンジョを退治したり、ハチンジョが厄除けになるという話もある。
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カマナリ,バニョ 1974年 釜が鳴る時はその鬼の名である婆女の名を呼ぶと、災にはならずに吉になるという。
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〔ウブメドリ〕 1983年 唐土でいう鬼車鳥という鳥は、一名産女鳥ともいい、たまたま得て胸の毛をかき分けてみると、女の乳房のような物がある。俗に難産で死んだ女や分娩できずに死んだ女がなるものとされている。
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オニ 1933年 鹿児島県 元日の朝早く起きて東の空を眺めると、黒雲が三叉に分かれて立っているのを見ることがある。これは鬼が地上に門松が立っているのを見て恐れおののいている姿だと伝えている。
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ワカノトク,カジワラカゲスエ 1974年 群馬県 和歌は天地を動かし、鬼神を感応せしめる。源頼朝が浅間三原狩鞍の時、激しい雷雨に見舞われた。そこで梶原景季が狂歌として「昨日こそ浅間はふらめ今日は又みはらし玉へ白雨の神」と詠んだところ、しばらくして晴れたという。
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オニ 1936年 広島県 長太という男が馬に車を引かせて米を買いにいった帰りに鬼に出会う。物語の最後で鬼は煮られながら「ばちばち鳥が鳴くそうな、はあ起きようかい」と歌ったという。
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ムシヨケ,(ゾクシン) 1936年 兵庫県 卯月8日の灌仏会でいただく甘茶を硯に移し、「千早振・・・」で始まる歌を書き、便所に逆さに貼り付けておくと虫除けになる。
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ヤクガミサマ 1963年 福島県 2月7日の晩にはメカゴを竹につけて屋根の上にかかげたり、門口においたりする。また、木戸口では藁殻でにんにくをいぶす。2月8日は厄神さまが天から降りてくる日でこれらで家に入れないようにする。
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ケンムン 1977年 鹿児島県 女が機を廻していたら、ケンムンが天から降りてきた。女は恐れをなして逃げた。翌日、ケンムンがまたやってきた。女はすでに逃げていた。歌を歌っていたら、女の夫帰ってきて船を浜に揚げようとしていたのでケンムンは邪魔をした。ケンムンは夫と一緒に家に戻った。妻は夫を誘い、家を捨てて遠くへ逃げた。ケンムンはその家を焼いて天に昇ったという。
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カモダイミョウジン 1983年 京都府 8月15日の夜や9月13日の夜に、もしも雨が降り月に雲がかかるようならば、平安京の地主神である賀茂大明神に様々な祈祷をし、歌を詠んで法楽を行う。この歌が良いと、神の力によって空は晴れ渡るという。
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ヤマンバ 1936年 福岡県 馬子が大根を運んでいると山姥に襲われ、大根と馬を食われてしまう。釜の山姥を焼き殺す場面では火打石の音を聞いた山姥は「雨の降る夜は虫が鳴く。かちかち鳴くのは何虫か、鳴けよ鳴けよ雨が降る」と歌う。最後に馬子が「馬食う、婆がどこにいる、寒けりゃもっと火をたこう、あつけりゃ火になれ骨になれ、幾らあっても足りないは、婆が命と野辺の花」と勝利の歌を歌う。
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サルタヒコ 1964年 島根県 猿田彦は61日目の庚申の夜に、人の寝ている間に天に上り、人民の善悪を全て天に告げ、鶏が鳴くと下ってくるという神である。
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