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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

サカナ,リュウグウ
1941年 朝鮮
大同江は昔一里ほど東を通っていた。そこで釣りをしている老人がおり、珍しい大きな魚を釣り上げた。魚が涙を流して訴えるので、ある人が老人から買い受けて放してやった。その魚が現れて、ある人を龍宮に連れて行った。龍宮の王様が望みを叶えるというので、ある人は大同江を平壌府内へ動かすよう頼んだ。陸に戻った数日後、大雨が降り、大同江は今の川筋になったという。

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サカナ
1941年 朝鮮
大同江である農夫が釣りをして、普通とは違う龍のような魚を釣り上げた。桶に入れておくとしきりに川を恋しがるので、かわいそうに思い川に戻した。すると魚の親が出てきて礼を言い、何でも望みをかなえるというので、農夫は大同江の流れを平壌に近づけてほしいと願い、そのとおりになった。
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リュウ
1941年 朝鮮
大同郡龍淵面検浦里の西の方の村から1キロ程離れた所に小池がある。昔、農夫の馬が凶作で飢えて、池の傍で座り込んでしまった。そこで馬の首を切って池に投げ入れて、豊作を祈った。数年後、池から龍が出て黒雲の中に頭が隠れ、尾だけ垂れて見え、田畑がよく稔ったが、病気が流行った。村の名の龍淵面はこの池のことから起こっている。
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コイ
1941年 朝鮮
大同郡釜山面馬山里の馬山の頂きに大きな池がある。昔、その池に大きな鯉が主として棲んでいたという。ある日、木樵が池のそばで休んでいると、大雨が降って、池の面が輪を描いて割れ大きな鯉が現れた。その鯉は地上に這い上がり馬を引きずって池に没していった。それ以来、山の名も里の名も馬山と呼ばれるようになった。
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オロチ
1971年 滋賀県
近江の国、栗本郡と野洲郡の境に大川があった。三上山で2川に分かれそのうち南川は土山に当り大渕となっていた。その渕に昔から大蛇が住んでいて、近辺の住民は困っていたが手の打ちようがなかった。嵯峨天皇のとき、雷が鳴り天地振動することがあり、時の博士が占うと先の大川に住むおろちが天皇の命を奪おうと振動させているということだった。そこで天皇は近辺の農民を招き大蛇を退治すべしと命令した。近隣農民数万人が打寄ってついには退治した。その時の出来事から様々な地名がつき、また褒美として大光明寺を給わった。
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ダイジャ
1980年 静岡県
父親の薬を買いにいった娘が増水した川で橋が流されて困っていると、一本の丸太が流れてきて橋の代わりになった。わたってみるとそれは一匹の大蛇で、感謝した娘は鯉を流して社を建て魚を供えた。
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イワナ
1954年 岐阜県
山奥の淵で百姓たちが毒流しの準備をしていると、老僧が来て無慈悲な殺生を止めるよう説く。だが団子1つを与え追い返してしまう。やがて浮き上がってきた魚の中に図抜けて大きな岩魚があり、腹を裂くと団子が出てきた。それ以来、この里では毒流しを行わなくなった。
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テンドウサマ
1983年 長崎県
仁田の内の人で土地を売る人がいて、カメジイと家内の親父(シュウトジイ)が買いに行った。夜になって帰る時に大雨となりシュウトジイは大水の中に足を滑らせて落ちこんだ。カメジイは川下の浅い所で流れてくるのを待った。シュウトジイは落ちた時に「天道様助けて下さい」といい、流れながら拝むと不思議と光が天道山に照りつけた。それと同時にシュウトジイサンのあしがひっかかって助かった。日頃信心していたから天道さんが助けてくださったのだ。
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スイジン,ダイジャ,ヘビ,ダイサンオオジ
1929年 東京都
大昔、近江の琵琶湖に住む漁夫が、不漁の続く際娘を捧げるかわりに大漁を祈った。すると魚が良く捕れ、水神が蛇となって娘をもらいに来た。娘は白鳩になって逃げ出し新島まで追い詰められた。新島の三島明神の大三王子は怒って大蛇を斬り、頭を八丈島、尾を大島、銅を新島に飛ばした。だから八丈島の蛇は人に食いつき、大島の蛇は人に巻き付くのだという。
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イケノヌシ,(ダイジャ)
1987年 山口県
池の主の蛇がお姫様に化けて漁師に渡してもらい、平郡に移った。お礼に「一度だけ大漁させてやる、二度やるな」と言った。あまりに大漁だったので二回目を入れたら、こんどは蛇ばかりだった。昔は蛇が見かけられた。蛇の池の真ん中できれいな女の人が髪を梳いているのを見た人もいる。
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ヌマノヌシ
1975年 山形県
沼沢沼の主である頭の大きな魚は、かつて最上川の渕にすんでいたが、大水で渕が干上がったため、龍神に頼んで大雨を降らせてもらい、一族こぞって沼沢沼に移った。
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アンナカイケノヌシ,ダイジャ
1991年 茨城県
安中小学校の前に安中池というのがあったが、その池には主がすんでいて、それは大蛇だった。ある雨の降る日に農家の人が用足しに行って帰ってくると池の淵に女の人がいて、送ってくれないかというので送る。今の本郷中学校よりもっと先に池があってその池のほうへ参ると、途中で道がわかったからいいという。女の人は、明日必ず雷が鳴る、そしたら無事に着いた証拠だからといった。次の日には雷が鳴ったのでそのお百姓さんは喜び、それ以後はおじさんは丈夫でお金に恵まれたという。
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リュウグウ,ダイジャ
1930年 神奈川県
昔、貧乏で正直な葱売りの男が龍宮から美しい姫を嫁にもらった。国司がその妻を奪おうとして無理難題をふっかけたが、最後は姫が大蛇になって国司の首を絞め殺した。大蛇はそのまま龍宮に帰り、男は元の葱売りに戻って揖請をすごしたという。
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リュウ
1941年 朝鮮
平南中和郡唐井面斗井里の村端に池があり、ある時村人は、龍が池から昇天するという話を聞いて門口で待っていた。しかしある老人が龍が昇天するときは農作物に被害が出るから阻止しなければと言い出したので、馬の頭を切り池に祈り投げ入れた。そして龍は現れなかった。それ以来この地域を馬井という。
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リュウノオトシホウギョク
1934年 香川県
百々淵という場所があり、旱魃の時はこの淵の水を代え干すと大雨が降るという。或る年、それを実行した村人は雨に恵まれたが、淵は以前に増して濁っており、重く珍しい玉が落ちていた。村人は、龍神の落し物として、寺に納めた。
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イケノヌシ,ダイジャ
1967年 茨城県
池の主の大蛇を誰も見たことがなかった。1人の漁師が美しい女と出会い、この女の願いで向う場まで舟で渡してやった。去り際に女は池の主だと言い、まもなく大嵐が来ると言った。漁師は急いで舟を引き返したが嵐になったので、小屋に泊まったが数日間うなされた。
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コイ
1931年 長野県
500~600年前、百姓が用水池の主の鯉を捕らえてその尾を切り、池に捨てた。鯉は悲しみのあまり老松の下蔭で泣いた。その百姓の家には間もなく病気が襲い、死に絶えてしまった。今も鯉の泣き声が聞こえるという。
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リュウ
1975年 山形県
最上川の渕にすむ龍が天に昇ると次の日は雨。昔河島の小屋で説教していた和尚のもとにあらわれた女が龍宮に住む者だと名乗り、説教のおかげで悟りを開くことが出来たお礼にと材木千本と杓子と縫い目のない衣を授けた。この杓子で水を汲むと水が塩辛くなる。
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ヌシ
1929年 愛知県
その昔曾川に主の住むと言う淵があり、お池と言われていた。お池の主(蛇)は諏訪を出て天龍を下り分地を通ってお池へ鎮座する時、分地川から「あかたる」「池のもと」「かめくぼ」で休み山を越えて曾川へ行ったそうだ。三ヶ所で休む際水を呼び、その中の「かめくぼ」では雨降りの後水が噴いて小さな池ができる。
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コスイノヌシ
1970年 福島県
湖水の水が氾濫して、鯉がたくさん昇ってきた。その中に特に大きな緋鯉がいた。それを網元の家中で食べると次々と家の者が病気になった。鯉の霊の祟りで、供養をするから恨みをとくようにと頼むと家の人は全快したが、網元の主人が湖水に舟をこぎ出したときにいくらたっても帰ってこないので捜しに行くと湖水の真ん中で泡を吹いて倒れていた。網元の食べた大きな緋鯉は湖水の主の連れ合いで主はどうしても主人だけは許せなかったのである。
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ナマズ
1942年 香川県
亀淵とも鯰淵ともいう淵に、大きな鯰が棲んでいて、害をなした。里の者達がこれを殺そうと山に行くと、1人の僧が食べ物を乞うたので、粟飯を食わせた。人々が鯰を殺すと腹から粟飯が出てきた。さっき会った僧は鯰の化身と気づき、その土地に鯰を埋めた。この時から水が黒い血に変わって流れ出したので、黒川と呼ぶようになった。 
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