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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

シカノコ
1931年 愛知県
昔、利修仙人が鳳来寺の山で修行していたとき、巌窟の外で小便をしていたのだが、これを鹿が舐め、孕んでしまった。生まれたのは美しい女の子で、奈良の貴人の家の前に捨てた。生まれながらに足の指が2本しかなく、鹿の爪のようであったといわれている。

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シカノコ,イズミシキブ
1931年 佐賀県
昔、子供のいない老夫婦が村の観音堂に祈ると、福泉寺の和尚に子をもらえというお告げがあった。お寺に泊ると、夜更けに赤子の声がしたかと思うと、雌鹿が赤子に乳を飲ませていた。老夫婦がこの子を連れて返って育てたところ美人に育ったが、足の指が2つに別れていて、人間のものとは違っていた。その子が和泉式部で、足の指を隠すために和泉式部はいつも足袋を履いていたといわれている。
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シカムスメ,シカヒメ
1931年 岩手県
昔、ある奥方が山奥で産をしたとき、鹿にその子を託して死んだ。鹿は赤子を角にくくりつけられたまま山を下り、老夫婦のところに赤子を連れて行った。その子は鹿娘(もしくは鹿姫)と名づけられた。成長した後、長者の家の火焚女になり、長者の息子と結婚したといわれている。この娘は雀がとまったまま梅の枝を折ったり、引き綿の上を新しい草履であるいたり、水の上を歩いたりできたという。
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オトコ,ヘビムコ
1936年 岐阜県
娘の元に毎夜美しい男が忍んで来た。乳母は男を怪しみ糸をつけた針を男に付け、翌朝その跡を付けた。すると山奥に至り洞穴の中から娘を孕ましたが、菖蒲湯に浸かれば難を逃れる、と言う会話が聞こえてきた。その通りにすると娘は蛇の子を産み落とした。
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ダイジャ,オキクノミズ,クマ,サル,ライジン,タタリ
1914年 岩手県
ある時、猟の名人が孕んだ猿を殺した。やがて産まれた子供は熊の手足に猿の顔の奇形児だった。4度目に玉のような娘が生まれ、菊と名付けて寵愛したが、21になったある日、昔殺した五郎沼の大蛇の生まれ変わりであることがわかった。娘は明玉を渡し、飢渇の際は舐めればよいといって飛び去って行ったが、雷神の怒りに触れ、北上川で殺された。この時の洪水をお菊の水と呼ぶ。
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シカ,カンノン
1929年 愛知県
昔、乳の出ない母親は鹿の腹ごもりを食わせたら出るようになるといわれ、妻の乳が出ない狩人が山の中でみつけた8匹の鹿に向かって銃をはなった。すると7匹が石になってしまい、その間には血が点々と流れていた。狩人がその後を追って行くと西麓の龍音寺で消えていた。鹿は観音様の化身で、狩人の妻は乳が出るようになった。
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リュウコツ
1970年 長野県
寺の住職の許に毎夜美女が通ってきた。ある夜、女の裾に針をつけ、翌朝糸をたどって行くと、岩穴の中で大蛇が子を生んでおり、大蛇は針の毒で死んでいた。大蛇の骨は洪水で流され、下流に散らばり蛇骨石になった。生まれた子は成長して小泉小太郎になった。
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ニイヤミョウジン,ダイジャ
1935年 群馬県
昔、利根郡にある山麓の長者に、三人の美形の娘がいた。或る日、田舎には珍しい美青年がやって来て、娘をほしいという。断ったが夕刻になると訪れる。不審に思った長者が氏神の新屋明神に祈った。翌夕、明神のお告げに従って青年に笄を渡し、鶏が鳴かない内にこれで溝を掘れという。青年は難なく掘って最後の一掘り直前に、新屋明神のご加護により鶏が鳴いた。青年は大蛇で、逃げた後に石が残った。
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リュウ
1982年 神奈川県
足柄山のふもとの村に住む娘が、山に木の実を拾いに行くと、天から龍が下りてきて娘の腹の上に乗り、生まれた子供が金太郎であるという。
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ヘビ
1967年 石川県
川に手拭を落とした娘を蛇が見込んで、孕ませた。祈祷師に見せて蛇の子とわかり、蓬と菖蒲の風呂にいれ、その湯を飲ませると蛇の子が下りた。子供を生んだ後で菖蒲湯に入った由来。
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キツネ
1991年 奈良県
ある晩遅くのこと、お産が重くて苦しんでいるというので、産婦人科のお医者さんを呼びに来た人がいた。お医者さんは山道を歩いて行き、お産を済ませると、ご馳走をもてなされ、たくさんのお札をもらった。翌日、お医者さんが便所に行ったら、杉の葉ばかりの大便が出た。実は狐のお産だったのである。
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チャヲノンデハランダハナシ
1932年 富山県
川沿いの家に旅の僧が立ち寄り、茶を飲んで去った。家の娘は、眉目美しい僧に心引かれて慕うあまり、僧の飲み残した茶を飲んだ。やがて娘は身に覚えのない子を宿し、女の子を産んだ。3年後、僧が再び訪れたが、女の子を見ると呪いを誦し、頭から踵まで3度撫でた。女の子は泡となって消え、僧は泡を川に捨てた。以来、その川は子撫川と呼ばれたという。
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テナシムスメ
2001年 青森県
ある時、若旦那が留守の間に、娘が子供を生んだ。このことを若旦那に知らせようと手紙を若者に持たせてやったところ、道のりの途中にある娘の里の継母の企みによって、娘と子供は家を出されてしまうことになった。途中、水を飲もうとした拍子に背中の子供が落ちそうになり、精一杯腕を伸ばしたところ、両手が生えてきた。母子はお寺で世話になることとなった。
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(ダンジョヘンジョウ)
1976年
慶長の頃、一老僧が弟子を連れあるところへ投宿した。その夜、弟子が腹痛を訴え、朝に及んで弟子の男根が没入して女根になった。老僧は弟子をその家に預けて去ったが、その後徐々に顔立ちや体も女になり、遂にはその家の嫁となって子も産んだという。
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オオカミ
1975年 高知県
妊婦が装束峠の杉の下で産気づいた。集まる狼を通りかかった飛脚が倒し、佐喜浜の鍛冶屋の嬶と呼ばれた大狼に怪我をさせた。翌日飛脚が佐喜浜の鍛冶屋を訪ねると、嬶は狼の姿となって飛びついてきたので切り殺した。床下には人骨が積もっていた。
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オオカミ
1965年 兵庫県
昔、ある男が隣の集落に女が出来て通っていた。帰り道、狼がついてきた。狼に頭上を飛び越えられて小便をかけられると、その人は死ぬと聞いていたので、木に登って朝まで待った。そのため、女と別れたら狼も出なくなったという。
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リュウジョ
1981年 岐阜県
昔琵琶湖に住む竜女がこの寺でお産をした。子供は寺に残され、成長して名僧になった。
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センニョ,テンニョ
1940年 朝鮮
貧しい男が傷ついた鹿(獐)を助けた。すると、お礼に1人の女房を与えてくれるという。それは下界へ水浴びに来ていた仙女(天女)であった。男は鹿からおそわった通り、羽衣を隠して彼女を天上界へ帰れなくして、ついに夫婦になった。天上のものと一緒にいると言うことでいろいろな約束事があったが、男は2度もそれを守ることが出来ず、ついに死んだ。
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ヘビ
1985年 福島県
昔、きれいな娘の所に男が通い、娘のおっかさまがあとをつけて行くと、立派な男は蛇だった。そこでおっかさまは娘に今度男が来たら衣装に針をさせといい、娘がその通りにすると、蛇はうなった。蛇のおっかさまがそんなとこに通っているからこんなことになったんだというと、蛇は子供を作りこんできたから大丈夫だ、そして、菖蒲湯をつけると子は流れてしまうのだという。娘のおっかさまがさっそく菖蒲湯に娘をいれると蛇の子供が出ていった。そのために5月の節供の夜には菖蒲湯をたてる。
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ヘビ
1982年 福島県
五月の節供に菖蒲湯に入らなかった娘の元を、夜な夜な男が訪ねてきた。ある夜、男が帰ったあとをたどると裏の蛇の穴に入っていた。その夜娘の腹が痛くなり、はんぞを持って来て産ませたところ、蛇の卵を産んだ。
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ヘビノムコイリ
1981年 鳥取県
美しい娘のもとに毎夜美男子が訪れる。袴に糸をぬいつけておき、そのあとをたどっていくと、山の中の大きな洞穴からその男のうなり声がして、娘に子ができたと話しているのがきこえる。家に帰って菖蒲酒を飲むと、盥いっぱいの子蛇を流産した。
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