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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

キツネ
1970年 福島県
三代の盆踊りに何年も大したお化狐が出てきて踊っていた。めんげぇおなごだといって若ぇ衆が送って山王坂までいくと、いなくなった。その次の日の夜にまた踊りに来た。盆上がりにその狐は西山形屋の穀入れの下に寝ていたが、西山形屋は「おれげぇ、おいなりさまだからおれげぇの屋敷では、犬にくわかねぇでくれろ」と言ったので、犬が逃げていくのをアキルツルのあたりで捕まえたそうである。

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キツネ
1988年 奈良県
惣五郎と言う人が三反御作(3反歩ある大きな田)を植えた帰り、溺死した子狐を見つけ葬った。その夜戸を叩く者がおり、「お田引いた惣五郎さん、三反御作みな引いた」と5,6人の声がした。翌朝見ると植えた苗はみな引き抜かれ、狐の屍骸が掘り起されていた。親狐が思い違いをしていると思い、狐のいそうなところを釈明して歩いたら、その夜に伊勢音頭の音がして「お田引いてすまなんだ、三反御作また植えた」と声がした。翌朝、家の前には大きな鏡餅が置いてあり、田はもとどおり植えてあった。
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ヒョウスンボ,キツネ,タヌキ
1999年 宮崎県
毛作の山の狐と三つ橋の竹薮の狸は化け自慢だった。そこで小薄のひょうすんぼが化け勝負を仕切ることになった。秋の神祭り帰りの爺さんの重箱の取り合いにんなったが、狐も狸も失敗した。ひょうすんぼが「雨の晩、ご馳走をもってきたらだまし方を教えてやる」というので狐と狸が行くと、ひょうすんぼはヒュール、ヒュール…という鳴き声だけをさせて、姿を見せない。うろうろしているうちに夜が明け、ご馳走は取られていた。狐も狸もだまされた。
類似事例

ヒョウスンボ,キツネ,タヌキ
1999年 宮崎県
毛作の山の狐と三つ橋の竹薮の狸は化け自慢だった。そこで小薄のひょうすんぼが化け勝負を仕切ることになった。秋の神祭り帰りの爺さんの重箱の取り合いにんなったが、狐も狸も失敗した。ひょうすんぼが「雨の晩、ご馳走をもってきたらだまし方を教えてやる」というので狐と狸が行くと、ひょうすんぼはヒュール、ヒュール…という鳴き声だけをさせて、姿を見せない。うろうろしているうちに夜が明け、ご馳走は取られていた。狐も狸もだまされた。
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キツネ,タヌキ,ダンクロウ,サンキチ
1935年 新潟県
団九郎狐は、佐渡に住むたちの悪い古狸の三吉を憎んでいた。あるとき信濃川のほとりで団九郎は三吉と出会う。団九郎は三吉をおだてて酒屋の小僧や大入道に化けるなどさせる。団九郎はお礼に自分の芸も見せるといい、次の日に街道に来るようにいう。三吉が約束の場所で待っていると大名行列がやってくる。三吉は感心して行列の前に飛び出るが、それは本物の大名行列で、捕らえられて食べられてしまう。
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サルカミ
2000年
昔々、白羽の矢が立てられた家が娘を献上することになったが、山伏がたすけてくれることになった。丑三つ時に神社の神様の後ろから化け物が現れた。娘の入った唐櫃の周りを踊りまわり、蓋を開けようとしたとき、山伏が連れてきた犬が放たれ、化け物をかみ殺した。夜が明けて化け物を見ると、年をとった猿であった。
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マダラギツネ,オニビ
1974年 福井県
夜、越前国細呂木から三国への帰り道で、鬼火を照らした狐が踊っていた。それを見た男が近付くと狐は若衆に化けた。男は狐を連れ茶屋に行き飲み食いした後、男は逃げた。狐も茶屋の主人に追いまわされたが逃げのびた。
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キツネ
1954年 神奈川県
大下の爺様が釣りに行き、山道で昼寝する狐の頭の先をとんとんと叩いて通った。するとあたりが真っ暗になり、近くの家の宿を借りたが、ずっと先に行って寝てくれ言われたので先へ行くと、本宿の池に落ちたという。また、昼寝する狐を嚇して畑を打っていると、遠くから葬式が来て棺をおいていった。木に登って見ていると、棺から化け物が出て来たという。
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タヌキ
1932年 兵庫県
300年前、洲本の三熊山頂上に岩と木で作られた穴に、柴衛門という大狸が棲んでいた。悪戯はするが人々に好かれていた。ところが土手を下った所に棲むこの狸の嫁のお増狸は嫌われていた。ある時2匹は連れ立って大坂に芝居見物へ行った。そこで雌狸は侍に殺され、雄狸は芝居小屋で正体がばれ殺された。これを知った洲本の人々は霊を慰め、島外へ出る時は三熊山山上で作っている狸の土人形で無事を祈る。
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キツネノヨメイリ,キツネノチョウチン
1989年 長野県
ある老人が町からの帰りに山道を通っていると、きつねの尻尾のある花嫁とそのお供を見つけた。それを見て笑うと、2人はちょうちんを放り出して逃げ出してしまった。老人は珍しいと思って狐のちょうちんを持ち帰った。するとその夜きつねが訪ねてきて「ちょうちんがないと娘の嫁入りに困る」と訴えた。老人は哀れに思ってちょうちんを返してやった。夜になると、素晴らしいちょうちんが並んでいた。明くる日の晩には、きつねがご馳走を持ってきたという。
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マンジュロウギツネ
1976年 宮城県
馬橋坂というところに万寿郎という狐が住んでいた。宗作爺が親類の家の屋根替えの手伝いに行き、月形餅や撒餅をもらって帰途についた。途中学校の前に来ると、子供達が爺を見つけ寄って来て、土産をくれとじゃれついてきた。爺は嬉しくなって子供に包みの中のものを全てくれてやったが、気がつくと子供の姿はなく、万寿郎狐にだまされたのだった。
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トウゴロウキツネ
1956年 宮城県
八景橋の辺りに藤五郎と呼ばれる老狐がおり,よく通行人を騙した。中津村新田に勘作という獅子舞の師匠が,ある日大田袖沢小谷地の物持須田某に招かれた帰途,大きな屋敷に是非にといって招きいれられた。一行は終夜踊り通したが,夜が明けてみると八景橋近くの谷地の中におり,土産が全部無くなっていた。藤五郎狐の仕業だという。
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ムジナ,ダンザブロウムジナ
1934年 新潟県
佐渡島には狢が群れをなして住んでおり、その首領の名前を団三郎と言った。鎌倉時代の末期、狐が渡って来て、団三郎と妖術の勝負をした。狐は嫁入りの行列をして見せた。そこで団三郎は大名行列をして見せると狐に行った。狐は大名行列のあまりの見事さに驚いて近寄ったら、その行列は本物で、狐は殺されてしまった。それ以来、佐渡島に狐は来なくなった。
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キツネ
1986年 神奈川県
「狐おどり」と言って、1人が御幣を持ち狐を呼ぶ。皆で唄を歌ったりすると、御幣を持った1人が踊ったり障子の桟を上がったりする。唱え言をして背中を3つ叩くと狐が帰り、正気に戻る。明治以降禁止されたが、竹やぶなどでこっそりやっていたという。
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キツネ
1970年 福島県
麹屋のおとっつあまが山で狐にあい、おれは白河の石地蔵だといって、袋をかぶって狐からは石地蔵に見えるように化けた。麹屋は狐をおいらんに化けさせて吉原へ入れた。狐は飲んだり食ったりしたため、お客様の所で狐になって寝ていた。狐は殺されそうになって逃げて来た。そして、白河の石地蔵のところへ来て、おれをばかにしてといってゆすぐったが、あまりゆすぐったから石地蔵様の下になって死んでしまった。そして、人をばかにする狐がいなくなった。
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キツネ
1961年 岩手県
ある爺さまが狐を化かしてやると言って出かけた。爺さまは3匹の狐を美しい娘に化けさせ、茶屋に高く売って帰った。狐は1週間後に落ち合う約束をしたがその場所には行かず、まんまと狐を化かし、ひとり得をした。
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キツネ
1986年 石川県
化け石のところで狐が化かして、六という駄賃持ちはいつも油げをとられていた。若い連中と協議して油げを買い込み、六の母親に化けて出てきた狐を縛って火で炙ってこらしめた。あくる日、六が町へ行こうとしたら、山から狐が「おぞーい、六、おぞーい、六、怖しい六」と遠吠えした。
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キツネ
1995年 山形県 
道の下の沢のおまんきつね、小学校の下のおしんきつね、西側のおよねきつね、という3匹のきつねがいた。おかんばあさんという人は気丈で「狐になんか化かされない」と言っていた。鮎貝に行くとき、道にあったゴミ袋を「騙されないぞ」と蹴っ飛ばしたら、袋が逃げ出した。橋の下の鴨の群れにも「騙されないぞ」と石を投げたら、鴨は一度に消えてしまった。買物して帰り道、橋の所でばあさんの家の人が提灯を持って迎えにきた。ところがこれがきつねで、ばあさんはとうとう騙されて、尻尾で顔を叩かれて、びっくりして気絶してしまった。
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キツネ
1933年 広島県
於三という、尾が三つに分かれた知恵のある狐がいた。ある晩、役者が歩いていると、於三が現れいろいろなものに化けてみせた。役者は於三をだまして袋の中に入れ、口をしばって海に捨ててしまった。
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オオニュウドウ
1989年 静岡県
沢の枝の山中に、吉三郎の穴と呼ばれる岩穴がある。海名野の吉三郎がここに寝泊りして炭焼きをしていると、大入道が来て相撲を取ろうと言った。吉三郎は怖くなり、藁人形を身代わりに置いて山を降りた。翌朝行くと藁人形はズタズタにされていた。藁人形を川に流したら海名野に流れ着いたので丁重に祀り、供養のために人形を舞わせた。これが海名野の人形三番叟のおこり。
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キツネ
1985年 新潟県
室野集落の山伏が蒲生集落に行くとき、飯塚というところを通ったら狐が道の真ん中で寝ていたので法螺貝で脅した。するとすぐに日が暮れて、仕方なく蒲生で宿を借り寝ていたら「ほぉいぃんさまぁどこ行ったぁ」という声が近づいてきて、恐ろしいので二階に逃げ、屋根の煙出しから飛び出したら、下に落っこちた。気がつくとまだ日は高く、狐に化かされていた。
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