ヒトカゲ 1985年 徳島県 昭和五年頃の話。筆者が外で遊んでいると、父が帰ってきて「ちょっと前に人が通らなかったか」と言う。「誰も通らなかった」と言うと、父は「三間ほど前に人影が見えて追いつこうとしても追いつけないし、声をかけても返事がなかった」と言った。
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タヌキ 1933年 奈良県 幕末の頃、夜山道を歩いていると、向こうから同じ様な行列がやって来る。提灯の数も同じで、こちらが止まれば向こうも止まる。不審に思いながらも人家のあるところまで行くと、向こうから来た行列は跡形もなく消えてしまった。
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イタチ 1979年 岐阜県 山に草刈りに行っての帰り、2間(6m)ほど先をイタチが横切ったかと思ったら、目の前に帽子を被った人が立っていた。ひょいと上を見たら消えた。
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コドモノヨウナモノ 1968年 栃木県 昭和2・3年の頃、川際の細道を歩いていたら、子供のような者が赤い提灯を提げてついてきた。立ち止まると止まり、歩き出すとまた歩き始める。立木の陰になってからは、見えなくなってしまった。
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モウヒトリノカゲ 1999年 栃木県 12月の寒い日、日が暮れて真暗な時に友達と2人で帰っていた。月が出ており2人の影がはっきり見えるのだが、その後ろにもう1人の影が見える。けれども振り向いても誰もいない。振り向きながら歩くと影は前に回り、立ち止まると影は消えてしまう。怖くなって家に走って帰った。
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オンナノヒト 1989年 山梨県 2,3年前、男の人が夜に通ると女の人が線路で手招きをして消えた。
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ユウレイ,カイイ 1996年 栃木県 部活の帰りに、誰もいないはずの渡り廊下に人影を見た。
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キツネノチョウチン 1937年 大阪府 夜、向こうから提灯の行列がやって来るのに出会った。不審に思った男が誰何すると、一瞬にして灯が消えた。しばらくすると、そこから離れた場所で提灯の行列が進むのが見えた。
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タヌキ 2002年 香川県 昔、花折の岸に女性がべったりと座り込んで白足袋を履いた足を出していた。通りかかった人が「帰らないのですか」と二度尋ねても返事がないのでハマ下駄で足を踏むと、キャッと声を上げて消えてしまった。これは狸だという。
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キツネ 1976年 山口県 女の人が「肩が引っ張られる」と言って、数日後に姿を消した。5,6年後、山中で発見された。
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キツネ 2001年 青森県 下り列車が走っていたところへ、前方から凄い勢いで列車がやって来た。慌てて停車したが、見ると列車はいつの間にか消えていた。再び同じことがあったので、三度目は停車せずにそのまま突っ込んでみることにした。そうしてみたところ、あわや衝突かと思ったら列車は消え、その途端に叫び声がした。
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ガラッパ 1934年 鹿児島県 月夜に浜辺に人影がたくさん見えた。ガラッパだと思って大勢で行ってみると、足跡だけが残っていて海に逃げた跡だった。
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ミコシニュウドウ 1932年 愛知県 昔、見越し入道が出ると、人々から恐れられた場所がある。
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(ヒトカゲ) 1997年 青森県 夜、鯵ヶ沢の農道を車で走っていると、ライトで遠くに人影が見えるが、近くに行くと消えていなくなっている。
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オンナ,キツネ 1940年 滋賀県 前を歩く女性を追い抜こうと足を速めるが、女性の足がとても速くて容易に追いつけない。それでも追い抜こうと一層足を速めるが、あともう少しというところで、女性の姿が消えてしまった。
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ヒトツメタタラ 1985年 和歌山県 夜、山道を一人で歩いていた。誰かが前を歩いて行く気配がするが、いくら見ても誰もいない。ふと顔を上げて見ると、目一つ、足一つの人がいた。それが一ツ目タタラである。
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キツネ 1985年 山梨県 昭和15、6年ごろ、Aさんが映画を見た帰りに、はぐれて1人でくると、寒くなった。Bさんのところの道の坂の途中まで来ると、頭だけ大きくてちっちゃいものが前をゆく。前にムジナやキツネが人を操って化かすときには、後ろで操作すると本で読んだことがあったので、カーブを曲がるとき後ろを見たら猫のようなちっちゃなものがおり、前のものはいなくなっていた。気がついたから何もされなかったけれども、気がつかなかったら、きっとどっか連れて行かれて迷わされていた。
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ボロボロノフクヲキタオトコ 1986年 東京都 林間学校のとき、肝試しをしていた。橋の下に座って脅かされるのを待っていたら、誰かが背中を叩いた。けれども振り向いても誰もいない。また背中が叩かれるので振り向いたが誰もいない。怖くなって走って逃げて道に迷っていたら、ボロボロの服を着た男が前に見えた。けれどもそこまで行くと誰もいなかった。
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ソデヒキコゾウ 1938年 埼玉県 夕方、道を歩いていると、袖を引く者がいる。驚いて振り返っても誰もいない。歩き出すと、また袖を引かれる。
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オンナノコエ 1986年 東京都 踏み切りで女性が通り魔に刺された。助けを求めたが救助は来ず、そこで死んだ。翌日から、夜中に車で通りかかると、「助けて」と呼ぶ女の声がする。声につられて近づくと、目の前に電車が迫っている。
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