アイヌジンタチノレイ,アズキヲアラウオト 1970年 山梨県 古宿のある家の前にアズキ洗い地蔵がある。これは昔、アイヌ人の墓があって、明治40年の大水害で埋まった後に畑となってアイヌ人達の霊を誰もとむらう者が誰もいなくなった。そのため、アイヌ人達の霊が供養してもらいたくて霊魂となって、夜にアズキを洗う音を出したので、その音がする地に立てたものである。以後、アズキを洗うような音は止んだという。
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コロポクウンクル 1956年 北海道 コロポクウンクルは大昔十勝に住んでいた。小人で、昼も姿が見えなかった。物をアイヌに恵むので不思議がられた。あるとき物を恵むときに手を差し入れたのを無理に引き入れて裸にすると女神(メノコカムイ)であった。この辱めをひどく怒り「アイヌ皆長生きするな」と呪いながら立ち去ってしまった。
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クマ 1956年 北海道 熊は古くなると化ける。アイヌに見えるという。あるオヤジが川で魚を捕っていると、向こうから立派な若い男が川を渡ってこちらに来るので不思議に思っていると、突然アイヌがいたので驚いたと見え、熊の正体を現した。オヤジは川を渡って逃げ、崖の影に隠れた。熊は暫く探していたが、立ち去ったという。
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ミンツチ,チシナプカムイ,カッパ 1914年 北海道 アイヌの河童は、元は草人形(チシナプカムイ)であるといわれている。昔、この国へ疱瘡神が渡ってきて多くのアイヌが死んだため、オキクルミ神が草人形を61筒作って戦わせた。その際、水死した草人形が化けてミンツチになったという。草人形は蓬を十字に結んで人形としている。
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(ゾクシン) 2001年 沖縄県 人に声を掛けられたら一声ではなく三声で返事をしなければならない。一声だと亡霊だとみなされるからだという。
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イシ 1954年 兵庫県 ある石工が松島の石を切り出していると血が流れてきて「わしはこのまま切られて死ぬが、コウナイというところにあるオバサンの石だけは切ってくれるな」といった。石工は切り終えた後寝込んで死に、石を積んだ船は風もないのに沈没し、船頭以下全員死亡したという。
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ナリイシ 1931年 長野県 山頂に6、7尺四方の鏡面のような肌をした石がある。これは昔、神様が山頂に来た時に投げた鏡が石になったものだといわれている。叩くとポンポンと音がする。ある石工がこの石を割ろうとして玄能で石を打ったところ、山鳴りがし、それに谷もこたえ、山中が震えて火の雨を降らせたためにこの石工は死んでしまったという。
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コウシン 1964年 島根県 庚申さんの男神は1年で3日しか働かないが、手も沢山ある女神は沢山働いた。しかし年末に計算すると男神の方が3文多かったので、女神は主人を尊敬しなければいけないと言って男神をのせたという。
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(ゾクシン) 2001年 沖縄県 牛や鶏の一声鳴きを忌む。これは一声というのは亡霊が発するものであると考えられているからである。
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チノデルイシ 1988年 奈良県 薬師寺の塔の礎石は血の出る石だという。石工がこっそり割ろうとしたら、石の中から真赤な血が吹き出たので慌てて逃げ帰ったが、石工は病みついて死んだという。
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ボウレイ 2001年 沖縄県 以前、ある男が夜中に自分の名を呼ぶ声を一声聞いた。これに応じて外に出たところ、亡霊に惑わされて二三日後に死んだ。だから一声の声掛けには応えてはならない。
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〔イツクシマノカラス〕 1982年 山口県 周防国の岩国稲荷が遣わした烏の内の2羽は、厳島弁天が孵したもので、他の鳥は厳島には棲まないという。この烏には雄と雌がおり、春を迎えて子を産み、6月15日に弁天社の上を親子4羽で啼いた後、親烏は厳島を発って岩国へと飛び去り、子烏は厳島に残ったという。
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(ゾクシン),イタチ 1933年 奈良県 「いたちの一声泣き火に立つ」といって、いたちが一声だけ鳴くのは縁起が悪く、火事になるといわれている。流しで3遍水を流すとよい。
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キツネ 1986年 岐阜県 キツネに憑かれたら、氏神様の神主か、中山神社でお祓いしてもらうと落ちる。
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オト 1980年 静岡県 自分たちがいるところからちょっと離れたところで音がする。下払いをしたり木を切ったような、ドサンという音が聞こえるらしい。
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ナリイシ 1979年 長野県 蒻科の鳴石(鏡石)は、風が強く吹けば鳴り、天気が悪くなる。ある時石工が割ろうとしたが、山が鳴り谷が答えて震動し、火の雨が降り石工は死んでしまった。
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ヤマノカミコウジン 1983年 岡山県 日の乢の山の神荒神の祠は二分されており、右側には狩衣風の男神の立像、左側には石が納めてある。
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トウゲサマ 1981年 東京都 昭和30年頃、土木工事をしていた人が道路工事の際に猿田彦のトウゲサマの土手を崩し、祠を動かした。家に帰り風呂から上がると彼は急に気がおかしくなり、部屋中を飛び跳ねたりした。翌朝トウゲサマを動かしたためと気付き三嶋神社の神主にお祓いをしてもらい、トウゲサマを元通りにしたところ、すぐに良くなったという。
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テング 1970年 岡山県 テングは神の道払いで山中にいる。
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カラス,(ゾクシン) 1940年 秋田県 一声烏が啼くと人が死ぬ。
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テングノコシカケスギ 1975年 和歌山県 昔、天狗の腰掛であったという大杉から7,8間上がった道の真ん中に岩がある。寛永末の頃、ある石工が岩を割ろうと穴を開けにかかったところ、「腰掛杉」のほうからコラッと大声がし、石工は命からがら逃げ降りた。
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