(ウミガメノタタリ) 2003年 千葉県 御嶽神社の海亀墓石塔にまつわる伝承。S42年,イワシ漁の最中にウミガメを巻き込んで殺してしまった。その後一ヶ月ほどは漁に出ても網に入ったイワシが皆出て行ってしまうことが続いたが,石塔を建立して供養すると漁ができるようになった。
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イベガマデンセツ 1973年 沖縄県 長虹堤建設の際、海底の深さ故に工事が不可能であった。そこで天に祈ったところ、17日目に海水が引き、長虹堤は完成した。この際、アハゴンノロ(安波根祝女)という女が急病により死亡したので、堤畔に埋葬し、後には石垣を築いてオタケ(神嶽)とした。即ちイベガマである。
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クジラ,ウミノカミ 1996年 大分県 明治十九年に漁師が鯨を引き上げたが、すでに死んでいた。鯨は海の神の使いとされていたので、鯨の骨と一文銭を入れて埋葬した。
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コロリノユウレイ 1976年 山形県 明治12年にコロリ(コレラ)が流行して多くの死者を出した。死体を埋めた所にあるじいさんが小屋を建て堤に鯉を飼った。ある年のこと、鯉に餌をやって帰ろうとすると見知らぬ婆さんが立っていた。どこの婆かと聞くと米沢と答える。別れて数歩行って振りかえると、その婆の姿はもうなかった。浮かばれなかったコロリの死人の怨霊だったとわかり、供養して塔婆を建てた。
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ウミガメ 1973年 香川県 亀エビスは海亀を祀ったものである。あるとき、藻を取りに海へ行くと、大きな海亀が死んでいた。海へ一度捨てたが、翌朝になるとまたあった。そこでここにおりたのだろうと言って、今の場所に埋めて祀ったという。
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クジラ,タタリ 1996年 宮崎県 身ごもっている鯨が浜に打ち上げられた。これを供養しないと、祟りのため不漁が続くと言われ、寺の境内に胎児を埋葬して石碑を建てた。
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カメ,ダイカイリュウオオカミ,ダイカイリュウダイジン 1995年 愛知県 明治42年9月10日に身長約6尺、幅3尺7寸、重さ13貫という大きな亀が瀕死の状態で小佐の浜に上がった。その亀は事前に浄土寺の亀岳鶴翁和尚の夢に白髪の老人となって現われ、自分を神に祀れば諸願成就を約束すると言っていた。和尚はこの亀の死後大龍神大菩薩として寺のケヤキの根元に埋葬し供養した。またこの亀の背には奉大海龍大神という文字と共に伊賀上野町の谷村佐助ら一族の名が書かれていたが、これは病気平癒を願った佐助が伊勢神宮に祈願したところこの亀がやはり白髪の老人の姿で夢に現れ大海龍大神を名乗り、のちに亀の姿で現れ病を平癒せしめた際にこれを喜んでその背に書いて海に逃がしたものであるということだった。のち、この神に祈願すれば生活に関することで叶わないことはなかったという。
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ニシン,クロギツネ,タタリ 1929年 北海道 文政6年に鰊漁をした網を乾かしていたところに、黒狐がひっかかって死んでいた。それを町役所に献上し、同じ年に稲荷ができ、狐の皮を神体とした。鰊は狐を嫌うため、稲荷を建てて狐の祟りを鎮めたのである。
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オベツサマ,ヘビ 1991年 愛媛県 明治初年、ある人が漁に出たら海から白蛇が登ってきて船霊様フナダマサマの神棚で動かなくなったので、神様だと思って連れて帰った。白蛇はその辺りをうろうろしていたが、他所の男に殺されてしまった。その男の家は火事になり、男も焼け死んだ。白蛇の骨を拾って恵比寿様の所に祀った。それがおべつ様。
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ネコ 1989年 宮城県 大漁の時は魚の心臓を猫神様にあげていた。けれども島に転任して来た先生が、猫を祀るのは野蛮だと言った。それ以来、祀るのが疎かになった。その後、夜中に先生の宿舎へ猫が起しに来るようになった。それで先生は体力が持たなくなり、故郷に帰って亡くなったという。
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オサキ 1975年 群馬県 明治40年頃寺の住職がオサキに憑かれ、動物のような振舞をするなど奇怪な行動を繰り返した挙句腹を食い破られて死んだ。憑いた理由はオサキモチの家の法事に格の低い衣を来て行った事と、その家が貧しくてオサキに十分な餌を与えていなかったためである。その後稲荷社を建てて毎月供物をあげてそのオサキを養った。
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キツネ 1956年 宮城県 ある魚屋が墓場の中に板台を運び込み,石仏や石塔を客と見て魚を投げつけた。魚は残らず狐にくわれてしまった。
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ヌシ 2000年 茨城県 男が池で大ウナギを見つけた。持ち帰り七日七晩焼き続けたが焼き上がらなかった。ウナギは池の主かもしれないと思った男は、池にウナギを返すと、ウナギは元気になった。男は祟りを怖れて、近くにお宮を建てた。それからこの池のウナギはすべて片目ウナギとなった。
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キラキラヒカルモノ,ユメマクラニタツ 1989年 山梨県 タカギシゲンザエモンという人が、猟をしにいき、池太神の池の周りを歩いていたら、水面にキラキラ光るものが見えた。「魔物じゃあうち殺す、神ならこの矢にけってとまれ」というと止まった。家に帰って寝たが、屋鳴りがして怖い。夢枕に立ったので、東山の大家のロクベエさんとキタナカムラの人と有志の衆の3人でヨーゴー岩という大きな石の上に置いて祀ってきた。そしたら夢枕に立って、「俺はまだ8町行ったところだ」というので、行ってみると大きなお池があったのでそこに祀った。
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オシラサマ,タタリ、オグナイサマ 2001年 青森県 佐々木家にもとあったオシラサマは、この神が暴れて困った分家から預けられたものであったが、これを祀る家では鶏卵を食べられなくなってしまって困るので、川に流して捨ててしまった。そのときは何もなかったが、ある年に主人が眼病を患ったところ、これが捨てたオシラサマの崇りであることが分かったので、新しくまた神を祀ることとした。7・8寸の男女2体の人形で、オセンダクは首からまとい、オグナイサマと呼んでいる。
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ガマノタタリ 1956年 宮城県 秋葉神社は昔もっと上のほうにあった。その頃,時々夜になると神社の近くで小豆を転がすような音と前後して雷の落ちるような物凄い音が聞こえた。神主が祈祷師に頼んだところ,その家の子供に殺された蝦蟇の祟りだというので,神主はそこに祠を建ててガマの霊を弔い,神社を現在地に移した。
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ハゼコイ 1960年 三重県 大きな鯉が釣れた。ところが鯉には足があり、陸の上をのっそりと歩いた。この鯉ははぜ鯉と言い、山椒魚のことである。はぜ鯉を取った途端、村から水が少なくなった。そこではぜ鯉は神社の守り神で祟りではないかということになり、はぜ鯉を川に放した。そのため、毎年山椒魚が、お礼のために鯉に化けて来るという。
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コモリムスメ,シリョウ,ヌマ,ダイジャ 1913年 千葉県 宗像村から船尾村へ子守り奉公に来た娘が、田で働く男に叱られて、金比羅淵に身を投げて死んだ。娘の命日の7月13日に村人が神社に詣ると、鳥居は倒され、大蛇が通ったような跡があり、沼のエビが供えてあった。娘の死霊が大蛇になったのだという。それから、7月12日をニヒガリとし、その夜参詣に来る大蛇のために道を清めている。
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ウジガミノタタリ 1970年 福島県 A家では昔、家人が病気になったのでワカ様に拝んでもらうと、前にそこに住んでいたウジガミの祟りだといわれたので、祠を作って祀ったところ、病気が治った。
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オコノノネン 1964年 秋田県 三吉様の御神体は石である。「おこの」という人が秋田の三吉様を背中にしょって八津まで来たとき、おこのは入水自殺しようとした。その時に烏帽子をかぶったような黒い石に腰を下ろしたところ、おこのの念がその石に移った。おこのの自殺後、サイドウニンに教えられて石は掘り出されて、Aさんが内神としてまつった。
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