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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

イナブラサン
1981年 静岡県
晩秋から初冬にかけて「ナライブシダ」が吹く頃、晩に神社下の御浜を通ると、イナブラさんが人を攫いに来る。イナブラ(稲叢)のような格好をしており、人にかぶさってくる。急いで逃げようとすると急いで追いかけて来、立ち止まると向こうも立ち止まるという。

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イナブラサン
1989年 静岡県
晩秋から初冬に掛けて吹く、冷たい雨混じりの風をナライシブタという。この風が吹くころ、神社下の御浜を通ると、沖からイナブラさんが来て人をさらい、隠す。イナブラさんは稲叢のような格好をしていて、人に覆い被さってくる。逃げる通ってくるし、立ち止まるとむこうも立ち止まる。附近の家に飛び込んで助かったという人もいる。
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スマブクロ
1981年 静岡県
夜、干潮時にイソモノを取りに行くと「二ツ根」の辺りでイナブラ(稲叢)のようなものが自分にかぶさるようにやってくる。スマブクロと呼ばれていた。なお、スマブクロとは脱穀したフスマを入れておく南京袋のことである。
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ギンヅチ
1954年 岡山県
また、ナマメスジでは或る時はギンヅチ(長さ約1尺、頭も尾も同じ、或いは槌の形という怪蛇)やタコロバチ(竹の革張りの傘)がコロコロと転げ出る。10年に1人や2人はそれを体験するという。
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イタチノテカザシ,イタチ,イタチガヒトヲバカス
1982年 新潟県
夕ぐれや月の夜などに、山でイタチがチョロチョロと人の先になって歩いてくるりと後を向いて2本足で立ち、片手をかざして片手を腰にして人を見て、人を化かすという。これには、眉にツバをつけて化かされないようにする。
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ウブメトリ
1976年
小雨降る闇夜に出る。出現する時は燐火を伴う。遠くから見れば鴎のようである。婦人の姿にもなり、人に会ったら子供を負わせようとする。逃げれば熱が出て死ぬこともある。背負うと害はない。人家に近くなると背負った子は消える。
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イソナデ
1960年 三重県
イソナデは尾の長い鮫。磯端で尾で打つ。海辺で死んだ人がいると「磯ナデになでられたんだろう」などという。
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タヌキ,(ツキモノ)
1989年 長野県
タヌキが人に憑くことがあるという。憑かれた人は、夜になると外をふらふら出歩いたりしたという。離すときは、祈とうしてもらったり三峯神社へ頼みに行ったりしたという。
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イズナ,(ツキモノ)
1989年 長野県
イズナが人に憑くことがあるという。人が憑かれると、戸間口の戸を開けて人が入ってくると、馬鹿丁寧に「出て行け」と言ったり、目つきがきつねかたぬきのようになった。馬が憑かれると、いつもは食べない草を食べるようになり、よじけるようにして歩いた。イズナツカイという人に来てもらって幣束を切って祈とうしてもらった。そうすると人の体や馬から離れていくと言った。
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イトノヨウニホソイナワ
1960年 三重県
寺の境内の道寄りに、タモノキという大きな木が立っている。日が沈んだ後、そこを通ると、木から釣瓶が落ちてきて、糸のように細い縄が人を巻き上げていくという。
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ノヅチ
1938年 岐阜県
野槌は丈の短い蛇で、槌のような形をしている。道を転がってきて通行人を襲うといわれている。
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スナカケババ
1931年 奈良県
スナカケババというお化けがある。ただ、人淋しい森や神社のかげを通れば、すなをばら撒いて人を驚かすといわれているが、婆の姿を見た人はいない。
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キツネ
1977年 福島県
塩峯峠で、ある若者が女性によって御殿に招かれた。女は山ほどご馳走を出して、「明日来るときはお守りを捨ててきてくれ」と言った。その時若者を呼び止める人がいて、行くなと忠告し、襟首に大きな縫い針をさしてくれた。翌日若者は女のところでお守りを捨てた。すると女は悲鳴を上げた。夜明けに血の跡をたどっていくと、縫い針で口が裂けた女狐が死んでいた。若者を呼び止めた老人はつんぼ神様だった。
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カイジュウ,ウミボウズ
1974年 大阪府
和泉国に住んでいる人が言うには、貝塚のあたりに海辺には時々海坊主が現れて、磯の近くに来るという。そのあたりの家では子供を磯には行かせず、間違って行くと捕られるという。3日ほどで沖に帰るという。その形は人に似て大きく、全身は漆のように黒く、半身を海上に現す。
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ノビアガリ
1990年 香川県
あるおぼろ月夜の晩、上野仙蔵が汐を背負って呼岡という所に通りかかったとき、前方に大きな黒いものが倒れかかるようになった。仙蔵が声をかけると自分の方にのびあがって倒れかかってきたので、仙蔵は家へ逃げた。これがのびあがりである。
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オボ,ユウレイ
1990年 福島県
オボ沢という沢にオボという幽霊が出る。お腹に子供がいて死んだ女の幽霊で、夕方、旅人に「子を抱いてくれ」と出る。抱くと消え、待っても出てこない。オボを避けるには、荷縄の長さを揃えずにいて「子を抱いてくれ」と出たら、オボに「紐を揃えてくれ」と頼み、揃わぬ紐を揃えているうちに逃げればいい。オボの子は抱いた人の首に噛み付くので、首と反対に抱くとよい、ともいう。
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ハシヒロイボウズ
1981年 香川県
手島の氏神の八幡さまでは祭りが終わると、当屋の人々は社で会食した折の杉の箸を縁の下に投げ込んで帰る。後ろを見ずに鳥居の所まで下り、その夜は境内に近寄ってはならない。翌朝になって八幡さまに行ってみると箸は1本もない。これは夜の内にハシヒロイボウズが来て拾っていったからだという。
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ムジナ,キツネ,タヌキ
1988年 群馬県
キツネ・タヌキ・ムジナは人をだます。アブラアゲ、イワシなどを持っていると取られる。花さかムジナは特に悪く、歩く人を化かしてとんでもない方向に行かせたりする。ムジナの背中には十文字模様があり、口が尖っている。
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ヤカンコロガシ,イタチ
1985年 新潟県
夜遅く小坂の坂を通ったら、自分と同じ身なりの蓑を来た人が来るので「今晩は」と挨拶したら、サーッと逃げてしまった。イタチが化けていた。これをヤカンコロガシという。小坂の坂にはヤカンコロガシがでるから気をつけろ、と言われた。
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タヌキ,ホタル
1979年 徳島県
30年ほど前、男性2人で夜8時頃にエビ釣りに行った。祇園さんのところに蛍が気味悪いほどいた。17・8の子が追いかけようとすると、上の子が「あれはタヌキだから追いかけるな」と止めた。追いかけていたら、山に連れて行かれるところだったという。タヌキは女性に化けて人を山に連れ込んだりする。
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ノヅチ,ノーヅチ,テギネ
1974年 和歌山県
野槌大明神の碑が立てられている。ノヅチ、ノーヅチは、てぎねとも言われている。縦に体を返して進み、人に飛びかかって来る。大きくなると兎さえ一口に呑むという。
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