ベトベトサン 1956年 夜中に道を歩く時、誰かが後からつけてくるようなビタビタという足音がきこえることがある。道をよけて「ベトベトさん、さきへおこし」というとあとは足音がしなくなるという。
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イタチ 1957年 新潟県 一人歩きをしていると後から付いてくる足音がすることがあるが、これは鼬の足音。
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ゴウリキサン 1990年 山形県 夜道を歩いていると後から誰かついてくるが、振り向いてみても誰もいない。こんな時、高知では「ベトベトさん、お先へおこし」、山形県庄内地方では「ゴウリキさん、先さこう」と言うと、後をつけてくるものが消えてしまう。
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ビシャガツク 1956年 ベトベトさんとほぼ同じ。冬、霙などが降る夜道、あとからビシャビシャと足音がついてくるのを「ビシャがつく」という。
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ビシャガツク 1938年 福井県 霙や雪の降っている夜道を歩いていると後ろからびしゃびしゃと足音が聞こえることがある。これをビシャが付くと呼んでいる。
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ミエナイモノ 1992年 山形県 夜道を1人で歩くと、後から見えない物がスウーとつけてくる。
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シニンノレイ 1965年 岩手県 人が死んだときの通知は親戚の者が2人で行く。そのときに、死人の霊がついてくることがある。歩いていると後ろから足音がするが、振り返っても誰もいない。同じ間隔でずっとついてくる。気味が悪いので道端の家に立ち寄って茶をもらい、しばらくしてから歩き出したら足音はしなくなった。
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シリウマオイ 1981年 香川県 細道を夜通ると、後から人が付いてくるような足音がするがふり返っても何もいない。これをシリウマオイと言っている。
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オクリイタチ 1938年 静岡県 夜に歩いている人のあとをついてくる。草履を投げるとついてくるのをやめるといわれている。
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カイブツ 2000年 沖縄県 怪しい人と行き違えなくてはならない時は、ハンカチ等を額に巻きながら「ワンヤ、ターデ、シッチョウミ」と大声を発して大手を振って歩けば怪物は退散するとされている。
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ヨスズメ,オクリオオカミ 1976年 和歌山県 夜、山道を歩いていると、狼が後をついて来ることがある。これを送り狼という。ヨスズメと言って夜道を歩いているとチンチンと雀がついて来るような音が聞こえることがある。これを送り狼の音だと言う人もいる。
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イタチ 1957年 新潟県 秋の月夜に一人歩きしていたら、向こうから白足袋、袴で、雨でもないのに傘をさした人が近づいてきた。近くまで来ると姿が見えなくなり、足音だけパタパタとしていた。鼬にバヤカサレタ。
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ザックザックチョチョチョチョトイウオト 1966年 群馬県 夜12時頃、ザックザックチヨチヨチヨチヨという音が聞こえ、それがついてくる。立ち止まって石を投げたらやみ、歩き始めると又ついてくるので、「この馬鹿野郎、何をするんだ」と怒鳴って5分ほど音の方を睨んでいたら、それ以来音がしなくなった。
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オクリオオカミ 1954年 岡山県 人通りの少ない山裾道を通っていると、後からひたひたと音をさせて尾行する怪獣があると言われ、人々はこれを「送り狼」と呼び、必ずその時は後を振り向いてはならないとされている。
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キツネ 1977年 青森県 夜道を一人で行くとき、ホイホイと呼ぶ声やホフゲーホフゲーという赤子の泣き声、コッチャコーと招く声がすることがあるが、振り返ると道に迷わされる。狐の仕業。
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タヌキ 1933年 長野県 山仕事の帰りに夕方の小道を歩いていると、咳払いをする者がいた。振り向いても誰もいなかった。今度は下駄の音が聞こえてきたが、相手にしないでいたら何ともなかった。
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ウブメ 1959年 大分県 夜道を歩いているとチッチッチッと鳴いてついて来るものがある。これをウブメというが、正体は不明である。
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タヌキ 1990年 長野県 柿の木坂の下あたりでは、よくたぬきに化かされたという。遠くにいるような気がするが、実際には足元にいる。木を伐るような音をよくさせる。夜遅くに坂の下を通ると、遠くで木を伐る音がして、しばらくすると木が倒れる音がする。そうして頬の辺りをなま暖かい風が吹いていく。それは本物である。その時すでに足元にはたぬきがおり、尻尾を叩いてそういう音を出すという。
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タイカツスルモノ,インセキ 1916年 東京都 夜に通ると、後ろから話し声が聞こえてきて、やがて耳元に近づき、ワッと大喝するものがある。姿も何も見えないが、これに会ったという者が数名いる。
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イッポンアシ 1975年 愛媛県 雪の降る日に一本足が来るという。雪の所々に穴があくのを一歩足の足跡と言う。
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