ミコ 1981年 東京都 Dミコは17歳のときランニングをしていて急に息が苦しくなり、体がしびれて舌がもつれ、気が遠くなる。小笠原のミコにきくと神信心しないといけないと言われ、信心したが時々カミシブレになった。22歳で大賀郷へ来て結婚、長女が生まれまたカミシブレが激しくなる。27歳で大病をし死にかかったが、Bミコが拝むと「島で大急ぎで祈祷せよ。神の道に入れば助けてやる。3日猶予をやる」と神の指示があった。神の言葉どおり3日目に床起しができたという。それ以後Bミコらについて修行をし、カミソーデを受けた。
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ミコ,インネン 1981年 東京都 Bミコは若い時5年間東京で勤めていたが、17歳の頃から良い着物にかぎり質屋に入れたくなり、20歳頃から不眠、めまいを感じ時々川に潜ってみたくなったという。21才で母島に帰ったが、異常をきたしたためAミコに見てもらうようになった。彼女はAミコのもとで修行をし、23才でカミソーデを受けた。この時曽祖父dの霊がBミコに降りた。dは幕府の御用船の船主だったが、大きな旅館の女将eと姦通し、それでeが苦労し、大事にしていた着物を全部売り後に身を投げたというインネンがあることがわかった。
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インネン,ミコ 1981年 東京都 戦争前にある男aが内牢に入れられるほどになり、東京の病院にも入れたが良くならなかった。ミコが拝むと、その人の祖父がある男bと経済的な争いを起こし、そのためにbは首をつって死にそのインネンがaにのったということだった。地蔵を立てて供養したが、bは「もっと値打ちのある地蔵を建てろ」と怒り、別の地蔵を建てたという。
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テングサマ,スイテングウ 1975年 新潟県 孫ジイさんが祈祷をしていると下女に神が憑き、ここを出て中峯に行くと告げた。その後風の音が聞こえ、1ヶ月ほどは神がかりも起きなかった。4ヶ月後、中峯様が戻ってきたと告げられ、祈祷殿を建てると、病気祈祷の参拝者も多くなった。ジイは神主となった。
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タケコマサマ 1964年 秋田県 現在堀之内に住んでいるA氏は石を占いの道具にしているのでイシガミサマともいう。角館にはA氏の姉のカミサマがいる。この人は27、8才のころから目が見えなくなったが、神様や仏様が飛んでくるのが見えるようになった。殿様や切腹した侍がくるとその真似をする。それが治らないので、神様におつかわれするようになればなおるといわれた。その1ヵ月後に竹駒様がついたので、神社に参拝しておつかわれするように決めた。すると2週間で目が開いて、3週間ですっかり見えるようになった。
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オシラサマ,シカリ 1932年 岩手県 昨年の12月、話者が家で牛肉を食べ、その湯気や臭気がおしら様の仮宮にかかった。翌日、話者の口が急に右の方にひどく曲がり、どうしても元通りにならない。義兄がおしら様に叱られたのに違いないというので、薬などを用いず20日間一心におしら様を拝んだところ、すっかり元通りになった。
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ミコ,シリョウ,カミサマ,ホトケサマ,タカイヘンレキ 2001年 青森県 八戸市在住のある女性は、30代初めに突然身体が不調となったことがカミサマとなったきっかけであった。新しく地区の共同墓地を造成した際、古い墓地からの移動のときに、彼女がたまたま皿状になった頭蓋骨の一部を掘り起こしてしまったことが原因である。供養などをしてみたものの、そのときから頭蓋骨の死者の霊にとり憑かれ、身体が不調になったばかりか、奇行までが見られるようになった。
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クダギツネ 2002年 長野県 嘉永元年(1848)の秋頃より本郷村で変病人が続出した。祈祷師によると、病人は同村A家からきたくだ狐だと口走ったという。このA家では親子が昨年末に病気に罹り、日蓮宗僧の祈祷によって回復し、それ以来A家は日蓮宗を熱心に信仰するようになっていた。本郷村では悪狐退散の祈祷を一同で行ったが治まらず、A家を非難した。同村はA家が日蓮宗の信仰を止めないのが原因だと断じ、A家を説得したが埒が明かず、村中の負担にて京都吉田家にくだ封じの祈祷を依頼した。
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カナヤマサマ 1981年 東京都 明治末、鍛冶屋をしていたtはuに弔いに使う色紙を貸した。その後tはuに返すように求めたがuはすでに返したといって応じなかった。カナヤマサマを拝めば罪のある方に罰が当るというのでカナヤマ様を拝もうということになり、tは1周間酒を断ち毎晩丑の刻にカナヤマサマを拝んだ。何の変化も無いのでuは笑っていたが、もう1週間拝むとuは尻に火がついたようだといって庭を転げまわった。uはtに謝ったので、tはカナヤマサマにお願いして治してもらった。
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カミサマノオバサン 1946年 福島県 神様のおばさんと呼ばれた人は、40歳くらいのときにすその病気を信心で治し、人の治療もするようになった。筆者の病が直ることを予言したり、Sおばさんが大怪我をするのを予測したような言動もあった。
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ミコ,シリョウ,カミサマ,ホトケサマ,タカイヘンレキ 2001年 青森県 30代初めの頃、墓の移葬を手伝ったところ、頭蓋骨の一部をたまたま掘り起こしたことで死霊にとり憑かれてしまい、突然に体が不調となってしまった。だが、神仏の拝み方などを身につけていく中で神仏の声が聞こえるようになったり、肉体を離れたタマシイだけによる他界遍歴を繰り返したりするようになり、一心にカミサマに祈ったところ癒された。以後、段々と人々の悩み事の相談も受けるようになった。
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イキリョウ 1970年 高知県 同じ年頃の少女のうちの一方が病気になったので、祈祷師に見てもらった。憑き物の声を聞くと、もう一方の年頃の母親の行動そのままだったので、この人が憑いていると言うことが分かり、妬みによるものだろうとして、噂が広まった。
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ムジナ,トンチボ,ヤマノカミサン 1995年 新潟県 足し算引き算もできない息子がラジオ屋になりたいというので、石倉大明神に1年7ヶ月願をかけた。ある晩枕元にでっぷりと太った女の人が現れた。息子は一人前になり、石倉さんにお礼を伺うとカミオロシで便所、電気、井戸が欲しいといった。イシクラさんで井戸はどこに作ろうかと思っていると感じる場所があり、そこを掘ると大蛇の骨が出た。イシクラさんの水は難病を治すという。皆はトンチボというが、息子のことも治してくれたのだし、ヤマノカミサンと言わねばならない。
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コヘビ 1976年 京都府 某家で伯母が同居してかいがいしく働き、家が栄えていた。しかし妻を迎えたところ、妻が伯母に従順しなかったので、伯母を別居させ、食事を持っていくように主が命じたが、妻は主に偽って、持って行く事は無かった。そのうち伯母は病気になったのだが、その頃から妻も心地が悪いと屏風の内にこもるようになった。2,3日もこのようなことが続くので怪しんで屏風の内に入って見たところ、妻の首に小蛇が巻きついていた。修験に祈ってもらったら、小蛇を退治すると妻は死ぬといわれたが、苦しみを見かねて祈祷を頼んだところ、小蛇は首を離れ妻の口に入り、妻は死んだ。その頃伯母も死んだという。
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シチニンミサキ 1965年 高知県 あるおばあさんが肩が痛くなり、ノリクラにかけてもらうと、おばあさんの祖父が出てきた。「実は自分は七人ミサキに呼ばれて死んだのでまだ成仏できずにいる。はじめは息子に憑いたが気づいてくれないので、しかたなく孫に憑いた」と語った。
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モンジンサマ 2002年 山口県 30年余り前、不動講員の子供の腹部が急にふくれ、張ってきた。診療所へ行っても病名がわからず、薬も効かない。症状は日増しに悪化した。一方その頃、不動講員の初代講元に「モンジンサマへ行くように」という託宣が下った。モンジンサマへ参ると「Y.Mの家を訪ねろ」という託宣があったので、当家へ赴いたら子供が重篤であるという。祈祷を試みたが症状は悪化した。仕方なく紙縒りで子供に水を口に含ませると、腕の血管がはっきりと脈打ち始めた。Y.Mは「カミサマのおかげだ」と感謝し、講元の指示に従い一週間ほど水垢離をとった。やがて水垢離を終える頃には子供も快方に向かった。
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シンメイサマ 1964年 福島県 ばあさんは病身な上、目が不自由で、子どもたちも目が悪く、医者にかかってもはかばかしくない。隣村にしんめい祈祷者がいると聞き、一心に信仰したところ、身体がだんだん丈夫になり、自分も子どもも眼病がなおった。しんめいが自分にものる(のりうつる)ようになったので、ご神体を譲り受け、自宅で拝むようになった。
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ワルイカミ 1995年 鹿児島県 昭和40年頃、子供が食欲不振、多明などの症状に襲われた。熱はないので訝しみ、ネーシに拝んでもらうと症状が改善した。しばらくしてまた同じ症状になり、別のネーシを訪れた。すると、この子にはあなたの(看護婦としての)腕を妬んだ悪い神がついたのだ。と言われた。そのネーシに祈祷してもらうと治った。
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ミコ,ヘビ,ダイミョウジンサマ,カミサマ 2001年 青森県 結婚後に急に体調が悪くなったのだが、医者に診てもらっても治らず、その内声が聞こえてくるようになった。その声はヘビのものであったが、実はそのヘビは先祖の代から祀っている大明神様であった。そこでこの大明神様を拝むようになり、後にはカミサマとしての仕事を行うようになった。
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キツネ 1972年 千葉県 明治時代の話。長い間病みつく人がいると、狐につかれたといって、イチゴ(またはエチゴ)と呼ばれる老女に祈祷してもらっていた。
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