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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

タシロガタノカミサマ
1969年 秋田県
1938年前後のある秋の日のこと。大館の人が田代潟の神様にお詫びにきたのを、話者が案内した。潟に沈んでいるネキ(埋れ木)を引揚げようとしたら、大雨になって堤が切れ、命からがら逃げた。その翌日には潜水夫がぽっくり死に、他にも不幸が重なった。北海道のゴショサンに聞いたら、潟の神様が怒っているのというので謝りに来たのだった。山に入ると60cmくらいのヤマカガシに遭ったので、ゴショサンが謝ると蛇は帰っていった。潟の神社で神に謝ると、澄んでいた湖面が激しく波打ち、またおさまった。ゴショサンは鳥居につかまってジョンガラ節を踊った。大館の人は病も癒え、生き長らえたという。

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ダイジャ
1959年 神奈川県
数百年前、生麦に住む男が亡妻との約束を破って再婚した。亡妻は大蛇となって池から現れ、男を襲った。男は亡妻の霊に謝罪し、供養した。何年か後、一帯に悪疫が流行し、稲荷神社へ走る狐の声を聞く者や、大蛇が魔疫病をくわえて稲荷の森から海上に立ち去る姿を夢で見る者が出た。村人は稲荷大神のお告げに従い、かやで大蛇を作って家々を回ったという。
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ダイジャ,イケノヌシ
1971年 福井県
ある爺さんが田が乾いて困り、蛇ヶ池の主に、雨を降らせてくれたら3人の娘のうち1人を嫁に差し上げると約束した。はたして雨が降り、主は娘を迎えに来た。末の娘が嫁入りすることになり、針の袋を持って出た。男が池に入ろうとしたところを突き落とし、針の袋を投げ入れたら水が騒ぎ出した。数日して爺さんの家が火事になった。すると2匹の大蛇が出て来て家に巻きつき、水をくれと言ったが、村人は驚いて逃げてしまったので、蛇は焼け死んでしまった。
類似事例

ダイジャ
1939年 新潟県
寺の釣鐘の為の木を、山から鎧潟を通って船に載せてきた。途中、その木が落ちて大蛇となり、潟の上に首を出して押し付けの寺に上がろうと言って沈んでいったという。
類似事例

ダイジャガオコシタオオミズ
1987年 長野県
ある日,二人の猟師が本沢にやってきた。岸の茂みに大蛇がおり,恐ろしくなった若い猟師は年上の猟師の制止にもかかわらず鉄砲で大蛇の頭を撃った。大蛇は死なず,淵に飛び込んで見えなくなった。覗き込んでみたが影も形もなく,やがて淵の中からもうもうと霧が立ち昇り,真っ黒な雲が空を覆った。その日から3日間大豪雨となり,近辺の村に大きな被害が出た。5日目になってようやく晴れた。村人の中に,蛇が流れ下っていくのを見たものがおり,きっと赤沼の池の主が池と一緒に流れ下ったものだと言い合った。
類似事例

ヘビ
1971年 福井県
雨乞いは1930年ごろまでやっていた。朝、区長等が暗いうちに酒を持ってヤシャが池に行き、カワラケにトウスミ(灯心)を入れて火を灯して池に浮かべ、酒を池にあける。蛇が酒を飲みに来るとカワラケが引っくり返り、1時間以内に雨が降ったという。ひっくり返らないときは駄目なので、諦めて帰る。村人はその間庵寺に集まって太鼓を鳴らし、酒を飲んで待っている。
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ヤモリ
1974年 長野県
信濃国松代の山里に、有名な力自慢の者がいた。水無月の頃に彼は友人と山に入ったところ、きわめて大きな蛇が出てきた。そこで彼は上あごと下あごを持って口を裂こうとして失敗し、鎌で大蛇の口から喉にかけて切り裂いた。その体の太い所だけを家に持ち帰ると、親は大蛇は山の神に違いなく、必ず祟りが起こるといって家を追い出した。里長が何とか宥めた。彼の身体に蛇の匂いがついて抜けず、医者が薬を与えると消えた。その医者が言うには大蛇ではなく野守だという。彼はその後、山に入って官木を盗んだ罪で死刑になったが、野守の復讐だと思われた。
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ヘビ,イケノヌシ
1965年 高知県
赤泊の池の主は夫婦の蛇だった。その池に庄屋が鴨撃ちに行ったとき、下男が小刀を池に落してしまった。小刀は蛇の側に落ちた。その夜庄屋の夢に蛇が出て「小刀を取ってくれ」と頼んだが、庄屋は取りに行かなかった。数日して下男が大月の神社に参ろうとして出かけると、途中で遍路姿の夫婦者に「参る必要がなくなったから帰れ」と追い返された。下男が帰ってみると、庄屋は死んでいた。それから家の者も次々に死んでしまった。庄屋は死に際に「祀ってくれたら村の暮らしを楽にする」と言い残したので、庄屋の墓に祠を作って祀っている。赤泊の池は今では田圃になってしまった。
類似事例

ダイジャ
1963年 茨城県
岩穴に大蛇がいて人が通れないので大勢が退治にきた。泉で水を飲み、沢に入ると人がいた。大蛇退治の意図を語ると指差して消えた。指差した方に大蛇がいたので皆で矢を射ると、大蛇の目に刺さって大蛇は沢に迷い込み、そこで死んだ。沢の人は山の神だったという。
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ゼンワンブチ
1986年 埼玉県
箕輪山霊巌寺近くの高麗川の淵には大蛇が住むと言い伝えられている。この辺りの住民は祝儀不祝儀があると、膳椀をこの淵に貸りに来ていた。淵に向かって「どうか十人前の膳椀をお貸し下され」と頼むといつの間にか浮かび上がってくる。終われば丁寧に礼を述べて返すのだが、ある時村の者が膳椀を返さなかったら、その後誰が行っても浮いてこなくなった。ある年大洪水があって淵が埋まってしまった。そしてそこから一匹の大蛇の頭骨が発見された。村人は膳椀淵の主として手厚く弔い、霊巌寺の宝物とした。
類似事例

ダイジャ
1967年 福島県
沼沢には昔、雌雄の大蛇が住んでおり、霞が窪と呼ばれていた。建久の頃、領主佐原十郎義連はこの地を開き人民の安定を図ろうと、従者を従えこの霞が窪に向かった。すると水が逆行して雷がとどろき、忽然と小山のような怪物が水上に現れた。主従力を合わせ立ち向かったが、乗っていた筏は水中に引き込まれた。しかしまもなく大波が逆立ち、波間に大蛇が横たわり、義連はその上にまたがっていた。義連の兜にはえんぷだこんの観音様をいただいていたので大蛇の腹を割くことができた。
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ジャ,タタリ
1936年 鳥取県
いけがなるの池に蛇が居た。大きなつのが生えていて、人間(にょうば)になって買物に出ていた。じゃがまという谷で、蛇とりが笛を吹くと、上がって来た。弓で打って殺して料理して、骨を橋にかけておくと、通るものにたたった。だから太夫にたのんで神様にした。
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ダイジャ
1931年 長野県
昔、おかんという女性が沼に身を投げた。死骸が見つからず、沼の主の大蛇になったと言われた。ある人がこの沼を干そうとしたら、雷雨が襲来し、大蛇の祟りだと言われた。この沼はおかんが沼と呼ばれている。
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ダイジャ,タタリ
1929年 長崎県
島原の領主が雲仙嶽の山林で狩りをした際二匹の大蛇のうち一匹を射止めた後、島原地方一帯の畑が荒らされて作物の収穫が殆ど皆無になった。村人が原因の大蛇の捕獲に失敗した同じ頃、多比良にいた名医は傷を負った女を治療した。医者が助けた女は、連れ合いを殺された復讐に畑を荒らしにきて村人が捕まえそこねた先程の蛇だった。女は近々地震と津波が起こるので島原を離れろと医者に告げた。そして雲仙岳が噴火し、女の言うとおりになった。災害は大蛇の祟りといわれる。
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ヘビ
1966年 静岡県
昔、田村将軍が天竜川を渡ろうとしたときに、アリマタの池の蛇が松の木を倒して渡してくれた。そして蛇は田村将軍の妻になり、9尺四方の部屋で子を産んだ。ところが、蛇が赤子の腰のあたりのコケラ(鱗)を舐め取ってしまわないうちに田村将軍に覗かれてしまい、蛇は子どもを置いて逃げてしまった。その子は後醍醐天皇を祀る奥山の半僧坊に祈祷して鱗を取ってもらった。今でも「コケカクシ」という袴が祀ってあるという。
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ダイジャ
1975年 山形県
昔狩川に千貫長者がいた。ある夜立派な若者が訪れ長者の娘と恋に落ちた。娘は身篭ったが産気づかない。手を尽くしたが効き目はなかった。ある日六部が来て、姫を救うには邸内の松にある鳶の卵を飲ませよという。長者は若者を松に登らせたが、若者は鳶にさらわれ地面に叩きつけられた。六部は「私は以前あなたに助けられた蛙で、婿になりすましていた若者は私を飲みこもうとした大蛇で、沼の主である。蛇は恨みを晴らそうと婿になった」という。見ると婿は大蛇であった。産気づいた娘が生んだのは無数の蛇であった。娘は死に、六部は姿を消した。
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ヘビ,カンノン
1989年 長野県
村人たちは蛇を追い出すことにした。そこで沼の傍で護摩を焚いたが、うまくいかない。300年生きていると言われている村の老婆の所へ行くと、観音を頼めと言う。そのとおりにすると、沼の水が噴き上げて、蛇が雨を呼びながら駒ヶ岳の沼へ逃れていった。村人は蛇が帰れないようにするために、ジンガサマを作った。
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ヘビ
1985年 山形県
目の良く見えない坊主が山の中で道に迷い、山中の洞の中で泊った。退屈なので持っていた三味か琵琶かを弾いていると、若い娘がやってきた。聞かせてくれと言う。一通り語り終わり、娘に正体を尋ねると蛇だという。子分の蛇もいて、食べ物がないので洪水を起こして村を全滅させて村人を食うつもりという。村に下りてから村人にそれを告げ、村人は対策を講じて蛇は死んだという。坊主は告げ終わると死んでしまったので、それを祀った。
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ヘビトカエル
1956年 宮城県
薬売りがある晩、田んぼ道を急いでいると、1匹の大蛇がビッキ(蛙)を今にも呑もうとしていたので、「そのビッキを逃がしてやったら俺のオガダ(嫁)にしてやる」というと蛇はビッキを放した。3日ほどあと、17,8の美しい娘が薬売りの寝所に来て「あなたのオガダになるから側に寝させてくれ」と裸になって床に入ってきた。次の晩から毎晩同じ時間にやってきて、だんだん薬売りはやせていった。ご祈祷しても治らず困っていたところ、ある夜少し年取った女がきて、「わたしは助けてもらったビッキだが、今夜あの娘がきたら、今自分は病気で苦しい、それを治すために辰巳の方角の山にある大きな木のワシの卵をとってきてくれ、と言え」と話して去る。薬売りがそのとおりに言うと、娘は蛇となり木に登り卵をとろうとしたが、枝が折れて下に落ちていくところを大ワシが飛んできて蛇の目をついて殺した。それで薬売りの病気は治ったが、蛇は執念深いものだということだ。
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ダイジャ
1994年 愛知県
鵜がたくさんいる鵜の山のふもとには大きな池があり、この池の水を抜くと鵜が逃げてしまうので水を無くしたことはなかった。上野間の人が池の水を抜きにいったが、池に大きな大蛇がいたので驚いて帰った。しかし別の人が池のいりを抜き、その人は祟りで病気になって死んだ。以来、いりを抜くときは必ず御神酒を供えるという。
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ダイジャ
1991年 香川県
村人が竜王神社に雨乞いすると、小さい蛇が出てきたが、村人舘は小ささを不満に思ってあざけったところ、たちまち大蛇に変身し、尾は向かいの谷に、頭は社の大松にあごをかけていたという。
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