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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

(ゴウリキノオトコ)
1977年 和歌山県
十丈に悪四郎という二十人力の男がいた。毛むくじゃらで、人間かどうかよく分からなかった。悪四郎は力の神である。力を授けて欲しいときは、悪四郎の宮で、五人分の力が欲しいときは一荷の木を一日ずつ五日間、悪四郎の宮に置いてくるという。帰るときは、力が授かっているかどうか確かめるために五荷の木を一度に持ってみるという。

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(ゴウリキノオトコ)
1977年 和歌山県
谷口善四郎という、二十人力の男がいた。ある日、安川の奥の三尺谷の大きな檜を欲しがったので、切れるものなら切ってみろというと3日がかりで切った。1人で取り出して大水の日に川下に流し、それにまたがって日置まで行って放っておいた。役人が誰の物かと問うと、自分のものだと証明した。檜は付木屋に売ったという。
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テングノカミ
1995年 島根県
高尻の奥の方に幾蔵という百姓がいた。ある夜、天狗の神が現れ、金の矛と金の御幣を立ててお神酒とお灯明を供えれば猪が出ないようにしてやると言った。そのようにすると猪は出なくなった。幾蔵を頼ってくる人の病気も治り、人々の信心を集めた幾蔵は物持ちになった。それを羨む村の者たちは、神さまを幾蔵から取り上げたが、拝んでも効果は上がらなかった。
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ゴミシロウザエモンノツマ
1961年 山梨県
慶長年間の頃、五味四郎右衛門の妻は、生涯を通じて湯を嫌って水を用いてきたので、人々に竜女といわれた。また、この人は陰毛が竜神となる前触れの毛の丈だった。この一子は出家させられたが、それが日実上人だという。その後、婦人は妙な霊夢を感じて陰毛を3筋切り取り、女に与えて我に祈願をすれば、水難をのがれ、安産になるようにする、もしこの祈願に偽りがあれば、何年か経って不思議なことがある、その時には身延の常経と御嶽山と妙伝寺に必ず献納するようにといい、雨がはげしく降る日に釜無川に消えるように入った。その長毛を子安大明神として帯那の妙伝寺に祀ってある。
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キツネ
1974年 東京都
午八月二十七日早朝、ある男が道で寝ていた4匹の白狐を驚かし、狐は逃げていった。すると雨が降り出したのでいつも休む家へ行くと、女房の棺桶を主人が担い出すところであり、留守を頼まれた。家の中にいるとその女房の霊が出てきて、男の腕に食らいついた。近くの百姓が、その男が川の堤を上り下りしており、血だらけであるのを見た。狐に化かされていると思い、水をかけると、男は正気に戻った。そして小豆飯に油あげをそえて狐に謝りに行った。実際には雨は降っていなかったが、腕の傷は本物で、その後も痛みに難儀した。
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バケモノシミズ,サンボンツメノカイブツ,オオオニ
1938年 福島県
五十人小屋場という山中の平地に小屋を掛け、猟をしていると、夜中に3本爪の怪物に小屋を引掻かれた。猟師の大将が水行をして山の神に念ずると治まった。その日、清水にゆくと、5升鍋ほどの頭をした大鬼が出たので、大将は自分の力不足を感じ、狩人の大将を辞して山を下りるというと、皆も大将とともに山を下りることに決めた。帰る途中で親子連れが山に行くのにあったので制止したが、親子連れは取り合わず山に入り、行方知れずになった。
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チゴ,フクノカミ
2001年 京都府
人一倍慈悲の深い小籐太という男がいた。あるとき小籐太は荷運びをして10銭を得る。茶屋に立ち寄ると疲れた稚児に出会い、10銭を与える。稚児は喜び、都へ帰ると小籐太の元へ行くことを約す。稚児は元は丹波にいたが、家の主が極貧なために逃げてきた、小籐太の家には恐ろしいものが住み着いていたので入れなかったが、これからは貴富にしようと約束する。帰宅して袋を開けると10銭は元に戻っていて、小籐太はこれは福の神に違いないと喜ぶ。
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ウブメ
1968年 佐賀県
七郎谷という所にうぶめが出て、通る者に子どもを抱いて欲しいと頼んだ。抱かされて気づいてみると、石の地蔵を抱かされていた。その人は力が強くなったという。それで、大力の持主を「うぶめの子を抱いた」という。
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(ユメノオツゲ)
1940年 山梨県
六左衛門という財産家は、大水害にあった後、家運が衰えていた。彼には玉吉という20ほどの一人息子がいたが、玉吉は不精者で始終家でのらくらし、体も不健康であった。ある晩玉吉が眠っていると地神が夢枕に立ち、万年橋の下の蛇籠の間に地神の魂である扇がはさまっているので、拾ってきて仰げば諸病が治ると告げた。
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ビンボウガミ,ケンゾク,フクノカミ
2001年 京都府
小籐太の家に住む貧乏神はこれを聞いて眷族を集める。梅津、嵯峨野、松尾辺りから約500人が集結する。いずれもあさましい姿だった。そのうち福の神がやってくる。福の神は貧乏神の数の多さに恐れて一旦虚空にもどる。福の神は稲荷六明神、鞍馬の毘沙門、竹生島の財弁天、西宮のえびすとそれぞれの眷属を連れて戻り、貧乏神を追放する。神々は家に入って以後守り神となることを誓う。小籐太に稲荷は黄金千両、毘沙門からは十万貫、財弁天からは絹百疋、えびす三郎からは酒の泉が贈られる。小籐太は大福長者となる。
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ロクブ,タタリ
1989年 長野県
正月のオカンニチの晩、酒屋の老人がオンタサマに「村内で大勢人が死んでいるのは何故か」と尋ねた。すると「オンタゴンゲンとして教えることはできない」と言った。此田のお宮の木を村人が売ったので立腹しているという。代わりに白倉権現が昔やって来た7人の六部の鉦を奪ったからで、その鉦を1つ叩くと八十八カ所の観音様の霊が寄ってきて、それが此田に浮遊しているので送り出さなければならないと教えてくれた。送った後はショーゴー霊神として祀らないとこれから三ヶ月の間に15・6件の大難を受けるという。その通りにして祀った。
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ベンザイテン,ヘビ
1935年
昔、ある弁才天の神官の家にひとりの娘がいた。近所の百姓が多忙の時期には娘の手を借りることもあった。ある時百姓が養蚕のために手が不足したのでその娘を頼みにいくと、神官の家に出産があり手がいるので娘を借りることができなかった。しかし百姓が家に帰るとその娘が来ており、都合がついたという。それから娘は毎日その百姓の手伝いをした。仕事に区切りがついたので、娘を返すため神官の家まで送ると、娘はお参りをさせてくださいと言って神社に入ったきり帰ってこない。神官の家を訪れると娘はちゃんといて、手伝いには行っていないという。そこで百姓と神官が弁才天の前まで行くとその娘そっくりの頭を持った蛇がいた。神官が礼を述べると蛇は姿を消した。
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タケノノボリ
1987年 長野県
昔,日照りが続いたとき,村人達が夫神岳と女神岳に「大雨を降らせてくれればあらん限りの供物をささげます」といって祈願した。そして長い布を竹の先に張って竜神をあらわし,幾つかの幟を立ててまず夫神に登って祈った。すると不思議なことに,夫神岳の上空に九頭竜のような形の霊体が現れて女神岳の上空に進み,山を包んだ。すると間もなく大雨が降ってきて村人達は助けられた。
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トミヤ、ヘビ
1956年 宮城県
昔、富谷の長者の娘へ夜な夜な通う美しい若殿があって娘はみもちになる。ある日娘が蛇に呑まれかけている蛙を助けてやると、その蛙が恩返しのため易者に化けて娘を訪ね、「毎夜通ってくる男は蛇だから、今夜来たら着物の裾に針を刺しておけ」と教える。娘は易者に教えられたとおり針を刺し、翌朝糸を手繰ると、近くの山の大杉のゴラ穴に入った。そのとき杉の木にとまっていた1羽の鴻の鳥が穴から蛇を引き出して十切れに噛みちぎって殺した。村の人は祟られないように一切れずつ十の宮を作って祀り、これを十宮と称したのがのちに富谷となった。娘は身重を恥じて川へ身投げして死ぬ。今も娘の名をとってそこをおまさ渕という。
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カムロ,ビンボウガミ,ビシャモンテン,ケンゾク
2001年 京都府
左近丞の家で、日ごろは目に見えなかった14、5歳ほどの禿たちが家のの隅々から出てきて、敵の襲来に際して仲間を呼ぼうと騒ぎ立てる。間もなく髪を肩の辺りで切り揃え、柿の帷子に団扇を持った貧乏神どもがやってきて、梅津の里に入る。貧乏神に対して西宮のえびす三郎は武装して戦うがかなわない。そこで15の童子を連れて稲荷がやってきて、さらに鞍馬の毘沙門天が眷属を具して悪魔降伏の相を現じて剣戟を飛ばすと、貧乏神はたちまち逃げていく。貧乏神の首領を捕えて攻めると、今後は立ち寄らないと約束する。
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シラガノハナノタカイロウジン,カミカクシ
1928年 愛知県
ある男が神隠しにあい、幾日かして、大きな木の根株を背負って帰ってきた。白髪で鼻の高い老人に連れられて各地を巡り、別れ際にこれを背負って帰るように言われたとのことであった。この株は燃料にされたがなかなか使い切れないで、5、6年前まではあったという。
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ヒノカンノオンガエシ
1981年 沖縄県
農業と漁業を兼業していた男がある晩、大勢の人々が「よいとこさ、よいとこさ」と掛け声をかけながら通っていくのに出会った。何をしているのか聞くと、竜宮の神様の命令で木を島の上にのし上げるのだという。力を貸してくれと言われた男は手伝ってやった。そのお礼に、風邪を持ってくるゆうがらすを除けるために臼を3回叩くことを教えられ、男の家庭は助かった。隣の家の人々は悪い病気になり、全員死んだという。
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ヤマノカミ,ウジガミ
1940年 和歌山県
ある人が山の木を大小関係なく切り倒していると、夜中に大風のような音をたてて小屋に山の神が近づいてきた。白髪頭を振り乱して戸を開け、その人を殺そうとしたとき、氏神が来てとりなしをしてくれたので何とか助かった。それが11月7日、山の神の木数えの日だったという。
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ナマクビノカイ
1956年 宮城県
義山様(二代忠宗公)の頃、元寺小路観音堂前南角に住む進藤勘四郎という者が夜更けて我が家に帰り、門扉をあけて入ろうとすると、門際の杉の上から「勘四郎、勘四郎」と呼びかける者がある。「何者じゃ」と仰ぎみたら、白衣の女が散らし髪で、木の上から生首を2,30も投げ下ろしてきた。「それこそ、拙者の望むものじゃ」と、手を広げて受け止めようとしたら、女も生首も消えうせた。
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イシガミサン
1978年 広島県
神田地区の柳右衛門が天から降ってきた大石を祀ろうと思って木負子を持っていくと石は軽々とそれに乗移った。そして峠まで来ると急に重くなったのでそこに宮を建てて手力男命と名づけて祀った。この石神さんは毎年大きくなっていく。
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テング
1936年 福井県
いい手の筋をした久左衛門という男のところへ、天狗が手の筋を借りにきた。天狗は、貸しに来たお礼に、豆1粒を置いていった。ある年、大火事が起こって近隣は燃えたが、久左衛門の家だけは燃えなかった。
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