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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

オシラサマ,タタリ
1979年 岩手県
遠野市新町昨田屋にオシラサマが伝えられていた。ある年オシラサマが盛岡の師範学校に移された。それを拝む女生徒は柔和となり教化に役立ったが、ある日突然女生徒30数名が正体不明の熱病にかかった。ミコに占ってもらうとオシラサマが故地に帰りたがって祟りをしているということだった。早速連れ帰り納めると忽ちに全員が快癒したという。

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タタリ,オシラサマ
1979年 岩手県
柳玄寺にオシラサマがある。これはもと中沢村佐々木家に伝えられていた。佐々木家では肉食を忌んでいたが、ある時家人が熱病に悩まされたので占ってもらうと肉食したからということであった。この程度のことで祟るとは何事かと主人がオシラサマを流れに投げ込んだが、熱病は前にもまして激しくなった。主人は悔い改め、行方を探し持ち帰り、一心に念じると熱病は快癒した。主人はこのようなものは恐れ多くて家には置けないと柳玄寺に納めた。8、90年前のことという。
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キツネ
1975年 福島県
ワカサマという拝み屋が何人かいた。占いや神降ろしのほかに、狐に憑かれた人から狐を祓ったりしていた。
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カミクチ,ホトケノクチキキ,カミオロシ
1982年 新潟県
駒林にいる盲目のミコサマは、20歳のときに師匠のミコサマに弟子入りして神口の修行をした。亡き人の死霊を自分にのりうつらせて仏の口聞きをする。大人ならば死後49日、子どもならば35日がすんでからだという。駒林に住むおばあさんは、夫に先立たれ、ミコサマへ仏の口聞きにいった。ミコサマは白衣をまとってオハライし、神オロシにかかるが、村の鎮守様がでると、それ以降は何も分からなくなる。このばあさんは母親がなくなった時にも行ったという。
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ミコガミ
1975年 岡山県
祟って困るミコ神を川へ流したり、神社の境内に置いたり、神官の家へ預けたりしたと言う話がある。湯原町の家ではずっと子供にカサが出て困ったことがあり、神官藤原氏のところへミコ神を預けていたと言う。預けた後は祟りがなくなったという。
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テングサマ,(キトウシ),オイナリサマ
1989年 長野県
祈とう師のことをテングサマ・ニチレンサマという。ある家で病人や不幸が続いたので、オテングサマに占ってもらった。すると、家の中で祀っていた稲荷を移すように言われ、その通りにすると悪いことは治まった。また、別の家で病人が続くのでニチレンサマに見てもらうと、鬼門に稲荷の祠があるので移せと言われ、そのと折にすると悪いことは治まったという。
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オシラサマ
2001年 青森県
某家のオシラサマは、元々はマリコという屋号の家のものであったが、火事の際にそのオシラサマが山に飛んでいったのを見つけてきて祀るようになったのだという。
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オシラサマ
1999年 宮城県
某家のオシラサマは、もともと舞根集落の家にあったが火事で中井集落に飛び、そこの家でも火事にあって某家に飛んできたと言う。あるとき話者(オカミサマ)が足が痛くなったので、某家のオシラサマを拝みに行ったところ、オシラサマの足にスガリ(蜂)がたかっていた。其れを知らせたのだろう。
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イズナ,オイズナサマ,(ツキモノ)
1989年 長野県
イズナが人に憑くことがあるという。憑かれると病気のようになり、頭もおかしくなる。食事は沢山食べる。医者にかかっても治らないことが多いので、お祓いをした。オイズナサマという神の社を造ってお祓いをしてイズナを社に放つと、憑かれた人は軽くなる。あとで布団を調べると、毛が落ちていたという。
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オシラサマ
1975年 岩手県
金満長者の飼い馬が長者の娘に恋をしたため娘が病気になった。怒った長者が馬の皮をはぎ栗の木に掛けた所、蚕が生まれ繭をかけた。その後娘は全快したが、馬に乗って宮参りに出たところ、天上から馬の声がして娘と馬が消えた。それでオシラサマを作り供養した。
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ビョウシン
1942年 岩手県
遠野地方の俗信。腸チフス(ショウガン)・天然痘(ホウソ)等の熱病は熱病神(ショウガン神・ホウソ神)によるものであるといい、その神慮を慰めて送り出すことで病神は立ち去り、病気が治るという。
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ニチレンサマ,(キトウシ),オイナリサマ
1989年 長野県
祈とう師のことをニチレンサマという。ある家で病人が出たりと不幸が続くので、ニチレンサマに見てもらうと、「お稲荷様の祠が鬼門にあるので、戌亥の方角に移せ」と言われ、その通りにすると以後悪いことが起こらなくなったという。
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カンノンサマノタタリ
1963年 福島県
ワカサマにお願いすると何やら呪文を唱える。そのうちに眠気をもよおして大あくびをする。このあくびはワカサマに先祖や仏が乗り移った印である。そこでワカサマに質問をする。ある日、村の子供たちが埋平の観音様を持ち出して川で水を浴びせて遊んでいたら、村人が驚いてそれをお返しした。すると間もなくその人が重い病気になった。ワカサマは、観音様が子どもだちと遊んでいたのにとりあげてしまったたたりであるという。
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オイナリサマ
1968年 佐賀県
占いの上手な人がいて、お稲荷様を信仰していた。漁の神、商売の神といわれ、漁師の信仰が厚い。1960年頃までは2月初午に5,60人の人がお参りしていた。祈祷師にお稲荷様が乗り移り、3度震えて鼻声になり、お告げをする。指示通りにして大学受験や公務員試験に受かった人も多いという。お稲荷様は祈祷師以外に、17,8歳以上の乗り移り易い人にも憑く。憑かれた人は鼻声になり知らない祝詞を唱えたり、文盲の人が書けないはずの字を書いたりするという。
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ゴミソ,カミサマ,ユメノオツゲ,ジゾウサマ
1967年 秋田県
秋田県大仙市(旧・大曲市)のある男性は23歳のときカミサマとなった。表具師をしていた彼は大正14年に四ッ屋村に襖修繕に出かけたが、3晩目にどうしても帰宅したくなり、午後12時ごろに家に帰った。夢に数珠と錫杖を持った地蔵様が現れ、「人を助ければ自分も助かる」といって、人を助ける術を話してくれた。このころ彼は生活の苦労がひどかったという。神が授けられたのが3月23日で、3月26日には長野に住む人が「夢のお告げで知らされた」といって訪ねてきた。この人を救ってから次第に人が来るようになった。66通りの法を授けられているという。
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ボウコン
1974年 東京都
江戸久保町で死んだ乳母の回向が疎かだったので、後に迎えられた乳母が病気になった。祐天の教えで念仏を大勢で唱えると少し良くなった。尋ねると死んだ乳母が憑いていて、自分の供養がおろそかにされていると語った。供養を熱心にしたら乳母の病気は治った。
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ミツミネグウ
1956年 宮城県
昔、武芸の心得があった幸蔵という者の家に一匹の狼が台所から入ってくる。女房がやせ犬と思い気にもとめず、3人の子を置いて外出する。幸蔵が畑から戻ると、いきなり飛びついたので拳で何度もなぐったが屈しない。そこで両耳をつかんで叩きふせ、小川に頭を突っ込んで殺して流したが、元のところへ戻る。女房が不思議に思って占いを立てたら、「幸蔵が武芸を鼻にかけているので、懲らしてやろうと百里先から来たが負けた。霊験を与えるから葬ってくれ」とあったので祠を建てた。祠の前で、くらん返り(でんぐり返し)をすればオコリが落ちるという。
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タヌキ
1975年 愛知県
60年ほど前に、あるところに古い狸がいた。時々取り憑くので祠に祀ったが、あまり祀らなくなったので怒ってまた人に取り憑きはじめた。ある人がお産をし、ある晩、その尻を見た狸がこれに取り憑いた。その人はとても弱くなったので、皆で祈祷した。心経を千巻読むことにすると、30巻くらいで狸が「千巻くらいでは出て行かない」と言った。3日目に三千経ではどうかと言うと、「帰ってもいいが祀ってくれ」と言った。お祀りすると、病人は治ったという。
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オシラサマ
2001年 青森県
オシラサマの性格を語る伝承の中には、火事を知らせる、飛び歩くという事例が多く見られる。某家では、天保年間に火事になった際、オシラサマが元村の方へ飛んでいき、その後、母親が目の病気となってしまった。
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ヘビ
1979年 岩手県
附馬牛の某家の話。ある日祖母が近くの観音堂の境内で孫の守をしていると1匹の蛇が現れた。祖母はこれを打ち殺した。その後観音堂に孫を連れて行こうとすると激しく泣き拒むようになった。ミコに占ってもらうと、打ち殺した蛇は観音様の守り本尊であり、絵姿を描いて祀るように言われた。ある時町内でお姿を記した絵を求めて観音堂に納めた所、境内に行く事を拒んでいた子供が1人で観音堂に行くようになった。数年前の話。
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オシラサマ
1983年 岩手県
オシラサマは眼の神様とも言うが、物咎めする割に治してくれないという。ある家では、家族全員が眼を病んだのはオシラサマに咎められたからだとイタコに言われた。
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