リュウ 1988年 奈良県 竜田神社の裏の泥池に昔、竜が住んでいた。ある日竜が黒雲を呼んで大雨を降らせ、天地鳴動させて昇天した。そこの泥地を竜子と呼び、どんな旱魃でもここだけは水が絶えないという。あたりの地名も竜田というようになった。
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フクロサゲ 1937年 長野県 狸が高い木の上から白い袋を下げたりしていた。それを袋下げという。
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モッコ 1993年 岩手県 子供がいうことを聞かないと「蒙古が来る」と威した。
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イヨウナヒカリ,モウコノコエ 1956年 東京都 蒙古が攻めてきて神風で全滅した。三宅島に蒙古の大将が流れ着き、死んだ。道下に葬ったが、毎夜王掘山で異様な光が見えたので、そっちに葬った。光は消えたが、ナライの風が吹くと今でも蒙古の声がする。
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モッコ 1993年 岩手県 戸の穴から家の中に風が吹き込んできて音を立てたときなど、子供に「蒙古が来た」などと言っておどかした。
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モーモー 1983年 富山県 子どものころにはよく、「モーモーがくるよ」と言われた。昔蒙古と喧嘩して蒙古がモーモーになったのだと言う。
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ライジン,リュウ 1988年 奈良県 昔、雷神がこの地に落ちて童子となったのを農夫が子とした。よそは旱魃でも、その農夫の田には雨が絶えなかった。後にこの童子は竜となって昇天したので、その田を竜田と呼び、地名になった。
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コトリゾウ 1974年 広島県 むかしことりぞうがでた。大きな袋を持っていて、悪い子をその中に入れて連れて行った。
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(シモカモノシンメ) 1983年 京都府 弘安4年の蒙古襲来の際に、下賀茂社の神馬が行方不明となったが、蒙古が滅びた日に厩に帰ってきた。その身体の所々に傷や血が付いていたという。
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ビクニノタタリ 1984年 埼玉県 むかし白石の炭焼きが、袋の中にお金を持っていると思って通りかかった比丘尼を殺してしまった。しかし、袋に入っていたのは碁石だった。それ以来、そのあたりでは良くないことが続けて起り、それは比丘尼のたたりということになったので墓を建てて祀った。
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ネコ 1971年 茨城県 お弓語りに仏降ろしをしてもらっているとき、猫が出てきたことがある。猫を袋に詰めて生めたことがあったので、「食べられるようにして捨ててくれないと、袋に詰められたのでは出るに出られない」と言った。猫は七代祟る。
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シラガ,(ゾクシン) 1933年 兵庫県 飾磨郡では、動員袋に白髪が入っていると、戦争になるという。
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キツネ 1981年 和歌山県 買い物の帰り、狐の足音がヒタヒタとしていたが気にせず歩いた。かえって袋の中を見ると買ったものがなくなっていた。
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アンギャソウ,スモモ 1954年 長野県 ある家に大きな袋をもった行脚僧が泊まった。家人がその僧を殺して袋の中を見ると、真っ赤な李(すもも)が出て来た。そのため家のものは死に絶え、その付近に実らぬすももが生えるようになった。
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イハイブクロ 1956年 宮城県 死人の位牌袋を取ってきて店の入口に置いておくと、商売が良くなるという。
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モウ 1979年 岐阜県 悪いことをするとモウが来るぞと子どもを威した。モウとは化け物で、蒙古のこと。
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マモッチ 1975年 福島県 夜暗いところに行くとマモッチが出るぞ、と子供を威す。マモッチとは満州・蒙古のこと。
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フクロサゲ 1956年 狸が樹の茂みの上におり、人がその下を通ると、白い袋を下げてよこして脅かしたといわれる。
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ハチ,クモ 1977年 東京都 東武深川の本誓寺という寺の和尚がした話。ある夏、蜘蛛の巣に1匹の蜂がかかった。蜘蛛と蜂はたたかったが、蜂は逃げのびた。すると、蜘蛛は池の蓮の葉を糸で巻いて袋のようにして、中に入ってしまった。しばらくすると、数万の蜂の大群がやって来て、蜘蛛の入った袋をさんざん刺し、しばらくして散っていった。蜘蛛は刺されて死んだかと思いきや、袋の中で無事であった。
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タヌキ 1962年 大阪府 子供の頃住んでいた家は小高い丘で木が茂っていた。また狐によく鶏をとられた。姉は箏を習っていて、座敷で練習した後は袋に入れてしまっておいた。ある晩、座敷から箏の音が聞こえ始め朝まで続いた。その日に限り袋に入れるのを忘れていた。狸の仕業だろう。
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オイヌサマ 1975年 愛知県 お犬様が祀ってある。出会うと、砂が舞い上がったり、髪が立ったりするという。
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