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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ホケキョウ
1975年 京都府
聖護院が仮の内裏として使われて、後に仮殿に渡御した。翌日聖護院の仮の内侍所とした広間の袋棚に、法華経一巻があった。本来は寺院だから、もとはそこに置かれていたのだろうが、先月まで内侍所として使われており、経も除けられていたはずなのに、再びそこにあったのは奇怪なことだ。

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テン
1941年 新潟県
寺に無住時代があったかどうかは明らかではないが、兎に角住職の代わりに朝晩の読経をしたことがあるという。
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ジョチュウ,ボウレイ
1982年 島根県
妙見谷の奥の茅原という家の女中が皿を割り首をくくった。その亡霊を鎮めるため法華経を埋めたのがお経の松である
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ロウバ,(シノシラセ)
1944年 山形県
近い頃、正善院に出入りしていた婆さんが病気で寝込んでいた。檀家の婆さんたちが集まったときに病気のはずの婆さんが裏口から入ってきて炊事道具などを片付けはじめた。声をかけるとニッコリ笑ったが、血の気はなく、影のような感じがし、そのまま姿が見えなくなった。すると間もなく婆さんが死んだので枕経を読んでくれという迎えがきたという。
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ヒカリモノ,トビヒ
1940年 新潟県
寺が火災にあって、焼けてしまった。しばらくして寺から光物が出るようになった。近くで仕事をしている人が、曼荼羅様を見つけ、それを寺に返却した。表装は焼けていたが、中身は残っていたのである。
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オヒナサマ
1981年 東京都
きれいな着物を着た2人が2階へ上がったり下りたりした。不思議に思い調べたら隅に古箱があって、その中にお内裏様と殿様があった。その2人が世に出たがって上がったり下りたりしていたのだった。そのお雛様をお宮に納めたら、現れなくなった。
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ユウレイ
1953年 新潟県
早朝に読経していると、新仏の位牌の間を舞う人影が去来し多様に見えたが、なにもなかった。幽霊だと思うと、恐ろしくなったが一心不乱に読経した。その後、幽霊に会っても怖気づかなくなった。
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シニン,キンボトケ
1983年 秋田県
ある家の婆が亡くなったので町まで棺桶とさらしを買いに行った。途中で行き倒れの死人を婆と一緒に葬ろうと買って帰り、婆と並べて寝かせ自分は居眠りをした。気が付くと仏壇に金仏が飾られており、読めないはずの経文がすらすら読めた。
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ネコ,コロモ
1990年 長野県
法蔵寺の住職は、かけておいた衣が動いているように思えたので気を付けていたところ、飼っていた猫が住職の衣を着て山へ行き、猫を集めて説教をしていた。住職は知らん顔をしていたが、猫は気づかれたことに気づいて消えてしまった。
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シンボ,ウシ
1928年 中国
邪険な神母が外に牛がいたので中に入れようとした。牛は抵抗して入らず寺に走っていった。牛を追ってきた神母に驚いた衆僧が経を読むと、神母は牛を捨てて逃げ戻ったが、病気になって死んだ。のち、娘の夢に出て、般若経を奉納して弔ってくれと頼んだ。
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キョウヲヨムモクゾウ
1975年 東京都
本郷元町で御家人の家の持仏堂にある木像が阿弥陀経を読むという。しかし実際には持仏堂の中に巣くっている蜂の羽音であった。
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(ガランショウメツ),シンドウ,モグラ
1974年 鹿児島県
薩州の白鳥山の麓に大きな寺があった。しかし天和3年に仏殿が震動し、その大伽藍が材木1本も残さず跡形もなく消えてしまった。堂内で寝ていた者は泥にまみれて死んでいたという。法花経8軸だけ土中にあった。その跡は土竜によるもののような跡で、ひょっとしたら地に埋まったとも思われた。
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オオニュウドウ,ゲタ
1941年 秋田県
ある山寺は化物寺といわれ、住職がいつかなかった。そこへある坊主がやってきて、現われた大入道を湯をかけて退治した。正体は床下に捨てられた、朴の木と栗の木の下駄だった。
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ユウレイ
1941年 新潟県
寺は元刑場で刑死した罪人を救うために建立されたものである。朝、暗いうちに読経していると青ざめた男が出てきて、後ろで聴聞していた。
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ムジナ
1982年 群馬県
高源寺の和尚はムジナの化身だった。それがばれて茂林寺に移っていったが、そのときに茶釜をかぶって行った。だから茂林寺の茶釜には蓋がなく、その蓋は高源寺のどこかに残っているらしい。
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モリカワイナリ,コウキチ,サンコウインイナリ,コシカケイナリ
1983年 東京都
文政10年2月11日の初午祭の前日夜に、新道一番町で小侍幸吉が主に向かって、自分は同所に住む稲荷であるという。翌日主人が起き出して扉をあけると、稲荷の木像がどこからか来ていた。それ以後は幸吉にのみ神の示現があり、願い事は幸吉が取り次いだという。3月1日に当主や若殿が神前に神酒を奉ると、暫くして酒はなくなり、お供え物も半分無くなっていた。これは三光院いなりや腰掛稲荷が客として来たからだろうという。
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ヘビ,オンネン
1929年 神奈川県
昔、入暁という住職がいた。師僧が死ぬと、間もなく庭の隅に一匹の蛇が出始めた。入暁が追うと、すぐに隠れるが、いつのまにかまた元のところに出ている。蛇のいるところを掘ってみると、金銭の入った小瓶を見つけた。師僧の怨念が、蛇となって銭瓶を守ったと考えると、入暁は人の浅ましさがいやになり、そのまま寺を捨てた。
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ゼンコウジニョライノショ
1974年 奈良県
法隆寺の霊宝の一つに信州善光寺如来の御書がある。これは勅使が善光寺に行って通夜をしていた時、内陣から如来の仏勅があり、それを勅使が書き留めたものだという。
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スリケサ
1976年 岡山県
曹洞宗長谷山法泉寺の摺り袈裟は、もとは伊豆国修禅寺の寺宝という。曽我五郎の生まれ変わりが再生し、愛欲地獄に落ちて苦しんでいる兄十郎を、墓に摺り袈裟をかけて成仏させたという。また法泉寺の寺宝となってからも、寺の裏山になる九百歳になる老狐夫婦が乞うて摺り袈裟を掛けてもらって成仏し、寺の守護神となったという。今境内に祀る得脱稲荷がその化身と言う。
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タヌキ
1975年 愛知県
60年ほど前に、あるところに古い狸がいた。時々取り憑くので祠に祀ったが、あまり祀らなくなったので怒ってまた人に取り憑きはじめた。ある人がお産をし、ある晩、その尻を見た狸がこれに取り憑いた。その人はとても弱くなったので、皆で祈祷した。心経を千巻読むことにすると、30巻くらいで狸が「千巻くらいでは出て行かない」と言った。3日目に三千経ではどうかと言うと、「帰ってもいいが祀ってくれ」と言った。お祀りすると、病人は治ったという。
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シンランショウニンノエイゾウ
1955年 岡山県
親鸞上人が流罪になったとき自らの姿を自書したものが摂州乗願寺にあり、その鏤版を勘四郎というものが受けて持仏堂に安置していた。勘四郎の子も勘四郎であったが不信心な者であった。ある時持仏堂の扉を開くと表具裏打のまま上人の影像が抜け出て無かった。その頃から勘四郎の家は振動し、天井から砂石が降るなどした。信心者の藤五郎がやってきたときには怪異は起こらなかった。ついに勘四郎は仏門に入り、怪異は起こらなくなった。天明7、8年のことという。
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