クリノゴンゲンノインモウ 1928年 群馬県 慶長の頃の洪水で神流川が洪水を起こしたとき、川の板橋に怪しい長い毛が流れかかった。長さは33尋(およそ50メートル)あまりあり、色は黒く美しく艶やかだったが、何の毛かわからなかった。そこで巫女を招いて占わせてみると、この毛は同村栗野権現の流した陰毛だというので、同社へ送り返したという。
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(ジャシン) 1982年 群馬県 文武天皇のころ、神流川の蛇神が人身御供を取っていた。甘楽郡神保の権守の娘が選ばれ、天子に奏上した。公卿満行が東下して、法華八軸の秘法で蛇神を退治し、蛇体を8つに分けて八串堂を建てた。満行は権守の娘と結婚し、娘は野栗権現で御子75人あり、第一女は万場大寄の野栗大権現となる。
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ケマツリ 1964年 福島県 獲物があると、1匹に1度毛祭りをする。第1に耳と耳の間のえり首の毛、第2に左の耳先の毛、第3に右の耳先の毛、第4に左手先の毛、第5に右の手先の毛、第6に左の足先の毛、第7に右の足先の毛の、7箇所の毛を切って木のまたなどにあげ、日光権現様に祈る。猿丸猟師の子孫であると申し述べると、神様がよく守護してくださるという。
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〔シラゲ〕 1975年 秋田県 空から白毛が降ってきた。翌年、ある人がその白毛を持ってきたので、よく見てみると、白馬の尾のような色で、長さは5,6寸ほどのものが7,8筋あった。
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ケ 1976年 慶長元年閏7月12日、地震があり、諸国に長さ4,5寸の毛が降った。
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シチナンノソソケ 1976年 茨城県 東弘寺という一向宗の寺には什物が多く伝わっている。その中に七難揃毛というものがある。色は五采で長さは4尺余りある。何の毛かはわからないが、近江国竹生島、信濃国戸隠山にも同様のものがあるという。伝えによると、昔七難という名の異婦がおり、その人の陰毛であるという。
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ケンムン 1995年 鹿児島県 大きなガジュマルのホコラの中に人間の毛ではないいろいろの毛が入っていた。ケンムンの毛かケンムンが持ってきたものであるかはわからない。ケンムンに木を担がせて自分は楽をするという話もある。
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シンモウ 1928年 徳島県 彌都波能売神社には神毛にまつわる信仰がある。この神毛は一筋の長い毛であり、普段は麻桶の中に安置してある。神慮の穏かでないときは、その毛が二岐に分かれで伸び、桶を押し上げて外に出るほどになるという。神意が和むと元に戻るのだと里の人たちは語っている。
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(キョジンコク),アシアト 1980年 元禄の頃江戸にやってきたヨアンバツテイスがいうには、日本の東500里ほど行った所に1つの国があり、その国から南東へ約3万里行った所に大国がある。その海岸に人の足跡があって、それは4~5尺(約150センチ)ほどの長さだったという。
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ゴミシロウザエモンノツマ 1961年 山梨県 慶長年間の頃、五味四郎右衛門の妻は、生涯を通じて湯を嫌って水を用いてきたので、人々に竜女といわれた。また、この人は陰毛が竜神となる前触れの毛の丈だった。この一子は出家させられたが、それが日実上人だという。その後、婦人は妙な霊夢を感じて陰毛を3筋切り取り、女に与えて我に祈願をすれば、水難をのがれ、安産になるようにする、もしこの祈願に偽りがあれば、何年か経って不思議なことがある、その時には身延の常経と御嶽山と妙伝寺に必ず献納するようにといい、雨がはげしく降る日に釜無川に消えるように入った。その長毛を子安大明神として帯那の妙伝寺に祀ってある。
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シタイ 1935年 兵庫県 漁の時、死体が流れてくると、左舷から拾い上げ、右舷から流すと、げんがよく、豊漁になる。
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ナナヒロオンナ 1989年 鳥取県 七尋女という首の長い女の化物が出る。
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ネコ,(オンガエシ) 1956年 宮城県 明治37(1904)年頃の話。清竜庵の保田孝道和尚は三毛猫を我が子のように可愛がっていたが,老齢で病の床に臥し,喜捨に頼って毎日を過ごさざるを得なくなった。ある朝,枕もとに鶏の卵が転がっており,人に尋ねてみても心当たりがないという。3,4日そのようなことが続き,ある日檀家の割烹扇屋の主人が見舞いにやってきた。主人の所では毎日のように卵がなくなるという。その時三毛猫が逃げるように部屋を出て行ったので,主人が卵をよく見ると,小さい爪痕や歯の傷,猫の毛などがついていたので,三毛猫の恩返しに違いないということになった。和尚は感激しながらもこれを戒め,半年ほどで示寂した。その頃から三毛猫も姿が見えなくなった。
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ケ 1915年 神奈川県 剃髪すると一夜で毛が長く延びるという奇瑞があったため、浄発願寺の代々の住持は毛坊主だという。
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ジャタイ,ウンナンゴンゲン 1938年 岩手県 岩手県稗貫郡萬丁目村の法領林の雲南権現は蛇体であった。
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コビト 1978年 源行任朝臣が越後守の頃、広さ2尺5寸、長さ1間ばかりの小船が流れてきた。遊びで造った物にも見えず、どんな小人が使っていたのだろうと考えていると、ある老人が以前にもこのような小船が流れてきたことがある。この船を使う人の国が北方にあるのだろうと語った。
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ノガマ 1942年 高知県 吾川郡名野川村津江では、野山で何でもないのに転んで鎌で伐ったような怪我をするのが野鎌である。ほかに吾川郡神谷村、長岡郡吉野村、幡多郡橋上村でもいう。
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(ゾクシン) 1961年 静岡県 水死人は漁によいといって必ず拾い上げる。
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エビスサン,オト 1983年 香川県 昔、村の人が八幡さまの下でツンツンポンポンという音を聞いた。何だろうかと思って行くと、どこからかエビスサンが流れて来ていたので、拾い上げてお祀りした。
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クダン 1955年 岡山県 子供の頃、草間村に生れたクダンを見に行った。ぶよぶよした赤い膚にちらちら毛が生えていたことだけが印象に残っているという。
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コウボウダイシ 1979年 高知県 弘法大師が栗をくれと言ったので、栗をあげた。すると大師は「この栗は二度なるようになる」と言った。その通りになった。
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