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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ドゾウソウデン
1980年 東京都
宝暦5年頃の夏頃に、一向宗徒が主導して土蔵相伝という事がはやった。これは静かな土蔵などに男や女を連れて行き、一生の悪事を懺悔させ、鏡に向かってその者の影を写す。すると馬や犬などの鳥獣畜類や仏菩薩に見えることがあり、それで金銀をだまし取ったという。

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ウシカイチョウジャ
1956年 宮城県
伊藤孫右衛門という正直で仏信心の者が念仏回向を習いたくて、ある日来た托鉢僧に、何日逗留してもよいから経文を教えてくれるよう、一室を与える。僧は、孫右衛門の修行が足りないといってなかなか教えないうちに一年が経ち、今日こそはと外から声をかけた。牛の声がするので戸を開くと、人面の牛が伏しており「わしは乞食坊主で出来るだけ長居をしようとしたが仏罰のため、畜生の身となったので罪滅ぼしに耕作に使え」という。孫右衛門は断ったが聴かないので耕作に使ったところ、家が富み、牛飼い長者と呼ばれた。
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リュウジョ
1970年 山梨県
日蓮上人が身延山で説教をしていた時、竜女が女に化けて聴きに来ていた。竜女は日蓮上人に見破られて正体を現し、身延山の鎮守になった。また、日蓮上人が流された佐渡にも竜女教化の話がある。美しい娘が日蓮上人の読経を聞きに来ていた。娘は結縁のために袖に曼荼羅を書いてほしいと頼んだ。上人は願いどおり書いたが、娘は実は蛇だったという。
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ヒシヌマノオウジョウジ
1956年 宮城県
慾深い男が小牛田の牛飼長者の話を聞き、旅僧が来たら泊めて牛になってもらい長者になろうと思っていた。そこへ旅僧が托鉢に来たので、無理矢理泊め、毎日部屋を覗いて牛になるのを待つ。ある朝、家中大声をあげて泣くのを聞きつけた僧が行ってみると件の男が牛になっていた。旅僧は法然上人の高弟金光上人だった。京に帰ってこの話をすると、「近くにいって説教してやれば真人間に戻るが、年老いて陸奥へ下るのも覚束ないから、わしの木像を刻むのでその前で代わりに説教するように」と命ぜられる。金光上人が木像を負ってもどり師の言うとおりにすると、額の角がもげて真人間に戻った。男は金光上人の弟子となり、屋敷を施入して往生寺という。
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ムジナ
1939年 岐阜県
狢は山に火を点けたり僧侶や娘に化ける。ある人が田の草を取っていると兄弟が馬子となって馬を引いてきたので待っていると、しばらくしてその人は消えたという。また祭りのときに露店を開き、菓子を売っている人が全部を売り尽くし喜んで最後に財布を開けてみると銭はなく木の葉だったという。それらは全て狢の仕業という。
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ジゾウサマ
1969年 福島県
明治末の話だが、正月に若い女ばかりが宿に集まり、1人に目隠しし笹と幣束を持たせる。周りで唱え言を繰り返すとがさがさ震えて地蔵様がのり憑く。それに向って何でも聞きたいことを聞いた。
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ワガタジゾウ
1922年 京都府
慶長5年3月15日の夜、枕上に老僧が立って、御告げをした。次の朝、背に車の輪形のある地蔵を見つけた。牛馬の重苦を救うものであるという。今は正行院内にあり。
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ミガワリジゾウ
1987年 長野県
昔,女中や下男を沢山使っている長者がおり,昼食を田に運ぶ仕事を女中にさせていた。その中に信心深い娘がいて,村の地蔵の傍を通る時には一椀に飯を持って通っていたが,「娘が男の所に飯を運んでいるのではないか」と噂するものが出た。そこで長者は娘を問いただしたが,地蔵にあげているという娘の言葉を信じず,焼け火箸で顔を焼いて白状させようとした。ところが不思議なことに娘は火傷せず,地蔵様の額に火箸のかたがついた。その後,長者は貧乏になり,娘は無事に暮らしたという。
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リュウトウ
1974年 東京都
寛永5年に弘法大師の霊示があり、永代島にて高野山の両門主をはじめとする東国一派の真言僧が集まって法談が開かれた。また別に弘法大師の御影堂を建てて真言三密の秘講を行ったところ、神前に竜燈があがることがある。
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ロクブノオンリョウ
1956年 宮城県
正保年間(1644~1648)の頃,同町の宿屋に一人の六部が泊まったが宿の主は六部の所持金に目がくらんで殺してしまった。数年後に弟分だという六部が来てその六部が泊まらなかったか尋ねたところ,主人は知らないと答えたが,灰の中から偶然見覚えのある笠の金具が出てきたので弟分の六部は全てを悟り,殺された友のために読経した。すると六部が幽霊となって現れ,この恨みに必ず報いる旨を告げ,弟分も呪法を結んで立ち去った。以後その宿屋には不幸が続いて子孫が絶え,その場所に住んだ者も皆不幸に見舞われたので幽霊屋敷,化物屋敷と呼ばれるようになった。
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タワラヤクシ
1979年 鳥取県
嘘つきが嘘をついて目の悪い人と長者を殺して財を得るが、蔵の米俵から石の仏像が出てくるので改心し、剃髪してその仏像を祀ったという。
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ジゾウサマ
1969年 福島県
大正初年ころ、7~13歳の子らが集まり、1人に南天と笹葉を持たせ、目隠しして座らせる。皆で周りを取り囲み唱え言を繰り返すと地蔵様が憑く。地蔵様には何を聞いても良い。ある時答えを聞いて笑ったところ暴れだし、大人が集まって竹箒を枕に寝かせたら元に戻った。
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キツネ
1976年 滋賀県
正念寺という一向宗の寺に狐が住んでいた。人の目には見えず、寺を火災から守り、住僧が他出の時には守護してついていくという。ある時住僧の草履に物をのせた者があったが、帰ってから物陰から人語をなして、吾が草履の上にいたのに、物をのせられたと大いに怒った。住僧は、人の目に見えないのだから仕方が無いことであると言ってそれをなだめた。また、狐憑きの事を寺が頼まれた時に、災いをなすのは野狐であると答えた。また、官を進むために金が入用であると、賽銭箱からこぼれた金を集めていた。
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ジゾウサマ
1969年 福島県
明治20年代末まで地蔵つけを行った。寒中に女性だけが座敷に集まり、あまり賢くない者を中央に座らせ、10人くらいで周りを囲み唱え言を繰り返す。やがて地蔵様が憑くと、口々に質問をした。
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オニ
1922年 徳島県
昔、鬼が住んでいて人を喰い、財を掠めていたが、法然上人によって改心させられ、仏道に入った。鬼は罪を悔いて死んだので、そこに鬼骨寺を建てた。鬼骨寺では、今でも鬼の牙を秘蔵しているという。
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イケノヌシノダイジャ
1984年 新潟県
談義所坊という寺におとわという女中がいた。わらび採りにいって、金北山のふもと近くまで登ってしまう。おとわはそこで月の障りのために汚した腰巻を洗うと、池の主の大蛇が立派な男に化けて出てきておとわを口説く。男は白い馬に乗って迎えに来、ついにおとわは男と山へ登る。おとわは池を通りかかった和尚に鏡と亀甲の帷子の袖を形見に残してそのまま池に飛び込む。この形見は談議所坊の宝物となっている。
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〔ジャジュツ〕
1975年
既に死んだ見知らぬ人の魂を迎え鏡に映して描いたり、画図の風景が昼夜で変わったり、鳥を描けば庭の鳥の群れを呼び、描いた仏像が光を放ちそこから舎利が生じたなど、画にまつわる不思議は画紀にも僧伝にも記されている。皆、画の巧妙によるものではなく、邪術の類だろう。
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カッパ
1978年 東京都
天明5年、麹町飴屋のある心正直な者のところへ夕方、童子が来て戯れた。飴を与えたら毎夕方来るようになったので跡を付けると、童子はお堀の中に入っていった。さては河童かと驚いていると、ある日童子が来て見たことの無い銭を1枚くれて、それ以来来なくなった。
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ジゾウ
1982年 京都府
享保15年7月、両替町通竹屋町上る町西方町の家の主人の夢にある人が現れ、我は土蔵の内にいるので早く出せと言った。翌日主人が土蔵を見たところ特に何も無いので、地面を2尺程掘ったら石仏の地蔵像が出てきた。背中を見ると弘法大師作、西方寺とあった。西方寺は新地に移っていたが、昔はこの地にあったことがこの為に判明した。石像は安置して当年より地蔵祭を始めた。
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オニ,ユウレイ
1979年 岐阜県
昔一人の僧が美濃の国、今須の村にさしかかり、一夜の宿を乞うたが、どこの家でも断られた。仕方なく村のはずれの、墓場の六体地蔵の影で一夜を過ごすことにした。夜になると鬼が5、6匹出てきて、妙という老婆の幽霊をいじめるのを目撃した。僧はどこかの家で成仏できない人がいるのではと考え、一軒一軒尋ねると庄屋の母親であることが分かった。その老婆は生前欲深く村人に恨まれていたため、成仏できないのだろうということになり、僧は供養の為にお寺を建てさせた。その後鬼や老婆の幽霊は出なくなったという。
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ビョウマ,キツネ
1992年 宮崎県
文政年間のこと。ある人の娘にとり憑いた病魔を本行という僧が取り払い、伊良原地蔵に移したと言って人々を参詣させた。修験の金剛院が加持すると、それは狐憑きであったので、愛染明王の蟇目ひきめの法で狐を追い払った。
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