(サイショウガツリュウゲン),サル 1983年 東京都 4月上旬から流言が飛び交った。それによると今年は世界の7割の人が死亡するが、それを避けるには正月の行事を再び行うとよいという。「文宝亭筆まかせ」という書物によれば、この流言は川越の近在にある庚申塚の守に、猿が3匹集まって言い出した事であるという。
類似事例 |
|
サル 2002年 山口県 赤田代の五年神神事は、神事執行を忘れると近くの山の猿が渡ってそれとなく警告するといわれている。
類似事例 |
|
サル 2002年 山口県 赤田代の五年神神事は、神事執行を忘れると近くの山の猿が渡って警告するといわれている。
類似事例 |
|
ユメ,サル 1935年 熊本県 木葉猿の由来。孝徳天皇のころ、都の落人が虎の葉の里に詫住まいしていた。元正天皇の時代、養老7年正月7日に衣冠正しい老翁が枕元に立ち、汝罪なくして都を出て、この山里に詫住まいしているので、宇多郡深草の社に鎮まる春日大明神を遷し奉るべしといった。その後ある日旅人がやってきて大和の国春日の神勅を持ってきた。そのため虎の葉の里に春日大社を遷した。10月9日を生日の足日と定めて雨山の赤土をかきとって海山の神つ物を捧げてその楽を奏し、その平盆の余った土を投げると、猿の形を現し、忽然として飛び去った。人々が奇異な思いをしていると、鼻高く面赤く身の丈1丈あまりなのが現れ、汝等雨山の土でましらを作れば、真榊の真幸といって消え去った。
類似事例 |
|
ヒイヒイザル 1993年 三重県 ヒイヒイ猿という猿が、大谷の山から黒田に降りてきて畑を荒らしていた。旅の由井小雪がその話を聞いて、猿を切り捨てた。その猿の頭が比奈知へ、足はナガヤ(今の新川)へ飛び、胴体が黒田に残った。黒田では庚申堂を建てて供養した。新川では、猿は「去る」に通じて縁起が悪いから婚礼の行列はそこの橋を通らない。比奈知では今もヒヒマツリという祭りをしていると言う。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1986年 埼玉県 天気雨は人死が出る。鼠が神棚の注連縄をかじると火事になる。ノボリヘビ(山道を登る方向に進んでいる蛇)は吉、特にヤマカガシのそれは大吉、その年に初めて見る蛇をハツヘビといい、対面するように出会うと一年運が良く、同方向に出会うとよくない。また初夢が青大将で、しかも蛙を飲んでいる夢なら、その年は食うに困らない。からすが柿の木で鳴くと付近の家で不幸がある。朝蜘は恵比寿様にあげる。夜ぐもは泥「仇を取りにやってきたのだから、親と見えても殺せ」という。
類似事例 |
|
ヒイヒイザル 1993年 三重県 ヒイヒイ猿という猿が、黒田集落から娘を人身御供に取っていたので、旅の由井小雪が身代わりになった。小雪が神輿に乗って待っていると、松脂と砂で毛を硬くしたヒイヒイ猿が降りてきた。小雪は毛の隙間のある首と足を狙って猿を斬り捨てた。猿の頭は比奈知へ、足はサガラの橋へ飛んだ。猿は「去る」に通じて縁起が悪いから婚礼の行列はサガラの橋を通らない。比奈知では今もヒヒマツリという祭りをしていると言う。
類似事例 |
|
サルノクチアケ 1983年 広島県 正月の末の亥日、厳島神社では猿の口明といって、社家が祓いをして神事を行えば、その日から猿は声を発するという
類似事例 |
|
ネコタノコウシンヅカ 1956年 宮城県 郷士阿部某の娘が夕方向山の北裾の山路を通ると,突然身の丈6尺程の大猿が現れ,娘は失神してしまった。翌朝家人が失神している娘を見つけ,家に担ぎ込んだが,娘は日増しに痩せ衰えていく。ある日村の若い衆が見舞いにきて娘の額に手を当てようとしたところ,突然男の頭に柿の実が飛んできてぶつかった。見廻しても仲間しかおらず,翌日も同じ事が続いたので三日目には見張りをつけた。一人が娘の額に手を触れると,突然屋根裏から南瓜が投げ落とされる。上を見ると天窓から大猿が歯をむき出していたので,大勢で追いかけたところ向山のほうに逃げてしまった。その後も,見張っていないと大猿がやってくるので,刈田岳のマタギに頼んで大猿を撃ち殺してもらったが,同じ時刻に娘もあっとうめいて息を引き取ってしまった。その後村人は娘と猿の供養のために山の北麓に庚申塔を建ててやった。初め猿田の庚申塔といっていたが,現在では猫田の庚申塔といわれている。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1977年 和歌山県 年中行事に関する俗信。大晦日の夜におくどさんの火を小さくすると、自在から大グモが下りてくるので、火を大きくしたという。元日の早朝に風が吹くと、早稲が悪いと言ったという。5月5日に女性がお銚子に菖蒲をさして酒を飲むと、蛇の子をはらんでいても落ちるという、など。
類似事例 |
|
サルノヨメ 1960年 秋田県 日照り続きに悩む百姓は、庚申の日に末娘を猿の所へ嫁に行かせた。すると、その家だけは沢山米が獲れた。実家帰りの際、お人好しの猿は嫁の言うままに臼を背負っていき、川に落ちて死んだ。それは秋の庚申の日だった。
類似事例 |
|
ヤマノカミ,サル,イヌ 1982年 新潟県 2月9日、12月9日は山の神祭りで、この日山に入ると猿が犬に乗って走り回っており、その場に出会うと死ぬとされている。
類似事例 |
|
テング 1988年 長野県 元旦から15日まで様々な行事があり、11日からは祭りが行われる。鬼の口に朝日が差し込むように祭りが進行すればその年は豊作である。15日の夜は天狗のみの祭りであるから、人はお宮に行ってはいけない。
類似事例 |
|
ヘソノゲイトウ 1956年 宮城県 昔、正直爺さんがいた。お庚神さまの日、何処の家でも餅をついてお休みだったが、爺さんはもち米もないので、畠にいって働いていると天気が悪くなってきた。「お庚神さまの罰かな」と帰ろうとすると3匹の猿をつれたお庚神さまが現れた。爺さんが驚いて帰ろうとすると「爺は感心なやつだ。薬をやるから毎朝1服ずつ飲め。3日たつと爺にきっといい宝が授かる」と言って薬を授けた。お庚神さまの言うとおりにするとヘソがだんだん大きくなってきてかゆいのでこすると「ピーッピッ、ピーッピッ、ピーッピッ、ヒョロヒョロ、ヒャラリーコ、ヒャラリーコ」と面白く鳴った。みんなが聞きに来ていろいろ贈り物をするので爺さんは裕福になり、お殿様にも聞かせて宝物をもらった。慾深爺さんが真似をして失敗し、牢屋に入れられる。
類似事例 |
|
サル,ウマ 1953年 東京都 昔の春の初めに、馬のある家を猿回しが回って、猿を回せ祈祷を行って無病息災を祈ったという。
類似事例 |
|
オニ 1983年 栃木県 昔、節分の夜に一匹の鬼がどこの家も泊めてくれず、困り果てて山の麓にある樵の家に泊めてくれるよう頼んだ。住んでいた二人の老人は快く鬼を泊めた。お礼に鬼は高価な鬼の褌をくれた。お婆さんが感謝し、来年もまた泊まって下さいと言ったら、鬼は笑いながら「褌がなくては来られません」と言った。だから来年の話をすると鬼が笑うのだという。
類似事例 |
|
ガゴ,ガワッパ 1985年 熊本県 山の神様はガゴである。1月11日にガゴに供物をあげる。半夏生に田に御神酒をあげるとガゴはガワッパになる。ガワッパは八朔の晩の不知火が出る前に山へ帰る。
類似事例 |
|
ヒイヒイザル 1993年 三重県 岩見重太郎が結馬を通りかかると、ヒイヒイ猿という猿が娘をさらっていくところだったので、斬り捨てた。猿の頭は比奈知へ、足は赤目集落の新川へ飛び、胴体が黒田に残った。黒田では庚申堂を建てて供養した。猿は「去る」に通じて縁起が悪いから婚礼の行列は新川の橋を通らない。比奈知では今もヒヒマツリという祭りをしていると言う。
類似事例 |
|
サル 1973年 香川県 百姓が田んぼで仕事をしていたところ、仕事が残ってしまった。困っていると猿が来たので「娘をやるから仕事をしてくれないか」と言うと猿が代わりにしてくれたので、娘を嫁にやった。後に正月か節供に餅を持って里帰りしてくるとき、娘が大きな柿の木の下で柿を取ってくれと猿に頼んだ。猿は柿を取ろうとして下に落ち、溺れて死んだ。娘はそのまま家に帰った。
類似事例 |
|
タタリ,ヤマノカミ,クロウシノヨウナカイジュウ 1936年 兵庫県 1900年ごろの1月9日、某氏が山神祭の日であることを忘れて山へ猪猟をしに入ってしまった。猪の通る場所で一服していると、前から猪が1頭やってきたので、狙いをさだめて引き金を引こうとすると、猪の姿は消え、大きな黒牛のような怪獣が現れた。それだだんだんと大きくなっていったので、死に物狂いで逃げ帰ったという。
類似事例 |
|