(タマシイ) 1993年 静岡県 清水の東勝院は「薩埵のお地蔵さん」といわれ、死者の魂の集まる聖地である。ある農夫が夕暮れ顔見知りの男に出会い、「どこへ行くのか」と尋ねたら「薩埵のお地蔵さんへ行く」というので、暗くなるから気をつけて、と別れた。農夫が家に帰ると、人が死んだと騒いでいる。詳しく聴いてみると、今しがた会ったばかりの男だった。
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シニンノタマシイ 1966年 山形県 8月23日は森山参りといって死人に会いたい人が清水にある森山に参拝する。ここには昔から死人の魂が集まるといわれている。
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モウジャ 1993年 静岡県 伊豆山の日金山(日金のお地蔵さん)に彼岸の中日に参ると、亡者に出会えるという。
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オシオリサン,シバオリジゾウサン 1941年 徳島県 人が死んだ所にある地蔵さんが、人が通る時に柴を手向けるという。
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ジゾウ(ゾクシン) 1971年 栃木県 地蔵の並ぶ岩船の山は、古くから死霊の集まる霊山だった。春と秋の彼岸には多くの参詣者が集まる。立ち並ぶ地蔵に失った愛児や亡き親の面影を発見できるとも伝えられている。
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タマシイ 1970年 鳥取県 死んだ人の魂は摩尼山に行くという。一周忌には摩尼参りをする。摩尼山の地蔵には、必ず死者に似た顔があるという。
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ジゾウドウ 1956年 青森県 地蔵堂の扉が突然開く音がしたり、菩堤寺の勝手元で夜中水仕事をする音が聞こえたりすると、檀家に死人がある。
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オチウドノハカ,ジゾウ 1958年 岐阜県 双六谷の洞穴近くの地蔵様は落人の墓と言われており、よく祟る。お参りすると治る。
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ジゾウ 1939年 神奈川県 中川堤防には、行き倒れた乞食を供養した地蔵がある。これのお祭りの日には付近の人がお供えのお下がりを飲食するが、このときに祠の前に敷いた蓆に座ると縁起がいいという。
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サイノカワラ 1983年 相模国の箱根山には塞の川原という所があり、地蔵菩薩が祀ってある。7月15日の朝に見ると、砂原に子供の足跡があるという。人々が驚くが、正体は猿の足跡だろう。
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ネンブツイケ 1972年 岐阜県 西国三十三番を花山法皇がお参りしたときに、帰り道に谷汲山で休んだ。そこで念仏を唱えると、その地から水がわき出たという。お地蔵さんが祀ってある。
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コウボウダイシ,シミズ 1974年 滋賀県 弘法大師が杖で突いたところから湧き出た清水という伝説を持つ清水がある。地蔵さんが祀られている。
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スッポン,シリビキマンドン 1976年 京都府 子供がすっぽんに引き込まれて死んだので、お地蔵さんを祀っている。大原神社から川の渕にまで穴がつながっていて、川で水浴びをしていると尻引きまんどん(すっぽん)に引っ張り込まれるという。盆の間、川で泳ぐと足を引かれるという。
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ダリ 1985年 和歌山県 ダリにつかれて人が亡くなった。そこには、お地蔵さんをお祭りしてある。
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ジゴクノト,(ゾクシン) 1961年 愛媛県 7月16日には墓参りをするのだが、この日は地獄の戸が開く日だといわれていて、川へ入ることが禁じられている。
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ムエンボトケ 1976年 大分県 森の地蔵様の墓地の片隅に、無縁仏がある。ある人が自分の家の墓参りに行ってお水が残っていたので、無縁仏にあげた。帰ってくると片頭が痛んで困ったので、木立にいる占い師に見てもらうと、「水が欲しくて誰かが憑いている」と言われた。そこでお水を無縁仏にあげに行くと治った。それ以来、毎朝お水をあげているという。
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ボウレイ 1974年 東京都 角田川のほとりにある子の墓で母親が念仏すると子の亡霊に会うことが出来た。母は妙亀という尼になり傍らの庵に住んだ。故にこの地を妙亀山という。
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(フナカタノユウレイ) 1961年 静岡県 昔、船がたくさんこの地に入ってきていた頃、時化の時に人が死んだ。その死体に壊れた船の足伝馬をかぶせて現在の船着場の上の端に埋め、地蔵をつくってまつった。夜になると死んだ船方が、毎日、イソザキ(屋号)に来て田子へ行くからワラジをくれという。そこで地蔵をコザキへ移すと、出なくなった。それでその地蔵をコザキの地蔵という。
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シシャノスガタ 1982年 群馬県 過去1年以内に死者があった家の人は、4月8日に赤城山の地蔵岳に登り、死者の名を呼ぶと空の彼方に死者の姿が見える、死者によく似た人が見つかる、という。
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ダル,ダリ 1985年 和歌山県 ダルには、むかし人が行きくれて死んだところで憑かれるという。ダリに憑かれて亡くなったところにはお地蔵さんがお祭りしてある。昔はそこを通るときは花を折って供えたという。そこは腹が減ったと思うだけでダリが憑くといった。
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