スリバチアメ 1956年 宮城県 小さい擂鉢(すりばち)の形をした飴。昔、大崎八幡の蚊帳祭(虫除けの神事)の際に売られていた。子供が火遊びをしないようにとこの飴を食べさせたという。
類似事例 |
|
ダルマ,ツク,タイグルマ,セキハン,ホウソウ 1935年 東京都 嬰児が疱瘡にかかると、張子の達磨や木兎、鯛車などを枕元に飾る。方法はさん俵を敷き、その上に達磨や木兎を祀る。そして幣帛を立てたり赤飯を供えたりして、疱瘡の治ることを祈る。半月経つと疱瘡も峠を過ぎたものとして供えた赤飯から3粒をとって紙に包み、三つ辻の角へ持っていって捨てる。この赤飯をまだ疱瘡の終わっていない子供を持つ母親が見ると持って帰って子に食べさせる。そうすると疱瘡が軽く済んだ小児にあやかることができるという。
類似事例 |
|
マンダラガン 1974年 延宝年間に、大雲院の高誉上人が当麻曼荼羅の修復の際に、曼荼羅からこぼれ落ちた糸や積もったお香の粉を全て拾い集め、それを精製して曼荼羅種という薬丸にした。それを知り合いの道俗に与えたところ、信心の至った人の場合数日間輝いたり、五色に変じたり、また増長して大きくなったり、分散して小さな舎利になったという。また妖怪などに取り憑かれた人が、この丸を少しでも喉にいれると、忽ちにして快復したという。
類似事例 |
|
ダルマ 1935年 養蚕や海運厄除のために達磨を用いる。これは倒しても起こるという達磨の特性に結びついたもので、一種の駄洒落である。関東地方では祈願成就を示すため達磨の白眼に点睛する。
類似事例 |
|
モチ,ミカン 2000年 香川県 正月15日前後の小正月に「送り正月・神さん送り・ドンド祭り」と称して、注連縄・花松・裏白・門松などの正月飾りを集めて焼き、その火で焼いた餅やみかんを食べると一年中丈夫に暮らせる。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1963年 愛媛県 初誕生の日には紅白の餅をつき、部落中に配るという。紅の餅を大きく、白の餅を小さく作る。男児の場合は餅と金槌を背負わせて箕の中を歩かせると力がつくという。女児の場合は餅とお金を背負わせて箕の中を歩かせ、その時に泣くと声が良くなるという。泣かない場合はシャモジでつつくとよいといわれている。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1977年 福島県 お薬師様は腹の神であるという。お祭り日は旧8月8日・9日で、二歳の子供は必ずお参りをさせて、階段の苔をなめさせると腹を病まないという。
類似事例 |
|
ヤマノカミ,(ゾクシン) 1973年 三重県 山の神に関する俗信。正月7日は宮の境内で、共有山の松の生木を集めて立て、生竹を立てかけて火をつける。少なくとも家族の数だけ切り餅を焼いて食べると、病気をしないとか福が授かるとかいう。山の神は子供ととても仲がよいといわれている。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1977年 福島県 子供が病気になったときは、小豆を煮て砂糖菓子を作り地蔵さんに供える。そしてそれを下げて、子供に食べさせると病気の治りが早いという。
類似事例 |
|
シンメイサマ 1964年 福島県 南会津郡大宮村木伏の薬師堂で見つけたしんめい様は、隣に法印が住み、病人がでたとき頼まれて持ってゆく。男女1組でしんめい箱に収めてあり、着物は金らんようの布からなっている。頭痛や肩こり、こどものむずかるときなどにいただかせると治る。薬師の祭礼は4月8日だが、毎年6月10日に神明様だけの祭りをやる。特に出て歩きたいということはない。
類似事例 |
|
ヤマノカミ 1964年 福島県 やまうどが山に入るときは山の神を祭る。これをまつりたてと呼び、山小屋でまつるときはばんでい餅をつくる。くしに刺して焼き、みそなどをつけるものである。
類似事例 |
|
ヤマンバ 1982年 京都府 1月15日の朝、山姥が谷川に餅を流すと言い伝えられている。山姥の餅を食うと体が丈夫になるという。山姥は14日に餅つきをする。山姥は松の臼と杵で餅を作るので、松の香がするという。
類似事例 |
|
マヨケ,チマキ,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 五月の節句に団子をエセの皮で包んだちまきを作る。これを煎じて飲むと風邪が治るといわれる。このちまきを門口につるして魔よけにする風習がある。またこれを子供が生まれた時に粉にして飲むと乳の出が良くなるといわれている。
類似事例 |
|
モチ,ショウガツナットウナド(ショクモツニカンスルゾクシン) 1956年 宮城県 正月のお供え餅を一月三日に見て、カビが出ていればその年は豊作。正月納豆が良く出来上がれば蚕の出来が良く、糸が引かないような納豆なら凶事があるという。味噌煮の味噌が腐ってしまったら、その年は凶事があり、味噌がうまくなると金持ちになるなどの俗信がある。
類似事例 |
|
モチ 1967年 福島県 正月に水神様にそなえた餅を赤い箸にさし、水引でしばって自在かぎに下げておく。それを家族が皆いあわせているときに、こっそりかぎから取って食えば力持ちになれる。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1972年 岐阜県 2月18日には稲荷明王院で養蚕のまつりがある。前日に柄杓と盃を持った、顔を赤くしたしょうじょうという6尺ほどの藁人形を作る。人形の中には番号を書いた竹が入っている。住職がしょうじょう投げを行うが、竹を拾った人はそれを削って蚕の世話をすると蚕の機嫌が良いという。柄杓や盃を拾った人は、蚕の豊作を占うという。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1973年 三重県 野登り観音に関する俗信。野登り観音の大祭は4月7日で、豊作の神だという。祭に参拝する人は、くま笹を必ず折っていって、田の水口にたてるとモグラがもぐらず、いい米がたくさん取れるという。牛に食べさせると、病気をしないといわれている、など。
類似事例 |
|
チゴイシ,グヒンサマ,テング 1989年 長野県 小田沢川に稚児石と呼ばれる石があり、雨の降る日に大根を擦りつけると血がしみ出るという。4月8日のお薬師祭りの稚児舞の稚児に選ばれることは、名誉であると共に踊りを間違えると不吉があると言われた。ある年、稚児が足を踏み損なうと狗賓様がその子をくわえて飛び去った。そして小田沢川のがけの上の大岩で稚児を食い、残りを片桐松川で食べた。以後、稚児舞はなくなった。
類似事例 |
|
(ゾクシン) 1979年 静岡県 年中行事に関する俗信。七草の折、河原に石でカマドを作って餅を焼くが、この餅を食べると病気にならないという。節分の時、厄年の人が子供に何かあげると厄落としになるという、など。
類似事例 |
|
テンノウサマ,アクビョウガミ,ウシノエカミ 1982年 新潟県 7月14日は各地で天王さま、祇園さまの祭りをする。天王様は疫病神で病気にならないようにと初生りの胡瓜を供え、各家では縁側に簀をさげ、悪病除けに杉の小枝に幣束をさげてさし、牛の絵紙を逆さにして入口に貼る。牛の足をあげておくと悪病神がきたときに、すぐ蹴り飛ばされるといわれている。
類似事例 |
|