〔ケイザンセキ〕 1986年 大分県 宝陀寺開山の悟庵禅師が中国の火災のため水を送った。
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チショウ 2002年 智証大師が唐から帰った後、日本でにわかに灑水を取り出し、戌亥の方角に向かって灑いだ。後に唐土に消息を尋ねる書状を贈ると、清涼山寺が火難にあったとき、日本の方から団水がきて火を消したと返事があった。これが智証の灑水である。
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ボウカイシ 1956年 宮城県 ある日、松島寺の覚満禅師が、小僧に手桶を持たせて、柄杓でしきりに石に水を注ぐ。小僧が訳を尋ねると、禅師は「今、宋の径山寺で火災が起こっており、その火を消すのを手伝っている」と答える。その翌年、宋の径山寺から、消火の手伝いの礼状と、防火鈴が届く。現在その鈴は、瑞巌寺の宝物となっている。
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カジ,(ホウリキ) 1935年 大阪府 寺の蓮池に、唐の芦山、東林寺の火事が映ったので、知誉上人が、念仏を唱えつつ、手桶で水をかけたら日が消えた。しばらくして、東林寺からお礼の使者がきた。
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(ホウリキデカジヲケス) 1929年 青森県 或る日始覺山本覺寺五世貞博上人が、村人を呼び集め急いで山門に水を注ぎかけさせた。火事でもない所に何故水をまくのか村人はわからなくて上人に尋ねると、「只今京都の智恩院が大火である。せめて山門なりとも助けたいから皆に水をかけてもらったのじゃ」と述べた。後日智恩院から使僧がお礼にやってきた。
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カヤカケスギ 1976年 愛媛県 ある日観念寺の鉄井和尚が小僧に、「天竺に大火事がおきているので、裏山に水をかけてくれ」と言った。2,3日後和尚は、「水をまいてくれたお陰で火事がやんだ。お礼に品物を送るので高須の浜へ取りに来い」と小僧に言った。浜では箱が流れ寄ってきた。帰りにその箱を開けると、蚊帳が舞い上がった。その蚊帳は瑞巌寺の大杉にかかっていた。
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アコウボウチョウスイホウイン 1931年 岩手県 龍福山長谷寺という寺に阿光坊澄水法印という年齢不明の老人がいた。文禄2年9月21日の午の刻に盥に水を持ってこいと命じ、庭に出てその水を指ではじいていた。何をしているのかと尋ねると、高野山が火事なのでその火を消すのだと言った。そのとき、事実高野山は火事になっていたという。
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カジ,(ホウリキ) 1935年 大阪府 成合寺の愚白という僧は、ある日弟子に字を教えていたが、加賀が火事だといって、寺の前の石に水をかけさせた。石はいくらでも水を吸い込んだ。後日、加賀からお礼に人が来て、成合寺の法被とバケツの人が沢山来て火事を消し終わると、いつの間にか消えたという話をした。沢庵和尚にも同様の話あり。
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ケイドウホウイン 1940年 香川県 桂同法印は高徳の僧で、火事の予知能力、あるいは透視能力に長けていた。10里先から寺の火事を知り、境内に水を撒かせて高野山の火事を消した。
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オタイシサマ 1975年 山口県 火事があった際、子供姿のお大師様が荷物を運び出してくれたという。
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コウボウダイシ 1978年 新潟県 弘法大師が峠にやってきて、水が足りないなら水を出してやると言って、水を出してくれた。これを弘法清水という。
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オダイシサントヒロイイシノワキミズ 1986年 大分県 弘法大師が杖を突いて水を出した。
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テング 1974年 和歌山県 ある雨の日、高野山の金剛三昧院の下人が住職を迎えに来たが雨具を持っていなかった。しかし雨に濡れないので住職が下人に正体を尋ねると、下人は門前の杉と楓に住む天狗であり、「住職の行跡が貴いので仕える。今から寺に火難はない」と言って飛び去った。
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チショウダイシ 2002年 滋賀県 智証大師は入唐して青龍寺に住んだ。帰朝ののち、比叡山の座主のときに、弟子に香水を取らせて散杖で西の空に三度灑がせた。弟子が問うと、青龍寺が火事で、金堂の戸に火がついたのでそれを消した、という。翌年の秋唐の人が来て、「昨年4月に青龍寺の金堂に火がついたが日本から雨風がきて火を消した」という書状をもってきた。弟子は合点した。
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(ホウリキデカジヲケス) 1929年 福島県 好間村字大館の長奥村に智頓和尚という当時屈指の坊様がおられた。ある時「唐の金山寺が火事だ、早く消さなければならぬ」と言い出し和尚は寺男に命じて庭の石に水をまかせた。すると一天掻き曇って大雨が降ってきた。その響きは、和尚には「チドンチドン」と聞こえたそうだ。後に金山寺から御礼だとして涅槃像を送ってきた。
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リュウ,(ホウリキデカジヲケス) 1929年 中国 伯耆の源翁寺の幾代目かの住職が、唐の金山寺の炎上を鎮める為に龍の画を描き盥(タライ)に浮かせて水を吹かせ消火につとめたという。
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サンカイショウニン 1974年 栃木県 下総国の本栗橋にある行念寺の開山・三海上人が、日照りに悩む下野国壬生の里人に招かれ雨乞いをすることになった。上人は7日間断食を行い丹心を抜きだしたが、7日目にも何の兆しも見えなかった。妬心を抱く他の僧はさんざんに悪口を言ったが、数刻して黒雲が起こり、大雨が降った。
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チショウ 2002年 滋賀県 智証大師が比叡山の千光院に住んでいるときに、弟子の僧を呼んで持仏堂の香水を持って来い」という。弟子が香水を持ってくると、和尚は散杖で西に向かって2、3度灑いだ。弟子が問うと、「宋の青龍寺の金堂の妻に火が付いたので消すために香水を灑いだ」と答えた。次の年に宋の商人が来て「去年青龍寺の金堂の妻に火が付いたが丑寅の方角から大雨が降って火を消した」という。弟子は驚き尊んだ。
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コウボウシミズ 1990年 長野県 この地方は昔から水がなくて困っていたのだが、あるとき、旅の僧が茶店に立ち寄って水が不自由だという話を聞いた。僧は茶店の裏についていた杖を突き刺した。すると、杖の先からきれいな水がこんこんと湧き出した。僧侶は弘法様だったという。
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コウボウダイシ 1978年 石川県 弘法さんが釜清水に寄って「水を一杯くれ」と言ったところ、水がないのでわざわざきれいな水を汲みに行って出した。すると弘法さんは杖で地面を突き、そこから水が湧き出した。弘法さんはそれからニッサラ村へ行って「水を一杯くれ」と言った。洗い物をしていた女性が洗い物の水を授けた。その報いで水が出なくなったという。
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