シネリキユ,アマミキユ 1974年 沖縄県 むかし琉球国に人間が居なかった時、天からシネリキユという男とアマミキユという女が降りてきた。彼らはまだ小さな島だったこの国にタシカという木を植えて山として、シキユという草と阿檀の木を植えて国の体とした。また彼らは風を縁にして3人の子を生み、それぞれ主・祝・土民の始祖となった。また竜宮から火を得て、国を完成させたという。人間が増え、守護の神が現れた。キンマモントという海底に居する神である。
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アモレヲナグ 1928年 鹿児島県 大島が琉球に属していたころ、役人の前島友庵が月夜の夜道を歩いていると、色白で黒髪の美女が道連れを請うたが、決して前を歩こうとしないのでアモレオナグとわかり、馬の尻尾に髪を結びつけて懲らしめた。男の子孫に危害を加えない約束をして消えた。以来、アモレオナグに遭っても、「前島友庵の子孫だ」というとアモレオナグは消えるという。
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イナサク,ウケミズハリミズ,ウキンズハインズ 1973年 沖縄県 ウケミズハリミズ(ウキンズハインズ、受水走水)は沖縄にて初めて稲の生えた場所である。南方より烏により持ち込まれた稲の種子を、アマミキヨが同地に植えたという伝説や、アマミキヨ自身がギライガナイ(海の向こうの理想郷)より持ち込んだとの伝説がある。
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リュウジン,ウラシマ,リュウグウ 1928年 鹿児島県 奄美大島本島の龍郷は、竜神の本拠地であったといわれている。竜神を祀る天女の社で行われる祭りは龍願といい、ここが浦島の訪れた竜宮であるとされている。
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リュウグウ,ネリヤ 1986年 鹿児島県 奄美ではノロのカミグチに竜王の語は出るが、神祠は少ない。主婦の願い口などにはネリヤの語が認められるが、これはこの言葉の由来の古さを意味しているのだといい、奄美の竜宮の語はヤマトから南下したのではなく、沖縄からノロ文化とともに北上したものであるとしている。
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オニ 1985年 愛媛県 大島の岩場の「鬼のつぎ場」という大岩は、鬼が米1粒で継いだといわれている。
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トンボ,センゾ 1961年 鹿児島県 奄美群島の喜界島でも、7月の初めのとんぼを盆とんぼといい、先祖がのってくる、とか、背中に鞍に似た斑紋があるといって、とるのをいましめている。
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アカエル 1958年 愛媛県 当島の領主の妻が落城の時我が子と共に海に身を投げたが、後にアカエルとなっり、今でも周辺の海には隠亡をしているアカエがいるという。
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カミサマ,アカギメイリッシン,セッタリッシン,ヤスキヤバリッシン 1973年 鹿児島県 昔、神様は奄美大島の岬のさきざきに立神をおかれた。赤木名立神、節田立神、安木屋場立神、名瀬立神、今里立神はこうしてできた。この立神のおかげで島は固まり、人間が住めるようになった。
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コエ,ミシゲ,キン 1953年 鹿児島県 奄美大島の例では、「飛びつこう飛びつこう」と呼ぶ声に返事をした子どもが何かにとびつかれ、重くて歩くことができずに這って家に帰り、母親にミシゲ(杓子)で叩いてもらったら金になった。
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オオフグリノカイジン,ウミリノロウシン,マユンガナシ 1986年 沖縄県 奄美大島の大フグリの海神やウミリ海神は琉球王朝成立以前の古い神であり、それらの神は必ずしも女神ではなく、両性もしくは男性であったという。伊平屋島のマヤノカミと、石垣島の来訪神マユンガナシは同根の神と思われるが、これもノロ・ツカサ文化以前の古いものである。
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キンマモン 1986年 沖縄県 奄美・沖縄の君祭りにおける君真物は女性来訪神事である。奄美・沖縄は際立って女性来訪が鮮明で、ノロを中心とする女性祭司社会に由来するものであろう。君真物出現はきわめて琉球王朝文化的であるといえる。
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シチニンミサキ 1965年 高知県 長宗我部元親の長男が島津征伐で戦死し、次男と三男が家督争いをして、次男と7人の家来が殺された。その7人が成仏せず、風になってさまよっているのが七人ミサキ。
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マブイワカシ 2000年 沖縄県 死者が安住できるように、奄美大島では四十九日目に膳を作って、頭越しに海に投げる。
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カゼ 1956年 鹿児島県 奄美大島では、この世には肉眼で見られない諸々の悪霊がいて、それにあたると病気を起こすと信じられていた。「かぜ」はすなわち悪霊であると考えられていた。
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オニ 1972年 鹿児島県 奄美大島では旧8月のアラセツから7日目のシバサシの日に、海から来るコスナガシという祖霊をまつる日の夜に迎え火送り火のような火を焚き、これを「鬼の足(ヒサ)焼き」という。鬼の足を焼いて鬼を追うのだと言い伝えている。
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リュウジン,エビス,ウナリ 1986年 沖縄県 日本の竜神信仰はトカラ列島と奄美大島を境にして二分できる。トカラ以北のヤマト文化圏では海神の豊漁面はエビスに吸収されている。奄美大島以南の琉球文化圏では、豊漁や航海は竜宮の神に祈り、航海はウナリの力にも頼っている。ヤマト文化圏ほど、神々の機能分化は見られない。
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マーブイ 1937年 鹿児島県 沖永良部島の初代世の主は、島生まれの娘が貢物として琉球の王に仕えたとき宿した子であった。鹿児島市在住の沖野區師のアジ(婆さん)が世の主のマーブイ(霊)をはみているという。
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ダーダラボウシ 1958年 愛媛県 島にいたダーダラボウシという大きな魔物が湖水を飲むと、何かはさまったのでそれを吐き出したものが青島であるという。弥兵衛という金持ちと、観音と宮太鼓の3つは、すばらしいものであるとして、島民が誇りを持っている。
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マブリ 1982年 鹿児島県 奄美大島では、マブリ(霊魂)は背筋から抜ける。
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