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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

イナサク,ウケミズハリミズ,ウキンズハインズ
1973年 沖縄県
ウケミズハリミズ(ウキンズハインズ、受水走水)は沖縄にて初めて稲の生えた場所である。南方より烏により持ち込まれた稲の種子を、アマミキヨが同地に植えたという伝説や、アマミキヨ自身がギライガナイ(海の向こうの理想郷)より持ち込んだとの伝説がある。

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コクモツ,アナゴノシイ,アナゴバア
1973年 沖縄県
ある時アナゴノシイ(穴子の子)は波間に浮かぶ白い壺を見つけた。妻のアナゴバア(穴子婆)の助言により白い壺を手に入れ開いてみたところ、麦、粟、黍、豆、檳榔、アザカ、シキョという7種類の種子が入っていた。これが、沖縄に於ける穀物発生伝説である。
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イネ,ツル
2003年 沖縄県
米地原という場所がある。昔、一羽の鶴が暴風雨のために吹き落とされてここで死んだ。その跡に一本の稲が生えてきた。アマスという人がこれを見つけて浮溝走溝に移植したということであるという。
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シネリキユ,アマミキユ
1974年 沖縄県
むかし琉球国に人間が居なかった時、天からシネリキユという男とアマミキユという女が降りてきた。彼らはまだ小さな島だったこの国にタシカという木を植えて山として、シキユという草と阿檀の木を植えて国の体とした。また彼らは風を縁にして3人の子を生み、それぞれ主・祝・土民の始祖となった。また竜宮から火を得て、国を完成させたという。人間が増え、守護の神が現れた。キンマモントという海底に居する神である。
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アマミオオシマ,アマミキヨ
1973年 鹿児島県
奄美大島の人々は、自分達をアマミキヨの子孫であると考えている。アマミキヨは、まず奄美大島を治めた後、沖縄へ行ったという。
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ズイトウ
1974年 新潟県
天保2年秋に、越後魚沼郡十日町に住む野村久左衛門という家の裏の軒端に、稲が一株自然に生え、そのままにしておくと長さ8、9尺にも成長した。親穂には千百粒、子穂13本にはそれぞれ5、6百粒の米粒が実ったという。
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ギライ・カナイ,キンマモン
1986年 沖縄県
久高島中部東岸の聖地であるイシキハマはギライ・カナイの拝所であるといわれる。島に初めて居住したアナゴの子はここで麦、粟、黍、扁豆、コバなどの種子の入った壷を拾ったが、その頃、君真物という者が度々出現し、近くの森で神遊びした。そこは中森の嶽という御嶽になっている。
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キツネニョウボウ
1949年 長野県
信州の坂井の里の浦野家に伝わるいいつたえ。狐女房が添乳をして昼寝をしている間に、その子に尻尾を見られ、驚いてどこかに走り去ってしまった。その夜、その家の田に稲が生えた。これはその母が植えたものであり、秋にはよく実りその家は栄えた。今、その子孫は多いが、皆乳の下にまた乳の形がある。
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カエルノタマゴ
1977年 青森県
1915年ごろ、岩手の下斗米のミヤダマイで強い風が4日間吹き続いた。その夜、お産だった女がいつまでたっても生まれないので、ハギリに水をいれてお産をさせたら、蛙の卵をたくさん産んだ。
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キツネ
1989年 鳥取県
大山の麓の種原で魚売りの商人が大勢の狐に襲われ、木に登って逃げた。「藤助のかかあを呼んでこい」という声がして、大きな古女狐が来た。商人は襲ってきた女狐の額をカナリョウで打ち、女狐は死んだ。種原の藤助は妻が狐とは知らず、田植えができずに困っていたので、仲間の狐が一晩で植えてやった。藤助の稲は穂が出なかったが、刈り取ってみると茎の中から米が沢山出て、分限者になった。
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カラス
1966年 沖縄県
今から300年前、玉城村に美しい祝女がいた。しかし薩摩の侍に気に入られ、薩摩へ連れて行かれてしまった。与座、照屋、百名、玉城、富盛、糸満の七村の祝女たちは、彼女を返してもらいたいと侍に懇願したが上手くいかない。そこで祝女たちは、死んだカラスをタライに浮かべて、これが沖縄に向かったら彼女を返す。それ以外であったら諦めるといった。死んだカラスが動くはずもないと思った侍だったが、不思議にもカラスは沖縄に向かい、祝女は帰ってきた。
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トシガミサマ
1958年 香川県
元日の朝牛小屋に行き、牛が寝ている方向でアキホウ(恵方)を見る。アキホウの方角からトシガミサマが来る。
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テンジンサマ,ニワトリ
1929年 香川県
柏島では、決して鶏が育たない、鳴かないといわれている。それは、天神様がこの島に立ち寄った時に谷が六つしかなくて、ひとつ不足していたので早々児島の曳網に去られたからである。
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オオヒト
1927年 山口県
昔、まだ世界が平地だったとき、大人が牛を引いて耕作した。そのときの畦が山である。ところが、九州で大人は深く耕したので、牛は死んでしまった。だから、九州の山は高い。牛をたおしてから帰ってきたときの足跡がある。
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カフラタイ,オオミミズ
1935年 和歌山県
奥熊野のある地域ではミミズを加夫羅太伊というが、本宮村の新兵衛という者が大瀬山で木を切っていたところ、騒がしい声がしたので驚いてみてみると、山中に数寸から2尺まで大小様々なミミズがはっていた。新兵衛の子が鰹脯を胸に抱いて言うには、これはミミズの変をよく防ぐという。そこで火に鰹脯を入れるとミミズは退散していった。
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タノカミサマ
1939年 福島県
初田植の始めに、6尺から1丈ほどの楢の木で上部に枝葉が生い茂っているものを持ってきて、下方の皮をはいで生育を妨げて、毎年一定した田に立てる。これをタノカミサマといい、酒やコワメシを供えてから田植えをするという。これが生育すると、不吉であるという。
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キツネ
1982年 宮城県
魚を馬につけて売りに行く人が、人間に化けた狐に魚をよく取られたので、次に声をかけられたときにはきっちり縛りつけて殺そうとした。それを見た及川氏の先祖が助けてやれと意見し、狐は助かった。その夜、狐が及川家の平貝の沢という田圃で唄を歌いながら田植えをし、その田圃はその年豊作になった。
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カイジン
1986年 沖縄県
ウンジャミは沖縄本島北部とその周辺小島に伝承する海神祭である。その期日は旧暦7月の初亥または中亥、もしくは盆開けの中亥であり、神女が海から神を招いて祭るものである。
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ソウゼンジンジャ
2001年 青森県
階上に馬の守護神として祀られている蒼前神社にまつわる伝説に、「藤原有家卿物語」というものがある。源平合戦の昔、壇ノ浦の戦いに敗れた平家の大将・藤原有家卿は、名馬「白馬龍」に跨ったまま海に飛び込み、岩手県種市町の有家に辿り着いた。そこで観音様を拝んだところ、西の方へ行くようにとのお告げがあり、それに従って旅立った。だが、妙野(今の蒼前平)まで来たところで馬がとうとう倒れてしまった。藤原卿は悲しみ、愛馬を手厚く葬り、槻の木を植えた。その後、村人達がそこにお堂を建て、蒼前神社として祀った。
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アマンシャグメ
1929年 長崎県
昔、田畑の出来はよく、稲は刈らなくても手招きをすれば寄ってきて自然に取り入れが出来た。けれどもあまんしゃぐめが、稲・麦・黍・もろこしを根からすごきあげたので、実はうれにばかり残った。大豆だけは手が痛かったのですごけなかった。
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〔サケノダイスケ〕
1956年 岩手県
旧家羽縄(ハナワ)家に伝わる伝説。沢山の牛を飼っていたが,毎年巨鷲が飛んできて牛を掠っていく。刺し殺してやろうと,主人が牛の皮をかぶって待っていると,鷲に掴み去られて玄界灘の孤島の老杉の枝に置き去られた。島から逃れられず困っていると,老人が現れて「私は鮭の化身で,大助という一族の長だが,毎年10月20日には仲間達が気仙の今泉川に入って産卵する例になっている。貴国の人たちへの恩返しとして送って進ぜよう。」と言う。主人は無事帰郷できた。羽縄家では毎年10月20日に当主が川口に行って神酒を供え,鮭綱を切ってやり,産卵しやすくしてやることが明治頃まで仕来りとなっていた。また羽縄家では一切鮭を口にしなかった。
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