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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ユメ,クマノゴンゲン
2003年 沖縄県
安谷屋村の夫婦が年貢を納められずに、妻の方が働きに出ることになった。夫婦は不朽の契りを交わした後に別れ、妻は髪を切って売っては香花を買って参詣していた。ある時、参詣していると老人に会い、荷物を預けられた。しかし、その後老人に会えず、妻が会えるように祈願したところ、夢に現れて熊野権現であることを告げた。預かった荷物を開けてみると、中には黄金が入っていたという。

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ユメ
1929年 石川県
ある婆が夢で黄金が穴の中にあるから取りに来いと言われた。翌日夫と取りに行くと、蛇しかいなかった。その夜、ふたりで来たからあげなかったと言われ、今夜馬に積んでくるからとれと告げられた。来た馬を捕まえようと尾をつかむと抜けてしまい、とれなかった。その黄金は山王の霊験により酒田の本間家の手に入った。
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レイム
1930年 石川県
貧しい老人の夫婦が住んでいた。ある夜、荷を積んだ馬が通りかかったが、夫婦はつかまえることができなかった。その夜夢に神様が現れ、馬には夫婦にやるために黄金を積んでいたのだと告げた。次の夜も馬は通りかかったが、またつかまえることができなかった。その夜も夢に神様が現れ、お前たちは言うことを聞かないから金はやらんと言った。
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レイム
1930年 石川県
ある所に若い夫婦がおり、ある時女房の夢枕に神様が立ちお告げをした。女房は神様のお告げの通り家を出て山芋掘りをする男と一緒になった。飯が食えぬという男に小判を渡したら、男はこんなものなら山にたくさんあると言った。女房はそれを集めて長者になった。
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リュウグウ,ハギワラ
1936年 長崎県
いつのころか、長者原に夫婦がいて、長い間龍宮を信仰していた。あるとき龍宮に招かれ、龍王からはぎわらをもらった。そのはぎわらを先達にすると海が割れ、即座に家に帰り着いた。家に着き、はぎわらの天窓をなでて居宅と四方四万の蔵がほしいというとそのとおりになった。また、夫婦ともに28歳になりたいという願いも叶った。しかし、はぎわらを龍宮に返すと全てを失ってしまったという。
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ジゾウサマ
1956年 宮城県
昔、仲の良い老夫婦がおり、毎朝必ず神仏を拝んでいた。大晦日に銭が300文ばかりしかなく、神様に上げるものさえ買えないくらいだが、爺は少しでも何か買おうと町へ出かけた。途中、道端の地蔵様が雪まみれになっていたので、爺は自分の笠を被せ、腰の手拭いをさいて笠が取れないようにしっかり結びつけ、そのまま町にいくのをやめて帰ってきた。婆もその話を聞いて喜んだ。家にある物で神仏にお供えして寝ていると、夜半過ぎに見知らぬ人がきて、薪を置いていった。神様が持ってきたかと、夫婦はその人が行った方向を拝んだ。次の朝、薪を焚こうとして木を切ると中から大判小判が出てきた。そういえばその人が被っていた笠と手拭いが爺のといっしょであり、さては昨日の地蔵様が、と2人は地蔵様の方をしばらく拝んでいた。
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クマノジンジャ
1956年 宮城県
平安末、仙台市と名取市の境の前田に1人の巫女がいて紀州の熊野に年参りをしたが、老後長旅に堪えず、保安4年(1123)、名取川を音無川に見立て、岸に新宮証誠殿、その西に本宮、高館山に那智権現を勧請して、熊野三所権現と称した。巫女は老いて名取老女と呼ばれた。あるとき、熊野の修験が陸奥に下り証誠殿に参籠すると、枕辺に子童が現れ、陸奥に名取老女がおり久しく見えぬが、これを渡してほしいといって消え、枕辺にナギの葉があって「道遠し年もいつしか老いにけり思い起こせよわれも忘れじ」と三十一文字が書いてあった。修験が陸奥に下って老女にこれを伝えると、感激に涙を流して三社を案内したという。
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モトヤマゴンゲン
1956年 宮城県
小野の邑長の召使に慈悲深い女がいて、貧しい者に施し、自らは粗衣粗食に甘んじた。病で死ぬ寸前、光明を発して行方知れずとなった。方々探すと、西北十町余の丘の木立に女の櫛がおちていたが、姿はなかった。その夜、邑長に夢想のつげがあったので、そこに社を立てて本山権現とし、祭礼には神輿が邑長の家を旅所とし、臼の上に止まる例となった。
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オミヤノカミサマ
1978年 石川県
侍の奥方が旅の途中で宿を求めようとしたところ、それが泥棒の家だったのでお宮に隠れた。お宮の神様が「前世の因縁である。泥棒に借りた三文が利息が貯まって、今持っているものでも足りない」と言われた。奥方は泥棒の家に引き返して、因縁を語り手持ちの財産をすべて出したところ、泥棒は改心した。
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アグリコイナリジンジャ
1949年 秋田県
杉宮にいつからか阿久利という女性がいた。村中仕事手伝いに来るが、同じ家には二日は行かず巡回した。そうして3、4年がたったが半年ほど姿を消した。夢に阿久利が立ち、自分は今度位があがったが、官金が不足しているため、郷中協議して10両貸して貰いたい、そしてその金は杉宮大明神の社殿に置いてくれといった。同じ夢を4、5夜続けてみたので、その金を明神に納めた。その後、再び阿久利が夢に立ち、皆のおかげで直官したが、家がないため郷中を永く守るため小堂を建てて貰いたい、自分は田の中に杉を生じさせる奇蹟を現すからそこに建ててほしいといった。翌朝そこにいくと、大杉が立っていたので、一社を建てて正一位阿久利稲荷大明社と崇めた。
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カンノン,ニオウサマ
1930年 奈良県
昔、貧しい行者が長谷の観音に山ごもりの後、下山の途中で最初に会った女を妻にせよとの示現を受け、そのとおりにした。美しい女房だったので、王城の大殿という人が様々な勝負を挑んで女房を奪おうとしたが、神仏の加護でそれはかなわなかった。最後の勝負は相撲で、妻が連れてきた60歳ばかりの痩せた男が安々と相手の力士を投げた。これを不思議に思って後をつけていくと、男は近江の大山寺の仁王様であった。行者は長者となった。妻は瀧蔵観音の化身だった。
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ミソチョウジャ
1928年 兵庫県
貧しい夫婦のところに、痩せ細ったみずぼらしい旅の坊さんが一夜の宿を求めてきた。夫婦は食事すら差し上げることができないからと断ったが、坊さんがそれでもいいと言ったので、夫婦は快く泊めてあげた。翌日、坊さんは家を去るときに何かを念じながら庭にあった古い瓶の周りを廻った。瓶の中には味噌が入っており、それはいくら使ってもなくならなかった。夫婦はそれを売って味噌長者と呼ばれるほど富裕な暮らしができるようになった。
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キレイナオンナ,バケモノ
1939年 長崎県
不意の事故で父を亡くした親孝行な男が、きれいな女を嫁にもらった。嫁が求めた家は毎夜化物が出る家であったが、夜が明けてみると、嫁は居なくなり、家の中には金が沢山落ちていた。
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キツネ
1977年 福島県
塩峯峠で、ある若者が女性によって御殿に招かれた。女は山ほどご馳走を出して、「明日来るときはお守りを捨ててきてくれ」と言った。その時若者を呼び止める人がいて、行くなと忠告し、襟首に大きな縫い針をさしてくれた。翌日若者は女のところでお守りを捨てた。すると女は悲鳴を上げた。夜明けに血の跡をたどっていくと、縫い針で口が裂けた女狐が死んでいた。若者を呼び止めた老人はつんぼ神様だった。
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オオスギノセイレイ,ササヤキバシ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。大杉は板倉公の居室に使用され、余った材料は大仏となり、耳語橋の材料になった。耳語橋が夜中にささやくのはこのためだという。
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〔ハンソウボウ〕
1958年 岐阜県
明治19年5月のこと。ある家の夫婦が破れ衣を着てうどの木の杖をついた鼻の高い姿の御札を旅僧から買った。その夜、夫婦の夢に御札のお姿の人が出て、「山奥に大きな岩屋がある」と告げた。みんなで行ってみたところ、お姿のとおりの人が林の中にいて、坊さんについて行くと不思議な岩屋についた。坊さんの顔が半分なかったともいい、それで半僧坊として祀った。
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キツネ
1939年 大阪府
野施行の赤飯を集めた男の家に、妙齢の女が訪れ、その赤飯を売ってくれと頼んだ。妻が分けてやると、銭を置いて去った。男が帰宅すると、柿のへたが置いてあるのみであった。狐にだまされた事に気付いた男が追いかけたが、途中で道に迷ってしまった。
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カミ,リュウグウジョウ
2003年 沖縄県
与那覇村に1人の男がいた。男は与那久浜で異様に長い髪を拾った。誰の物だろうかと怪しんでいた男が翌日髪の主を探していると、浜でとても美しい女に会った。女は髪の持ち主で、髪を返すと喜んで男を連れて海に入った。すると波が開けて道になり、男は女に導かれて龍宮城に行った。龍宮城には神々がいて、男は3日の間歓待を受けたが、神に家に帰りたいと告げた。
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オオスギノセイレイ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。
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リュウジン
1928年 徳島県
王余魚谷に住んでいた貧しい猟師はある日、深山で美しい妙齢の婦人に出会った。婦人は竜神から紀州の那智の瀧と、この王余魚瀧に住めといわれ、来てみたところよい住処なのでここに住むといった。そして、自分がここに住んでいることは誰にも言うなと猟師に口止めをした。旱魃の時には雨乞いに霊験を顕したという。その後、洪水で社が流されたが、漁夫に発見されたときには何の破損もなかったと伝えられている。
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ジイシ,バイシ
1987年 長野県
昔,松代の金持の年寄り夫婦が,上田に住む娘の所へ孫が生まれたお祝いに行こうと籠で地蔵峠を越えた。しかし,そのときの籠かきが性悪な二人で,金剛寺峠に差し掛かると夫婦から金を奪い,籠ごと山の中へ放り投げて行ってしまった。その時,転がり落ちたおじいさんは山の途中に引っかかって爺石に化け,お婆さんは林の中で止まって婆石に化けた。また,籠は山の神の傍に落ちて籠岩に化けた。
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