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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ナルユルリ,オショウノレイ
1940年 秋田県
ある寺の和尚が囲炉裏の灰をならしながら発句をしたが、下の句を考え付けないまま亡くなった。その未練で囲炉裏がガタガタと奇妙な音を出すようになり、寺に誰も住めなくなった。賢い小僧が下の句を付けると、和尚は化けて出なくなった。

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タマシ
1941年 秋田県
ある歌詠み名人のアネさんが歌を作りかけで死んでしまい、幽霊になって現われた。アンさんが歌詠み名人の和尚に相談し、この和尚が「灰ならし灰は」の続きの句を詠むと幽霊は出なくなった。
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ユウレイ
1975年
ある寺で夜な夜な幽霊が出て前の句を吟じて泣いたので無住になっていた。ある僧が行ってみるとやはり幽霊が出て前の句を吟じた。僧が後の句を付けたら幽霊は消えて二度と現れなかった。
類似事例

シンダオトコ
1931年 青森県
ある晩、古寺の老和尚が檀家回りからかえると、いつもは出てくる小僧が出てこなかった。経を読む声も聞こえないので小僧の部屋に行くと、小僧は経机に突っ伏して固くなっていた。その前には薄暗い電灯の光の中、1人の男が立っていた。和尚に大声で名前を呼ばれが小僧が顔をあげ、男と顔を合わすと男は消えた。翌朝、その男が死んだという知らせを受けた。
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オコゾウビ
1980年 長野県
和尚が小僧に丑三つ時に祠の蝋燭の火をつける役目を言いつけた。ある時、風が強くて提灯の火が消えたので小僧が戻ると、和尚は怖くて逃げ帰ったと思い込み、懲らしめるために杉の木に縛り付けた。翌朝、小僧が死んでいたので、和尚は埋めて隠した。次の夜、和尚が火をつけに行くと、杉の木が明るくなった。それから毎晩、このお小僧火が見えたという。
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ムジナ
1968年 茨城県
寺に住んでいる古狢がいた。長さんに毎夜鶏の鳴き声をしてみろと言ってくる人がいたので、それが狢だと思った長さんは、唐辛子で退治しようとした。待ち構えていると衣を着た方丈が出てきて、灰をぶつけたと怒って消えた。これが古狢の最後の姿であった。
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スミガヤケナイサワ
1965年 秋田県
爺さんが炭を焼いていると坊様が来て「炭はどのように出すのか」と聞くので、冗談に「念仏を唱えながら」と言うと、坊様はその通りにした。それからそこでは炭が焼けなくなった。
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コゾウトオニババ
1956年 宮城県
ある寺の和尚さんが、小僧に4枚の札を与えて、修行の旅に出した。それぞれ赤は火、青は水、黄は山、が投げると出て、白い札は人の話に返事をする札だった。旅の途中、ある老婆の家に泊った。夜中に小便に行こうと起きたら、老婆は寝ずに包丁とぎをしていた。小僧が小便に行きたいというと、腰に細引をつけられたので、白い札と細引を便所の柱に結びつけて逃げた。しばらくは白い札が老婆に返事していたが、小僧が逃げたのがばれ、老婆が追いかけてきた。小僧は赤札を投げて火を出したり、黄札を出して山を出したりするが、老婆はものともせず追ってくる。最後に「海になれっ」と青札を投げると、さすがの鬼婆も海には負けて死んでしまい、小僧は逃げ帰ることが出来た。
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ヤマノババ
1933年 岩手県
和尚さんに言われて、小僧が山へ薪をとりに行った昼に味噌の入った握り飯を食べるとき、味噌を一粒落としてしまった。帰りに小僧は山の婆に襲われた。小僧は和尚さんからもらったお札の力で寺まで逃げ戻った。寺まできた鬼婆を和尚は一粒の味噌に化けさせ、小僧に食べさせた。婆は味噌が化けたものだった。
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ムヂナ,コゾウ
1937年 岐阜県
昔々ある老人が山小屋で蕎麦落しをしていたら、どこかから毎夜小僧が現れ話しかけるので困った。老人は石を焼いて小僧に投げつけたらひどい声がして倒れたものがあった。翌朝見ると大きな狢であった。
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タナッゴゾウ
1960年 神奈川県
囲炉裏の火がよく燃えず煙が目にしみたら、棚小僧のところへ行けと唱えた。
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カイカ,ボウコン
1957年 愛知県
寺の僧が子を作り、その子を殺して井戸か床下へ捨てた。その亡魂であちこちから怪火が出て、寺が全焼した。
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ウバキリイシ,オンナノレイ
1986年 岐阜県
昔、石の傍らで悶死した女の霊が石に乗り移った。夜中になると石は人肌ほどに暖かくなり、奇声を発した。京都の高僧が歌を詠み、喝を入れるとそうならなくなった。その石は姥切石と呼ばれた。
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ヘビ,オンネン
1929年 神奈川県
昔、入暁という住職がいた。師僧が死ぬと、間もなく庭の隅に一匹の蛇が出始めた。入暁が追うと、すぐに隠れるが、いつのまにかまた元のところに出ている。蛇のいるところを掘ってみると、金銭の入った小瓶を見つけた。師僧の怨念が、蛇となって銭瓶を守ったと考えると、入暁は人の浅ましさがいやになり、そのまま寺を捨てた。
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ドコモジゾウ
1975年
ある地蔵堂の堂守をしていた老僧が、参詣人もないのでどこかへ移ろうとしたところ、その夜の夢に地蔵が現れ、「どこもどこも」と告げた。これは「どこへ行っても同じ事」というお告げだと考えた老僧は、生涯をこの堂で終えたという。
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ヒノタマ
1949年 和歌山県
死期が近い人の家からは必ずヒノタマ(人魂)が出て、出ると必ずその人は死ぬ。ヒノタマは青みのある火の玉で、ゆらゆらと飛び、寺の本堂に突き当たって消える。そこで和尚は死者が出るのを知る。それで、近隣にヒノタマが出たら教えてほしいと頼む家もある。
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オモイ,バケモノ,ロウジン
1973年 山梨県
炭焼きが大和田山の山小屋に泊まり、串にさした餅を焼いていると見知らぬ老人が一人入ってきて向こう側に座った。そして隙を伺っては餅を取って食うなどした。炭焼きが考えることを次々と言い当てるが、炭焼きが薪の棒をひざに当ててくじくと節のかけらが化け物(老人)の目にあたった。化物は「思うことより思わぬことのほうが怖い」といって逃げた。
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サトリ
1960年 福島県
昔爺様が山小屋で火に当たっていると、得体の知れない化け物がやって来た。爺さんの心の中を見透かすさとりの化け物だった。柴を折ったときにはねて化け物に当たると化け物はおびえたという。
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タヌキ
1982年 群馬県
タヌキが、じいさまに化けて囲炉裏に当りにきた。お婆さんが相手をしていたが、そのうち囲炉裏一杯にきんたまを広げたのでタヌキだと思って、クヨキリ(熱い灰)をきんたまにぶっかけたらタヌキは驚いて逃げ、山で正体を出して死んでいた。
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タマシイノオツゲ
1990年 長野県
お寺の本堂でドンドンと大きな音がした。和尚は「誰か死んだ。今、魂が来たところ」だと言った。翌朝、死者の知らせがちゃんと来たという。
類似事例

タヌキ
1932年 愛媛県
昔、猟師が狸を捕えようと狸穴の前で青松葉を燃やし燻していたところ、高僧が従者を従えて現れ、殺生すれば仏罰が下ると戒めたので、猟師はその言葉を信じ火を消した。するとたちまち穴から古狸が飛び出して山深く分け入ると同時に、高僧も従者も消え失せたという。
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