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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

バクチイシ
1931年 北海道
道路側にある岩の洞窟には博知石という石がある。この付近で難破する船が多かったので船魂様を勧請しようとして、石工の心得のある猟師の徳蔵に洞穴を掘るように頼んだが、勧請の前夜にここで猟師が博打をした。徳蔵は洞窟を冒涜されたことに憤慨し、洞窟の中で絶食して死んでしまった。この洞窟は不思議なことに年々地下に埋没していくのだという。

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タタリ
1981年 和歌山県
行をする和尚さんがお金をたくさんもって岩穴にこもった。鐘の音が聞えなくなったらこのお金を皆で使ってくださいと言い置いていたにもかかわらず、村人がお金欲しさに和尚さんを殺してしまった。その土地では祟りで口のきけない人や奴隷、癩病になる人が多いという。和尚のこもった岩穴はこうもり岩と呼ばれるようになった。
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オリヤサマ,キツネ
1991年 石川県
崖の下の洞窟にオリヤ様という古狐が住んでいて、村人にお金や膳椀を貸してくれた。あるとき、皆月湾の小崎を丸くすると良い港になるといい、眷属の狐を何万も使って山の大岩を海に落とした。京都の本願寺にお参りの途中、正体を出してしまって犬か村人に殺され、オリヤ様は絶えた。
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ボウレイ
1975年 新潟県
友蔵が、旅の商人を松明をたいて磯に上がるサザエを採る夜なれにさそった。そこで商人を殺害し、胴巻きの金を奪って死体を海に沈めた。以後、亡霊が舟につき、「友蔵おるかあ!」と呼ぶようになった。
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ジゾウ
1923年 静岡県
博徒が勝負に負けて歩いていたときつまずいた石を地面にたたきつけた。すると夢枕に地蔵が出て「なぜ俺に石をたたきつけたのか」という。その地面を掘り返してみると地蔵が出て、それを供養したところ、勝負に負けなくなった。
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ミドウザキ,ホウトウ
1956年 宮城県
月浜の南、大唐戸島の東端の洞門。月浜の風波を避けるため、洞門を抜き舟を通す計画を立てたが、波のひく間がなくて掘削できない。月浜宝剣寺の僧が宝刀を海中に投じて祈ると、波が忽ちひき、洞門を掘削できた。
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セリザワノサラヤシキ
1956年 宮城県
昔,芹沢という者が武芸の腕によって禄とこの土地を賜った。それから三代後の当主の時の話。ある正月,同家の女中が主人秘蔵の錦手の皿十枚を箱に納める際,一枚を落とし毀してしまった。しばらく隠していたが遂に露見し,一刀のもとに斬り殺された。その後毎夜のように同家の水屋に女中が現れ,「一枚,二枚,三枚・・・九枚・・・おお・・・」と恨めしげに訴える。主人は自らの仕打を悔い,女中の霊を慰めるために石地蔵を刻み,自分の山の頂に建てた。また不吉の刀を地中に埋め,小祠を建てて祀ってやった。以後女中の声も聞こえなくなったという。今でもこの山を地蔵山と呼ぶ。なお旧芹沢家には別人が住んでいるが,その後は何の変事も起こらないという。
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ゴゼ
1983年 愛媛県
道に迷って来た瞽女を村人は親切にしなかったので、石の近くで餓死した。瞽女は死後大いに祟ったので修験者が鎮めた。この石は瞽女石と呼ばれている。
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ゴゼ,タタリ
1985年 愛媛県
昔一人の瞽女が道に迷って村に来たが、村人が親切に遇さなかったため石の近くで餓死した。その石を瞽女石と呼んでいる。瞽女死後祟ったので、村人は修験者に頼み鎮めてもらった。
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タタリ,キダン,キカイ,ヤマノカミ
1974年 京都府
文政11年、鳥辺野の地蔵山から土砂を採っていたところ、山の神といわれる所まで掘り進めてしまった。大きな壺に掘り当たり、怪しいと思ったけれども、周りや底のほうへ掘り進めた。すると突然土中が鳴動して、壺がすり落ちる音に驚いて人足が死んでしまった。そして世話人の数人もことごとく大病にかかり死んでしまった。老尼の祈禱者に頼み神おろしをしてもらうと、絶入の形になり、幣を持たせると居直って、にらみつけて、自分は明智の一類であり、山に葬られ、山の神と言われていたが、理不尽な振る舞いの鬱憤が晴れないと言う。後も地蔵を穴に納めて供養したり読経をしたりしたが死人が出た。
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アヤシビ
1930年 山口県
時化の夜、助けを求める男を階梯に突き落とした船頭は、その辺りの海で怪火や人魂が飛ぶという噂を聞いて船乗りを辞めて貝とりになった。ある貝とりが海底へ潜ると、見知らぬ顔の男が岩にしがみついて死んでいた。男の眉間には生々しい傷があった。
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マツ,カイブツ
1922年 岩手県
上閉伊郡栗橋村字古里に大きな松の木があり、日光を遮っていた。耕作物の邪魔になるので伐り倒そうとしたが、次の日になると元に戻っていて伐ることができなかった。ある日夢に一人の翁が現れ、木の伐屑を毎夕方に焼き棄てれば成就すると告げた。言うとおりにすると木は倒れ、それを用いて船を造った。しかし、不思議なことに船は一夜のうちに姿を消してしまった。あるとき、漁夫が橋野川の川上で得体の知れないものを見つけ、大权で突き刺した。一度帰り、次の日再び現場に行くと何もいなかった。探している内に漁夫は狂い、あたりは風雨となり大洪水が起こった。一夜たつと河口に突如として奇岩が現れた。人々は、漁夫の突き刺した怪物の化身だと言い囃した。
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ダイジャ
1949年 群馬県
「樽」の酒屋は大身代で、守護の大蛇が棲んでいた。大蛇のために、毎年36石入り、6尺の大樽の酒を用意していたが、ある時主人が、蛇さえいなければ身代ももっと上がると考え、火縄銃で撃ち殺してしまった。遺骸を埋めたのが蛇塚で、その後、酒屋は没落してしまった。
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ワニ
1933年 福島県
ある日、浜辺に出ていた娘が鰐にさらわれた。悲しんだ老僧はある日一匹の大鰐を見つけたので仇討ちとばかりに弓矢で射た。娘の追福を祈るために巡礼に出たら、幾年か後ある木賃宿で鰐の骨を見つけた。老僧が鰐の骨を蹴った拍子に倒れ、それが原因で死んだ。たぶん毒が入っていたのだろう。
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(フシギナオト)
1988年 奈良県
猟の好きな藤助という男が猟犬と、鳥屋の中で獲物を待っていると、ドーンという不思議な音がした。飛び出してみたが何も見えず、藤助は鉄砲を撃ち尽くして息絶えてしまった。猟犬が藤助を鳥屋の中に運んだが、火縄銃の火が燃え移って黒焦げになってしまった。村人は非業の死を哀れみ、藤助地蔵を作って祀った。
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ヤマオトコ
1951年 長野県
猟師の助作は鉄砲の名人だったが、ある日転がる大きな石の後ろから巨大な山男が来たので銀弾を撃った。山男が命請いをしたので殺さずに帰った。帰ってきてから六十日ばかり寝込んだ。
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ガケノタニノジゾウソン,ヤマブシ
1975年 愛媛県
昔大飢饉があり、人々が雨乞いをしたが効果がなかった。どこからともなくやって来た山伏が崖の谷で滝に向かい念仏を唱えて断食の荒行を始めると雨が降ったが、山伏は死んでしまった。村人はそれを悼み、滝の傍らに地蔵堂を建てた。
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エンノギョウジャ,テング,アッキジャシン
1928年 奈良県
弟子と商人が役行者を納めた石窟に死骸を確かめに行った後、しばらくすると大暴風雨になり、霾(黄砂)が降り、山鳴りや地震が起こった。天狗や悪鬼邪神も現れ、逃げまどっている中で数人が死亡し、生き残った数十人の者たちも半死半生の体でようやく家にたどり着いた。このあと、この石窟を訪れるものはなく、遥拝するにとどまったという。
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ダイジャ,オニビト,ビジン
1979年 茨城県
山の洞穴の大蛇がさまざまに変化して人を惑わすので、朝廷が須藤貞信に退治を命じた。大蛇の口に向けて放った神矢が命中し、大蛇は転げ落ちて息絶えた。その死体が腐って油が出て沢に流れた。この沢を腐れ沢と呼ぶ。
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サラヤシキ
1956年 宮城県
芦沢某という侍の家の女中が誤って家宝の皿一枚を割り、折檻されて手討ちにあう。毎夜ふけに女中の亡霊が台所へ入ってきて皿を洗って数え、9枚目のあと叫び声をあげて飛び出す。そこで手討ちにした刀を埋めて塚を築いた。頭に皿をのせた石地蔵を立てたので地蔵森という。
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ジゾウ
1958年 高知県
乞食遍路の行倒れがあり、道端に埋め地蔵様を安置した。施主が小作人に「子育てと安産縁結びと金儲けのお地蔵さんとして宣伝するんだよ」と冗談半分に言ったところ、小作人が大いに宣伝し、3、4年の間大賑わいだったという。
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