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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ロウバ
1921年 岩手県
上閉伊郡松崎村字ノボトにある家の娘が秋ごろ行方不明になった。何年か後、娘は山姥のような老婆になって戻ってきた。やってくるたびに大風雨があるので、青笹村との村境に石塔を建て封じると、それからは来なくなった。

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オンナ
1921年 岩手県
美しい娘が桑の葉を摘みに裏山へ行ったまま、行方不明になった。旅の行者は、娘は水性の主に嫁ぐ運命で、閉伊川の岸にある腹帯の淵の主の許へ行き、女王になり、1年に1回は会いに来るだろうと言っていた。この家は、大天馬という氏神を祀る祠がある。九月の祭日の前夜には必ずこの娘が戻ってくるという。
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ヤマノカミサマ
1928年 鹿児島県
勝浦というところで、美しい娘が行方不明になった。娘の着ていたものはみつかったが、その姿を見つけることはできなかった。3年後、父親が山の中で娘とであった。そのとき娘は「山の神様と結婚して幸せに暮らしています。それで永久に村へ帰ることはできません」と言い、走り去ったといわれている。
類似事例

イシ
1929年 長崎県
北村、庄屋の美しい娘が越してきた若者に恋をした。内気な娘の恋は激しくなり、薪取りの途中若者が水を飲む鎮守の森では彼の牛に或いは松の木に金袋をかけた。庄屋は怒って若者一家を追放し、娘は知らないまま彼を探してさ迷い死んだ。その後大晦日の夜になると金掛松の近くにある二つの石が接近するという。
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イトマキ,ヤマンバ
1929年 岩手県
松月の妻が糸を紡ぐとき、いつも手伝いに来る女があった。ある日その女が自分は山姥であるが他言せぬようにと告げ、糸巻きをくれた。いくら使っても糸がつきないので不思議に思って夫に告げてしまった。その夜妻はさらわれて、鍋倉山の穴の前に屍となって横たわっていた。村人たちが穴の中へ矢を射ると大きな音がして山姥は消え失せ、骨だけが残っていた。
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ヤマノモノ
1983年 岩手県
大勢子供がいる家族の娘が、桑刈りの合間に行方不明になった。それから何年もした風雨の激しい日に娘は帰ってきた。何年も山で暮らし、髪も顔も山の者になっていた。家族は味噌汁など作って歓待したが、娘は「辛くて食べられない」と泣きながら山へと帰って行き、山で山の者として暮らした。
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ヤマオトコ,オンナ
1931年 岩手県
紫波郡と岩手郡の間にある南照山連五の山奥に家があり、里まで遠いので近親婚が多かった。ある年、そこの家の娘が出産した後に姿を消してしまった。家の縁側に山男の草鞋が置いてあった。あるとき、里の青年が山奥のマダ林で失踪した女と出会い、自分は実家に戻ることはできなくなったから、達者で暮らすように家族に伝えてくれと言われた。その後、女もマダ林も見かけることはなかったという。
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テング
1981年 神奈川県
山の神をお祀りしてある山に天狗の住処といわれた大松があった。ある日美しい娘が行方不明になり天狗の仕業だということになった。松のところにさがしに行くと娘が座りこんでいて、話をきくと、やはり天狗にさらわれたということであった。
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ヤマイヌ,バケモノ,タヌキ
1990年 長野県
伊那から離れた場所に天神様を祀る神社があった。その村では、年に1度の祭礼に娘を1人ずつ天神様に差し出す決まりになっていた。その年にも夜遅く、金持ちの家の娘を箱に入れて宮前に置いた。心配した神主が隠れて見ていると、おかしな3人の男が来て娘を森の中に連れ去ってしまった。この時男たちは、「伊那の早太郎」が来ていないことを確認してから娘をさらった。
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ナキゴエ,ミナゲノオト,ボウレイ
1929年 高知県
長濱町の長者の愛娘は誰もが惹かれる気立てのいい女性だった。ある日山伏が娘を好きになり、執拗に結婚を申し込んだ。断ると暴力を振るい乳母と逃げる娘を福浦まで追いつめた。二人は池に身を投げて死に、山伏も後を追った。それから池では夜に三回続いて人の飛び込む音がし、女の泣き叫ぶ声もする怪事が起きた。
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キツネ
1974年 神奈川県
昔、篠窪村のやすうえ門が、買い出しの帰りに「かんざしの松」と呼ばれる松のところで休んでいると、道に迷った美しい花女郎(娘)さんに助けを求められた。狐であることを見抜いたやすうえ門は、花女郎を縄で縛って家まで連れて行き、お仕置きをした。花女郎は無言で帰っていき、以後、かんざしの松のところには花女郎が出なくなったという。
類似事例

ヤマノカミ,ヤマビト
1915年 青森県
農家の娘の気が変になり、山の神へ嫁に行くのだと言うようになった。用心していたが、ある日家人の目を盗んで家を出た。追いかけたが、ついに田代岳に入って見えなくなった。
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ネコタノコウシンヅカ
1956年 宮城県
郷士阿部某の娘が夕方向山の北裾の山路を通ると,突然身の丈6尺程の大猿が現れ,娘は失神してしまった。翌朝家人が失神している娘を見つけ,家に担ぎ込んだが,娘は日増しに痩せ衰えていく。ある日村の若い衆が見舞いにきて娘の額に手を当てようとしたところ,突然男の頭に柿の実が飛んできてぶつかった。見廻しても仲間しかおらず,翌日も同じ事が続いたので三日目には見張りをつけた。一人が娘の額に手を触れると,突然屋根裏から南瓜が投げ落とされる。上を見ると天窓から大猿が歯をむき出していたので,大勢で追いかけたところ向山のほうに逃げてしまった。その後も,見張っていないと大猿がやってくるので,刈田岳のマタギに頼んで大猿を撃ち殺してもらったが,同じ時刻に娘もあっとうめいて息を引き取ってしまった。その後村人は娘と猿の供養のために山の北麓に庚申塔を建ててやった。初め猿田の庚申塔といっていたが,現在では猫田の庚申塔といわれている。
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(カミカクシ)
1990年 福島県
おなつという娘が行方不明になり、通りがかりの山伏に祈祷してもらった。山伏が滝で21日の行をして沼の淵を探したら見つかった。温めたら生き返ったが、喋れなくなっていた。その後山伏の奥さんとなったが、口は利けないままだった。死ぬとき初めて「真っ暗で、非常に冷たかった」と言った。
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オオスギノセイレイ,ササヤキバシ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。大杉は板倉公の居室に使用され、余った材料は大仏となり、耳語橋の材料になった。耳語橋が夜中にささやくのはこのためだという。
類似事例

オオスギノセイレイ
1967年 福島県
笹木野の里の長者の娘に、毎晩しのんできた武士が、ある夜悲しそうに今夜限りと告げるので、娘は男のはかまのすそに長い糸を縫いつけた。あくる朝人を頼んで探してみると糸は近くの大杉の枝にかかっていた。神おろしをして聞いてみると、大杉の精霊が武士の姿になって娘のもとに通っていたのであった。精霊が今夜限りと告げたのは、福島藩主板倉公が一本の木で居室を作るための材木を探した結果、この笹木野の大杉に目をつけたからであった。大勢の人夫が苦心して切ったが、動かそうとしても次の日にはもとの場所に戻っている。古老が「精霊が通っていた女に音頭をとらせるとよい」と告げ、そのとおりにするとたちまち運び出すことができた。
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ジュンレイムスメ,ヘビ
1961年 山梨県
昔、釜無側の下流の浅原村に3人暮らしの親子がいた。ある年の夏に、1人の巡礼娘が雨宿りを乞い、そのまま逗留した。息子の浅吉とその娘は夫婦となるが、2、3年過ぎたある夜、妻が行燈で障子にうつるが、それは人間の女の姿ではなかった。1家は怖くなり、暇をやると、嫁も承諾し、暴風雨の日に釜の蓋を貰い受けて、釜無川の濁流の中に投げ入れ、その上にとび乗り、蛇身と変じて姿を消してしまった。すると俄かに洪水は引いて水害は免れ、その後も水害は起こらなかった。沿岸の人たちは恐れをなしてしばらく釜を使わなかったので釜無川という。
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コモリムスメ,シリョウ,ヌマ,ダイジャ
1913年 千葉県
宗像村から船尾村へ子守り奉公に来た娘が、田で働く男に叱られて、金比羅淵に身を投げて死んだ。娘の命日の7月13日に村人が神社に詣ると、鳥居は倒され、大蛇が通ったような跡があり、沼のエビが供えてあった。娘の死霊が大蛇になったのだという。それから、7月12日をニヒガリとし、その夜参詣に来る大蛇のために道を清めている。
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ヘビ
1968年 福井県
大滝(今立町)の財産家の娘が志津原に来て池はどこかと尋ねた。お爺さんが案内してやったら、娘は蛇になって池に入った。このことは人にいうなと言われたので黙っていると、毎日家に魚やご馳走が届けられた。不審に思った村人にきつく尋ねられて事の次第を明かしたら、魚は届けられなくなった。今でもお爺さんの家は祟りを恐れて池に近づかず、財産家の家は池にお参りをしているという。
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テング
1931年 山梨県
子守りの娘が急に見えなくなった。村中総出で3日探したがどこにも見つからなかった。ある日、村人が墓場に行ったとき、子守りの娘を見つけた。話を聞くと山に行って暗くなり困っていると、鼻の高い顔の赤い人が木を使って跳ね飛ばしてくれたのだという。
類似事例

ヒヒ,タタリ,ドンドロイシ
1968年 三重県
城山の鞍部よりやや東北の斜面にひひが住んでいた。そして北側の大日山の麓に石が突き刺さっていた。白羽の矢が屋根にささった家では、美人の娘をどんどろ石の上に供えた。娘は夜のうちに対岸の森に住むひひにさらわれて行った。この石に触れると祟りがあるといわれていた。
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