カンノンサマ,ウジガミサマ 1971年 山梨県 昔から長作の観音様と氏神様は密行しているといわれて、両者の間にある河川に藪ができると、河川が荒れるといわれている。
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カタハノヨシ 1984年 山梨県 長作の観音様にはお祭の時のほか、無事お産をすませたあともお礼参りに行く。これは、天皇の皇女が身ごもって、長作のヨシを刈ってそこで産んだ。それ以来長作のヨシは一方しか葉がないので片葉のヨシといって、その皇女を観音として祭っているという。お参りに来た人は片葉のヨシを買って行って乾かしてお産の時には蒲団の下に敷く。東京・大月・上野原などからも参拝者がある。
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オニ 2002年 山口県 島内には山の神の森が4つある。この森について島の俗伝がある。大昔新羅から4つの鬼が渡ってきて我が国土を窺っていたのを、神宮皇后が毒酒を振るまい退治したが、3つの鬼は蓋井の森の脇で倒れ、また1つの鬼は高野の森で倒れた。この魂魄が祟って島民を悩ましたので神に祀った。
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カンノン,ニオウサマ 1930年 奈良県 昔、貧しい行者が長谷の観音に山ごもりの後、下山の途中で最初に会った女を妻にせよとの示現を受け、そのとおりにした。美しい女房だったので、王城の大殿という人が様々な勝負を挑んで女房を奪おうとしたが、神仏の加護でそれはかなわなかった。最後の勝負は相撲で、妻が連れてきた60歳ばかりの痩せた男が安々と相手の力士を投げた。これを不思議に思って後をつけていくと、男は近江の大山寺の仁王様であった。行者は長者となった。妻は瀧蔵観音の化身だった。
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ヤマノカミ 1942年 高知県 山の神は、木を切るはおろか、柴を踏んでもご機嫌が悪いほど、欲深い神として恐れられているという。
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(カンノントヨウサン) 2002年 長野県 飯田市時又の長石寺に入った泥棒が、何もないので本尊の観音様を盗んだ。しかし気味が悪くなって天竜川黒瀬が渕に捨てた。その後島岡という人物に拾われ自宅に祀られたが、ある夜、夢に観音が現れ元の寺に帰して欲しい、帰してくれたら養蚕は必ず繁盛させてやると言った。言うとおりに帰したところ、長石寺の台座とピタリとあった。
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テング 1991年 東京都 高尾山の飯縄権現は、長野県飯縄山の天狗飯縄三郎の分家格で、右手に宝剣、左手に索縄を持ち、白狐にまたがった茶吉尼天の姿をした天狗である。参道を切り開くときに巨杉の根が一夜で動かされていたのは天狗の仕業と言われる。
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カンノンサマ,ダイジャ 1929年 福島県 昔、毎年日和田の村人は安積沼の主の大蛇に、人身御供をしなければならなかった。長者の娘が当たった年、サヨという娘が「両親の残した彫りかけの観音様を完成させてくれたなら、身代わりになりましょう」と申し出た。観音様が完成し、観音経を誦して大蛇を待つと、経を聞いた大蛇は娘を捕らず天に昇った。
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ウジガミノキ 1975年 高知県 氏神様の裏の藪にモッコクの木があった。おじいさんが取ってきて植えたら体が悪くなって、木をお宮に返したが死んでしまった。
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カンノンサマ,ホンゾンサマ 1971年 山梨県 長作観音堂は安産、女の神様といわれて家内安全を祈る。観音様はホンゾンサマとよばれる如意輪観音の木像で、見ると目がつぶれるといわれている。昭和2~3年ごろに学校の運動場を広げるための移転に関してみ女にお伺いをたてたところ、反対されたため、そのままになった。しかし、昭和38年に改築されたときには、移動で観音堂は後にさがるが、一段高くなるからよいであろうということで踏み切った。
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ジンジャノカギアヅカリ 1949年 福井県 ある家は代々神主をしており、宮の鍵を預かる。ある人物が氏子総代になり、鍵あづかりになりたくて、鍵あづかりの者ことを悪くいい、祭りのときに鍵を持っていった。勝手に堂の扉をあけようとしたが開かなかった。そのとき、神主は座敷で昼寝をしていたのだが、神様の声がして、「サトウ(佐堂、宮のこと)の戸はお前が行かねば開かないぞ」と言われた。不思議に思っていたところ、氏子総代や村人がきてあやまり、再びその家が戸を開けることになった。
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コウミョウ,メウボク,ミョウジン 1983年 滋賀県 真如堂の本尊は、万人が崇敬し、霊験他に異なる。その由来は、慈覚大師が近江国志賀郡の苗鹿明神に対面し、柏の柱を1本明神より賜った。その木が夜毎に光明を放つので不思議に思い砕いてみると、一片は座像の仏体、もう一片は立像の仏が鮮やかにあった。そこでこの木が妙木と悟り、本尊を作ったという。
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ハンゴンコウノモリ,チコウショウニン 1977年 愛知県 天応8年に父親を探していた子が死に、その遺体を父親が発見して尾州名古屋の稲園山長福教寺(七ツ寺)に運び智光上人に一言で良いから子と話をしたいと蘇生を頼んだら、上人の力で蘇り言葉を交した後再び死んだ事が森の名の由来になっている。
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コウジンサン,(ゾクシン) 1973年 香川県 荒神さんは三宝荒神さんである。食事の神で百姓の神、大漁の神である。旅立つときやよそへ働きに出るときは、道中の安全を願って、荒神さんのお線香の灰を指で頭に乗せて出かけるという。荒神さんに行きあうと、急に頭痛がするという。荒神さんの屋敷の木を切ると、罰が当たるという、など。
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ダイジャ 1975年 秋田県 藤が森の龍太郎という大蛇が、三岳神社の観音様に挑んで負けた。ちぎれた尾がかかっていたのが蛇沢。
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ヤマガミ 1936年 岐阜県 ある行者が荒神の森に参籠修行したところ、満願の日に襟首を掴まれて投げ飛ばされた。この森は昔から女人禁制で、男でも不浄の者が参詣すると麓の橋に怪異が現れて登れなくなったという。
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カンノンサマ 1981年 神奈川県 大塔宮護良親王が首を切られる前、村人に観音様を預けて、難波で祀ってほしいと言ったが、観音様は酒匂に帰りたいと言うので、観音様と縁のある南蔵寺へお連れすることになった。
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ヤマノカミノアソビギ 1941年 福島県 山の神に関する俗信。大枝が2つ、あるいは3つに分かれた木は山の神の遊び木なので無闇に伐ってはいけないという。もし伐ると罰が当たるという。どうしても伐らなければいけない場合は、御神酒を供えて山の神の許可を得てから伐るという。
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アラガミサマ,アライサキノカミサマ 1982年 京都府 新井崎神社は秦の徐福を祭る。新井崎の神様が来る前の氏神は荒神様だった。荒神様の御神体は長物で、杉の大木に絡まっているところを新井崎の神様に見つかり、藤の木に変えられてしまったという伝説がある。
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ケリアゲカンゼオン 1983年 鹿児島県 日向の国の志布志という里で、日頃から観音を信仰している女がいた。その夫が猟師だったので、夫の悪行を嘆き、何とか善心を起こさせようと観音に祈念していた。嘉吉2年5月に夫がいつものように山に入ると俄に雷が鳴り響いた。恐れた夫は観世音の聖号を唱えると、かの尊像が空中に現れて、夫の頭上に落ちてきた雷火を左足で蹴り上げて助けた。帰って観世音の像を見ると左足を上げていたという。
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