イニンビー,ユウレイ 1975年 沖縄県 栄野比テーギシの遺念火(イニンビー)は敗戦後5、6年位までは見ることができたという。1つ出て2つになり、3つになったりする。薄青い色で、電灯くらいの大きさであった。ユクラ小ーシンジュの隣のガマの方へ行ったが、帰る火は見なかった。また、ンヌクラーという所で別のイニンビーと会うという。
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イニンビー 1975年 沖縄県 勝連に住む夫婦の妻が夜になっても帰ってこないので、夫が迎えに行った。首里から来た人に聞くと、妻はウンジョウビラー(熱田近く)で別の男と一緒にいて、帰ってこないといわれた。夫は帰ってこない妻を待ち焦がれて死んだ。それ以後遺念火(イニンビー)がでるようになった。
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イニンビー,カイビ 1975年 沖縄県 昔、美里番所勤務の男と乙女が深い恋に落ちた。あるとき、誤解から乙女が崖に落ちて死んでしまった。男はこれを見て悲観し、同じく崖から落ちて死んだ。呉屋バンタに見える怪火はこの無念の焔である。現在イニンビー(遺念火)は出ない。
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イニンビー,セーマビ 1975年 沖縄県 岳之当から灰石の寺原まではイニンビー(遺念火)の通路だった。夜になると毎日のように現れたが、最近は出なくなっている。タキヌトーはヤーマ火の多かったところである。イニンビーとヤーマ火は比較的簡単に識別できる。
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イニンビー 1975年 沖縄県 識名坂(シチナンダ)のイニンビー(遺念火)が最もよく知られていて、お盆が近づくとそれを見ようと人が集まってきたという。金城橋のあたりからフワリフワリと漂ってきて、識名平の下の井泉で消える。自殺した男女が由来になっていることが多い。
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イニンビー 1975年 沖縄県 伊集に美しい娘がいて、奥間の大工の妻になったが、できた子供は早死にし、娘はその後に死んだ。130年ほど前の話である。娘の墓の近くにイニンビー(遺念火)がでたが、亀甲墓に移すと出なくなった。火玉は直径10センチ位。高さは人の高さ位であった。
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イニンビー 1998年 沖縄県 タマガイの出現時間は短いが、イニンビーの出現時間は長い。イニンビーは男女の愛につながる伝説を伴うことが多い。妻が浮気したと誤解した夫が金城橋で自殺したとき、妻も後追い自殺した。そのあと、2つの火の玉が飛び交うようになったというものである。
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ヨウビ,イニンビー 1997年 沖縄県 夏の夜の浜辺や小高い丘でイニンビー(遺念火)が見られる。テーマンチヂという所に誤解から夫を殺してしまった女がいて、そのことに気付いた女は夫のあとを追って自殺した。その後、2人の遺念火が現れるようになったという。
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イニンビー,シラヌイ 1975年 沖縄県 ある年の夏、久米島を訪れた時、鳥島の山の手の料亭で酒を飲んで、海の見える坂道を下っていると、沖合にいざり火のような火の列が見えた。民家の主に尋ねてみると、イニンビー(遺念火)であるとのことであった。
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ジャンジャンビ 1928年 奈良県 豊臣時代大和郡山の城主は秀吉の弟であった。その家老の忰に亀井式部という若武士がいたが、深雪という百姓娘と恋に落ち、打合橋であいびきをした。そのことが洩れて式部は斬首となったが、懇願により打合橋で斬首となった。6月7日であったが、首は血を引いて橋の下に飛び、橋の下では深雪が式部の首を抱いて自害していた。それから6月7日の夜には2つの大きな人玉が東西から飛んできて打合橋の上をもつれ合いながらジャンジャンと音を立てて舞った。これを見た村人達は霊を慰めるために橋の袂で踊った。今日残るジャンジャン火である。
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ヒノタマ,ジャンジャンビ 1935年 奈良県 高橋堤の東側に、非人の兄弟がいた。仇が郡山藩に仕えていたので、敵討ちを狙っていたが、兄は足が悪く、弟が留守の時に殺された。弟は仇をおびきだしてあだを討った。その兄弟の魂が火の玉になったといわれている。
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イニンビー 1975年 沖縄県 東江のイニンビー(遺念火)は夜にいくつかの町を往来する。昔、東江に住む仲のよい夫婦の妻がふとした誤解から夫をかんざしで刺し殺してしまい、そのことを後悔して自殺した話が由来になっている。
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ホイホイビ 1988年 奈良県 天正年間に滅ぼされた十市遠忠の怨念が城に残り、雨の降りそうな夏の夜に城跡に向って「ホイホイ」と2,3度叫ぶと、火の玉が飛んできて、ジャンジャンと唸りを上げて消える。これを見たものは2,3日熱に浮かされると言って、恐れられている。
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ケチビ 1925年 高知県 法華経堂の辺りには、ケチビがよく出るという。ケチビとはケチビは、だいたい人の怨霊が変化したものだと思われているという。昔、藩主から託された手紙を持った飛脚が殺され、その亡霊が火玉になったと言われる。ある日、若者がいくつかの松明をもって怪火を挑発しようとしたら、数千百個の遊火が出て、松明を集めたり、離れたりすると、その動作を真似たという。ケチビは草履の裏に唾を吐いて招くと、来るといわれている。
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ヒノタマ,ジャンジャンビ 1935年 奈良県 大安寺のジャンジャン火は仇討ち伝説とも結びついている。田植えをしていた兄が、投げ上げた苗が当たったといって、生田伝八郎に殺された。仇を弟がとった。兄弟の魂が火の玉になったといわれている。
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イネンビ 1929年 沖縄県 遺念火は、たいていが定まった土地と結びついていてあまり自由に飛んでいくことはない。安和に夫婦がいて、ある日いつも帰りが遅い妻を疑ってしまった夫は彼女の帰り道の途中で待ち伏せして、強姦しようと妻を追ってきた。抵抗する妻が襲ってきた男は夫であることに気づかずにやがて男の咽喉に簪を突き刺した。その後、妻が家に帰って夫がいないと見たら、先ほど刺し殺した男は夫だと思い、確認しに戻ったらやはりそうであった。悲しみに狂った妻は自害し、二人の遺念が一個の妖火と化して毎晩出てくるようになった。同地域の東江、本部村浦崎、羽地村稲嶺等にも同様の話がある。
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イニンビー,ツラマカトゥ 1992年 沖縄県 山城部落にツラマカトゥという美人の女がいた。その女に夢中になっていた男がいて、その兄がこれではいけないと思い、女を殺してしまった。遺念火は男がいつも通って火をつけて、それをもって行ったものである。
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ヒノタマ 1988年 茨城県 高性地橋のところにある墓のところには、火の玉が飛ぶという。
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オニババ 1975年 岡山県 大年の晩にカンダガダンという篠向城の二の丸跡に行くと、金の鳥が鳴くのが聞こえるという。またこの晩は鬼婆が来るといって大火をたいて起きている。
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ダイニチニョライ 2001年 新潟県 城が尾という所に難攻不落の城があった。上杉景勝がこの城を落とすとき、猿八の人が野田からであれば城へすぐ行けると教えた。城が尾を落とし、 シンラク寺の仏様を焼いたが、焦げただけだった。川へ流しても流れずに、川を上った。のちに慈宣というお坊さんが飯持神社に納めた。
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