オジュラッサマ 2001年 愛知県 昔乙方村では2年続いてたくさんの子供がなくなったので、子供を守る十羅刹女様という神様をお祭りすることにした。その前身は鬼子母神である。村人は1年に千人の子供が生まれることをお願いし、1戸で団子千粒ずつを神様にお供えし、7日間村中の人がお祈りした。それで村にたくさんの子供が生まれ、元気よく育つようになったという。
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キシモジン 1976年 鬼子母神は諸人の子を捕って食べていたために、その戒めとして鬼子母神の大勢の子の1人を鉢に隠し、それを悲しんで以来、人の子を捕らなくなった。
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クスノキ,フナダマサマ 1928年 長崎県 摂津の箕面山に夫婦の鬼がいて、夫を赤眼、妻を黄口といった。5人の子を持ち、人の子を捕まえて食べていたという。そこで、役行者は鬼の子のうち末子を呪力で岩窟の中に隠した。二鬼が役行者を尋ねてきたとき、人の子を食わないならば子供の居場所を教えた。その後、夫は前鬼、妻は後鬼と改名し、行者の身辺を一時たりとも離れることはなかったという。
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ゼンキ,ゴキ,エンノギョウジャ 1928年 大阪府 摂津の箕面山に夫婦の鬼がいて、夫を赤眼、妻を黄口といった。5人の子を持ち、人の子を捕まえて食べていたという。そこで、役行者は鬼の子のうち末子を呪力で岩窟の中に隠した。二鬼が役行者を尋ねてきたとき、人の子を食わないならば子供の居場所を教えた。その後、夫は前鬼、妻は後鬼と改名し、行者の身辺を一時たりとも離れることはなかったという。
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オジュラッサン 1984年 愛知県 乙方(南知多町)には鬼が住み、人間の子供を七人まで食べたので、その仕返しとしてある人が鬼の子を捕まえ隠した。鬼は泣いてわが子を探すと、その人が鬼に向かって「人間の嘆きも同じである」といい、鬼は非常に後悔して子供の守り神となった。これが現在の林若子神社であり「おじゅらっさん」と呼んでいる。
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キシボジン 1949年 群馬県 千匹ガユといい1月と8月の16日、二本辻に藁つとに入れた米、麦、菓子などを供える。これは鬼子母神に子供の成育を祈願するものである。鬼子母神には千人もの子供がいた。その子供を育てるために、人間の子供を1日1人づつ取った。仏様が反省を求めるために鬼子母神の子供を1人隠したたころ、鬼子母神は探し回った。そこで反省して子育ての神となった。人間の代わりに千匹ガユを辻に出すようになった。
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ヤマノカミ 1964年 福島県 女の神がお産で困っていたところ、1000頭の鹿を追ってあおば(青葉)猟師が通りかかったが、見捨てて通り過ぎた。そこへ今度はさるま(猿丸)猟師が通りかかり、親切にお産の世話をしてやった。その日の猟はさるま猟師のほうにはあったが、あおば猟師は1000頭の鹿も見失った。
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ダイジャ,アクリョウ,カンノン 1974年 東京都 姥ヶ池というところに一軒の家があり、姥とその娘が住んでいた。姥は旅人を泊めて殺しては衣裳をはいでいた。ある日浅草観音が笛を吹いて、旅人に危険を知らせ、旅人は助かった。また、浅草観音は姥が地獄に落ちるのを憐れんで、児の姿で姥を訪ね、姥は児と誤って娘を殺してしまった。その後母は池に身を投げて大蛇となったが、神にして祝ってその悪霊をなだめると守りの神となって、諸々の病をしりぞけるようになった。大蛇と化したが供養により守りの神となった。
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ヤサブロウババ 1989年 新潟県 猟師が山にいると空中から手が出て首を締め付ける。切り落として家に持ち帰ると、老婆がその手を引ったくり逃げた。鬼婆が老婆に化けていたのだ。その後鬼婆は弥彦山に住み、子供を食べた。困った長老は子供を殺さないよう「妙多羅天」という神に祀りあげた。
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アダチガハラノオニババ 1971年 福島県 安達ヶ原の鬼婆というのは昔、子どもを捨ててどこかの殿様に仕えていたが、殿様の子どもが病気で子どもの生血を飲ませれば治るといわれた。それで、忠義な人だったので通る人を泊めては殺していた。ある日、夫婦連れが泊まった。奥さんが産気づいて旦那さまが産婆さんを呼びに行った。その後に奥さんは殺されてしまった。そしたら、その殺した娘は自分の娘だった。多くの人を殺した罰で自分の娘を殺して、その後改心したという。
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ウブメ,オンメサマ 1970年 神奈川県 天文元年のある日、大巧寺の日棟上人が滑川の橋を渡ると、難産で死んだ女が、川を渡れない上、子供が乳房に吸い付いて泣くので苦しい、と言って助けを求めた。上人が経をあげると女は姿を消したが、数日後に現れて、塔を建ててお産に苦しむ人を救ってほしいと言ってお金を手渡した。上人は女を産女霊神(おんめさま、おんめ様)として寺に祭った。
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オニ,オニババ 1969年 福島県 安達ケ原に住む乳母が、姫の病を治すため、それとは知らず実の娘の生き胆を奪ってしまい、驚き狂った末、鬼になり、旅人を食うようになる。数年後、泊まった僧が持つ如意輪観音像に射られ、鬼婆は死ぬ。
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リュウジョ,ダイジャ 1977年 岐阜県 寺の先祖であるお坊さんの妻が出産の際に「絶対に覗いてはいけない」と頼んだ。約束を破り覗くと、妻はとぐろを巻いた大蛇の姿となっていた。すると妻は池に飛び込み、そのまま姿を現さなかった。その池の跡地には竜宮乙姫の古井という井戸があり、底が深く琵琶湖と繋がっているという。その後、生れた子どもは境内のかやの木の実を舐めて育ったと伝えられる。
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ジャタイ,ヌマノヌシ 1931年 岩手県 昔、水澤のあたりに掃部長者という者がいた。この長者の妻は貪欲無道の悪女で、365人いたという家来や下人を夜昼なくこき使っていた。その悪業のため、ついには蛇体に変じ、付近の沼に入って主となった。その後、人身御供として年に1人ずつ処女を差し出さねばならなくなったが、長者の一人娘の身代わりになったお小夜という娘が観音経を唱えていると、その徳で悪蛇も済度されてもとの美しい姿に戻ったという。
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ダイジャ,シンランショウニン 1933年 栃木県 建保年間にある男の妻が妾を食い殺そうとしたが、夫に遮られたために夫の咽喉に食いつき、妾をも噛み殺した。全身鱗が逆立って、口は裂け、大蛇の姿になった。この世の女すべてを呪うようになって入水したといわれる。水に沈んだ女の一念が大蛇になって人々を困らせるので、毎年9月8日の夜に犠牲を捧げた。親鸞が大蛇を退治したとのことである。
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オニ 1943年 鹿児島県 昔々、娘を3人持った寡婦がいた。大水で帰れなくなった母親を鬼が助けるかわりに、娘をくれと言ってきた。末娘が嫁に行くことになったが、鬼は急流に流されて娘は助かった。その後、娘はアジガナシの妻となって華やかな生活を送ったが、嫉妬した姉に殺され、鰻になった後、夫に食べられてしまった。
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ダイジャ,ヌマノヌシ 1930年 岩手県 大安良山にある沼には主の大蛇が棲んでおり、渋民村では毎年ひとりの少女を犠牲に捧げなければならなかった。この村にきた熱心な仏教信者であった京都の一条家の妹娘依壽姫(よりじゅひめ)は自ら身代わりとなって沼に行き、仏徳をもって大蛇を退治した。3つに切断された大蛇は浄道され、その後、一の権現、二の権現、三の権現として祀られた。その後人間をたたることは無かったという。
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クズリュウ 1932年 長野県 昔、諏訪様が女に化けてある人の妻になっていた。お産をする時その男にするすると匐って行った。諏訪様は9つの頭を持った蛇で九頭龍と呼ばれ戸隠に祭られている。
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ヘビ 1988年 静岡県 昔、長者が末娘を蛇の嫁にやることになったが、末娘は嫁入りの際に千成ふくべ(瓢)と共におぼこさん(人形)と針を1000本持って行き、知恵比べの末に蛇は死んだ。娘は蛙(きゃある)のお婆さんに身をやつし、ある長者の家に辿り着いた。持参した縮緬の着物を着て身なりを正すと家の者に見初められ、跡取りの嫁として迎えられた。
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ヤマンバ 1960年 大分県 山姥が母親を食い殺し、着物を着て戻ってくる。3人の子が山姥を家に入れてしまう。末の子は食われ、残った2人は木に登り天の神に救いを求める。金の鎖が降りてきて、姉は月になり利口な妹はお天道様になった。山姥は昇ろうとして落ち、その血がススキの根についた。
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