テンニョ 1956年 宮城県 延徳年中(1489~1492)、津宮の漁夫、作兵衛が舟で竹島を通ると、管弦の音がして、一団の天女が舞うのを見る。天女たちは見つけられて舞い上がったが、1人は逃げ後れる。作兵衛は家につれ帰ったが、食を断って死ぬ。
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ヘビ,ミツフ 1974年 東京都 上杉弾正大弼の家来である静田彦兵衛の先祖の話。ある時、子供等が集まって白蛇を殺そうとしていたのを貰いうけ放してた。するとその後に、娘を連れた夫婦と出向かい、この娘を助けて貰ったお礼を言われた。本人は覚えが無かったが、実はこれが助けた蛇の事だということがわかり、蛇は蛇除けの呪文を教えたという。
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エビス、ダイコク 1973年 富山県 森本作兵衛の定置網にエビスと大黒がかかった。それからその家の網はいつも大漁が続いた。
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カッパ 1975年 茨城県 侍の馬が川で動かなかったのは河童が尻尾に食いついていたからで、殺してやろうとした。しかし河童が命乞いをしてきたので、今後悪戯をしないように、子供たちが溺れそうになったら助けてやるようにと言って放してやった。河童は頭を下げて水の中に消えていった。
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ロクブ,サル 1937年 兵庫県 狒々に人身御供にされそうになった庄屋の娘を六部が助ける。再び旅に出た六部が狒々の毒により倒れていると、爺さんと婆さんが助けてくれ、地蔵さんにこもるように言われる。その家の息子が戻って爺さんと婆さんを殺し、六部にその罪を着せた。初めに助けられた娘が六部の絵姿の異変によってそれに気づき、打ち首にされそうになった六部を助けた。
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キツネ 1984年 愛媛県 化け物が化けて河野通直の妻が二人になってしまった。どちらが本物か分からずにいたが、食事をしているときに耳が動いたので拷問すると、老狐の姿を現した。殺そうとした時、四国中の狐がやって来た。この狐は貴狐明神の末稲荷の使者長狐であり、日本一の狐の頭である。これを殺すと大災が起こり、また長狐が我等の師匠でもあるので、助けてほしいと訴えた。助けてくれるなら四国を避け、妨害もしないと言う。通直はこれを聞き届けて放してやると、狐たちは皆四国から逃げ去って行った。
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キツネ 1984年 愛媛県 化け物が化けて河野通直の妻が二人になってしまった。どちらが本物か分からずにいたが、食事をしているときに耳が動いたので拷問すると、老狐の姿を現した。殺そうとした時、四国中の狐がやって来た。この狐は貴狐明神の末稲荷の使者長狐であり、日本一の狐の頭である。これを殺すと大災が起こり、また長狐が我等の師匠でもあるので、助けてほしいと訴えた。助けてくれるなら四国を避け、妨害もしないと言う。通直はこれを聞き届けて放してやると、狐たちは皆四国から逃げ去って行った。
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キツネ 1984年 山梨県 母(1873年生)から聴いた話。境川のマエダ集落の人が甲府への行き帰りによく狐に騙された。あるお爺さんが狐の好物を持っていたら子供に化け出たので、馬にしっかり縛って捕えた。村人が集まって、正体を見せた古狐を殺そうかと相談していたら修行の坊さんが通りかかり、命ばかりは助けてやれと言うので助けてやった。捕まったのは雌狐で、坊さんはその番いの雄狐が化けてきたものだった。以来、その狐は人は騙さず、稲作の害になる鳥などを食べて村を助けるようになったので、狐川稲荷として祀った。
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エビス 1974年 徳島県 阿州和食に古くからあった恵美酒神の祠を、築城を理由に他所へ移築したが、一国一城の定めによってその城は破却されて、阿州殿の家臣山田織部の領地となった。すると山田の家来だった岡作兵衛の下人に恵美酒神が憑き、以前は城主のためだから移築を許したが、その必要がなくなった今は元に戻せと言った。怒った作兵衛は下人をなぐったところ、下人は自分の言葉を疑うならば、三日の内に竹林が枯らすといい、実際枯れたので元に戻したという。
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カエル,ヘビ,ロウバ 1941年 秋田県 百姓が蛇に食われかけた蛙を「娘を嫁にやるから」といって助けた。蛇は人間の男に化けて待っていたが、娘が千本の針でこれを殺した。その後、娘は山道で迷い、山小屋に住む老婆に助けられた。最後に娘は、長者の息子に一目ぼれされて、嫁となった。老婆の正体は百姓が助けた蛙だった。
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フルダ,ウバカワ 1933年 岩手県 助けてやった蝦蟇からお礼に貰った姥皮は、それを着ている間は汚い老婆に見えるが、それを脱ぐと普通の娘に戻るという。
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トリコトバ 1960年 新潟県 野焼きで逃げられなくなった蛇を助けたら、蛇が夢に現れ鳥の言葉を理解する能力を与えてくれた。烏の独り言を聞いて金を掘り当てるなどして幸せに暮らした。
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スズキ 1957年 愛知県 ある人が簗をかけて寝ていたら、夜中に「おれはスズキだが簗に掛かってしまった。身持ちなので跳ねてでられない。助けてくれ。助けてくれたら家を栄えさせる。でなければ七代祟る」と声がしたが、助けなかったら家が落ちぶれた
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ネズミ 1974年 東京都 寛文6年に江戸新両替町にある香具屋九郎左衛門の宅で、鼠があまりに増えたため家来に殺せと命じた。家来は不憫の事と思い助けてやったところ、その家来の夢に一人の子供が現れて、命を助けたお礼に金魚を肴に酒を勧められた。そして目覚めると口の中に金子が入っていたという。これは奇特のことと思い、それ以来九郎左衛門宅では鼠を殺さないという。
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ヤマイヌ 1937年 岐阜県 猪穴に落ちて、サシという虫に付かれていた山犬を助けてやった。山犬は逃げたが、その年はなぎ畑に猪の害がなかった。山犬が助けてくれた礼として追い払ってくれていたという。または、猪穴に落ちた山犬を助けてやると、礼として翌朝1匹のウサギを持ってきたという。
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ヘビ,クロイコイシ 1920年 石川県 5、6年前、勇松という男が使いに行く途中に、百姓に殺されそうになっている蛇を買いとって助け、谷へ放した。帰路その谷を通ると蛇が婦人となって現れ、病気を治す黒い小石を授けた。その石で病人の患部をさすると2、3日の内に全快したという。
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カッパ 1957年 新潟県 池にいた馬を取ろうとした河童を見つけたので、殺してやると襲いかかった。河童が命乞いをするので助けてやると、代わりに血止め石の使い方を教えた。
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カワソ,カッパ 1958年 石川県 大勢の人に捕まって殺されそうになっている河童(カワソ)を蓮如が助け、説教したあと放してやった。恩義を感じたカワソは、栗の木の皮に包んだ短刀一振を持参した。
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ヘビ 1974年 宮城県 赤子が蛇に呑まれそうになったところを、雷様が助けてくれた。その赤子の家は金持ちになった。
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カッパ 1989年 長野県 川に馬が引き込まれようとしていたので尾を見るとかっぱが尻にぶら下がっていた。殺そうとすると命乞いをするので助けた。すると、欲しいときにはいつでもびく一杯の魚をくれるようになったが、その魚を売ると、それ以後貰えなくなったという。
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ウメノセイ 1983年 長野県 信濃梅を見にきた文治が、その早梅の美しさに見とれていると、美女が来て短歌を交した。美女に誘われて歓待を受け、眠ってしまった。起きると美女は居なくなっていた。この美女は早梅の精であったのだ。
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