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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

(ミガワリジゾウ)
1976年 大阪府
安堂町壱丁目の油洒地蔵尊に祈願する者は、油を注ぐ。その由縁は、尊像を信仰していた娼妓が主に折檻され、体に沸かした油を注がれたところ、尊像が身代わりとなって娼妓の命を救ったことによるという。

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(ミガワリジゾウ)
1976年 神奈川県
高津社の北、地蔵坂の筋の谷町筋の西南側、専修院の地蔵は、もとは相模国林村にあり、助太夫という者の家の婢女が、地蔵尊を篤く信仰し、日毎に初穂を供えていた。助太夫はこれを聞いて大いに怒り、婢女の頬に焼鉄をあてて焼いた。気絶した婢女が目を覚ますと、頬は元通りになっている。不思議に思って地蔵尊に参ると、尊像の頬は焼け爛れていた。これより、この尊像を身代わり頬焼地蔵尊と呼ぶという。
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アブラボウ
1965年 滋賀県
昔湖東の金剛寺に、毎朝本堂の観音様に燈明の油を差しにいく坊さんがいた。ある日坊さんは禁じられた遊びがしたくなり、燈明の油を盗みお金を作った。ところが遊びに出かけようとした時、ふとした病気が元で重体となり死んでしまった。その翌日から山門に坊さんの幽霊が出るという噂が広まった。その幽霊は手に油を持って、本堂に登って行くが、かすかな声で「油返そう、油返そう。わずかなことに、わずかなことに」とつぶやいているという。今でもこの油坊はでるという。
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アブラ
1935年 福岡県
昔、油谷では、草木の実(ある説では胡麻)からたくさん油が取れたが、観音様のために灯すだけなら良かったのに、欲深い者が、その油を町家に売ったために出なくなった。
類似事例

ジゾウソン
1956年 宮城県
唐桑の地福寺の地蔵尊はもと舞根部落の海中に沈んでいた。夜毎に海の中から光るものがあるので、漁民が引き上げたのである。しかし、部落に安置していたとき、畑帰りに婦女子にいたずらしたので鎌で指を切られたという。それ以後地蔵尊は地福寺の本堂に移されたという。
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ヌレヤクシ
1956年 宮城県
槻木では昔、日照りの時、村人が鰌沼に集り、村の娘1人を竜神の人身御供とし、水責めにして雨乞いをした。およしという美しい娘に恋慕した勘作という若者が、恋がかなわぬ憂さ晴らしにある年およしを人身御供にすすめる。およしが沼へ行くと、旅僧が来合わせて不心得をさとし、竜神も喜ぶまいと、代わりに薬師像を与えて去る。突然大雨が降り村は生き返る。薬師堂を建ててまつり、およしはかたわらに庵を結んで一生薬師に仕えた。
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ミガワリジゾウ
1987年 長野県
昔,女中や下男を沢山使っている長者がおり,昼食を田に運ぶ仕事を女中にさせていた。その中に信心深い娘がいて,村の地蔵の傍を通る時には一椀に飯を持って通っていたが,「娘が男の所に飯を運んでいるのではないか」と噂するものが出た。そこで長者は娘を問いただしたが,地蔵にあげているという娘の言葉を信じず,焼け火箸で顔を焼いて白状させようとした。ところが不思議なことに娘は火傷せず,地蔵様の額に火箸のかたがついた。その後,長者は貧乏になり,娘は無事に暮らしたという。
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カマジゾウ
2001年 愛知県
昔根高に安兵衛と妻のおそで、子の安丸がいた。安丸は病身のおそでのため地蔵菩薩に毎日お参りしていたがおそでは死んでしまう。安丸は親なし子といじめられるが、ある日通りかかった旅の僧が子供達を叱り、安丸に木作りの地蔵を与える。安兵衛は再婚し、ある日安丸は継母に釜で煮殺されそうになるが、地蔵尊が身代りとなる。継母は改心し、以後地蔵を祀った。
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オカマジゾウ
2001年 愛知県
弘仁の頃に丹羽郡小折村に若夫婦があった。一子を預け給えと信願すると、男の子を授かり、常丸と名付けた。妻はある日帰らぬ人となり、夫は再婚したが、継母は常丸を虐待した。夫が行商に出かけた折に継母は常丸を煮殺そうとする。夫は胸騒ぎがして引き返し、子供から一部始終を聞く。地蔵様が湯から引き上げてくれたという。これを聞いた継母は改心し、釜と地蔵を貰い受けて尼となった。これより名付けてお釜地蔵という。
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オヤクシサン,オンセン
1936年 鳥取県
長者の娘が病気になった。菖蒲にあるお薬師さんに平癒を祈ると、お薬師さんが娘の枕神に立ち、帰って柳の木の下を掘ると湯が出るのでそれを使えと告げた。その通りにすると、金色のお薬師さんの像が出てきて、熱い湯がわき出した。
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テングノカミ
1995年 島根県
高尻の奥の方に幾蔵という百姓がいた。ある夜、天狗の神が現れ、金の矛と金の御幣を立ててお神酒とお灯明を供えれば猪が出ないようにしてやると言った。そのようにすると猪は出なくなった。幾蔵を頼ってくる人の病気も治り、人々の信心を集めた幾蔵は物持ちになった。それを羨む村の者たちは、神さまを幾蔵から取り上げたが、拝んでも効果は上がらなかった。
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ジゾウサマ,ジゾウソン
1990年 長野県
天明年間、善光寺参りの人々が家々に立ち寄ったが、飢饉のさなかで水がなかった。人々が立ちつくして寝ていると、地蔵様が出てきて水のありかを教えてくれた。水で喉を潤した人々はお参りの帰りにその場所に地蔵尊を建立した。以来、近隣の人たちが膳や椀をお願いすると地蔵尊が貸してくれたという。
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キリヌキジゾウ
1972年 静岡県
明治14年に、岩山を切り抜き、田畑の引水開削工事をした際、川を流れる地蔵尊をある村が拾い上げて家に祀っていた。その後、多くの人に拝んでもらうよう、切り抜きの地に「切り抜き地蔵」として祀られた。大病と精神病に苦しむ一家がこの地蔵尊に祈願したところ、奇跡的に全快し、以来、遠近の人々が祈願に訪れるようになった。
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センジュデラカンノン
1956年 宮城県
陸奥の小田の里に間(はさま)さいちようという無慈悲な富者があった。召使いの美女が亡き父母の弔いに千手寺へ詣でたため叱られ、一夜のうちに手桶で百代の田に水を入れよと申し渡される。女は泣く泣く水を汲む。夜になると千手観音の二十八部衆の中の童女が里の女に化身して手伝い、夜明け前に水が満ちる。さいちようが驚いて仔細を聞くと御仏の力と答えるので、千手寺の朽ち木の桜に花を咲かせよと命ずる。千手観音が現れて見事に花を咲かせ、孝女を救う。
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ジゾウサマ
1990年 長野県
天明年間、善光寺参りの人々が家々に立ち寄ったが、飢饉のさなかで水がなかった。人々が立ちつくして寝ていると、地蔵様が出てきて水のありかを教えてくれた。水で喉を潤した人々はお参りの帰りにその場所に地蔵尊を建立した。
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ボウズビ
1939年 石川県
坊主火という火の玉が飛び歩くという。昔、油を売る男が悪巧みをして鬢付け油を桝の隅に塗って桝目を盗んだ。その罰で、男は死んでからこの坊主火になったといわれている。
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タタリ
1930年 新潟県
昔、げんどうろくという人が、年貢の金を盗まれ、首をくくって死んだ。盗んだ人はその金で茶屋をはじめたが、代々その家からは片輪者が出たので、祟りだと怖れて、坊さんを呼び供養をした。
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アマゴイジゾウソン
1987年 長野県
昔,雨が降らないときには村の四辻に座っている大きな丸い黒石をがんじがらめに縛って千曲川に放り込み,雨を降らせてくれるよう祈った。するとその夜更けから大雨となったという。黒い石は引き上げられて丁重に祀られ,「お助け地蔵尊」とか「雨ごい地蔵尊」とか呼ばれた。今でも農家の人たちが「水神様」として祀っている。
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ハクハツノロウジョ
1961年 山梨県
承応の頃、鴨狩寺、高前寺の亀外和尚の夜の説教に多くの人が集まった。すると、ご本尊の脇に白髪の老女が現れ、読経が終わると、自分は今畜生道へ髄在して大蛇となり、昼夜三熱に苦しんでいる、今宵は観世音のお告げにより、師が道徳無辺なのを知った。どうか、自分の苦悩を救ってくれ、それがかなえば、永く当山で火難を除き、世の衆生の産難を遁れさせようといって消えた。それに因んで子安観音を祀ったという。
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ヒ,コンパク
1975年 滋賀県
近江国大津の八町で、雨中に必ず現れ飛行する玉のような火がある。その地の人は、大津辻の地蔵の油を毎夜盗んでいた油売が死後、炎になって迷っているという。
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イキカエッタオトコ,ユーレン
1937年 兵庫県
ある男が油屋から金を借りていたが、返せずに困っていた。催促されても返せないでいると、油5合飲んだらこらえてやると言われ、油5合飲んで死んでしまった。墓に埋めると土が油を吸って生き返り、灯の方へ行くとばくをしている家についたが、家の者がこぞって逃げ出したので、金を持って自分の家に帰った。
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