ビンボウガミ,キュウキ 1976年 貧者が徳を成しやすいのは、窮鬼(キュウキ/ビンボウガミ)の力を得るためである。
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ユウレイ 1979年 世間では、鬼霊を幽霊とよんでいる。これは文選に収録されている、謝恵運の祭文に書かれている。
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クメノセンニン,ツウキ 1974年 久米の仙人は常に雲に乗って飛行していたが、ある時川で洗濯していた美女を見て発情し、そのために通(神通力)を失った。その通は深山で隠れとどまり、悪鬼となって通鬼と呼ばれた。通鬼は世に出て少年に取り憑き病にした。その病床は、心塊狂乱して好色淫乱を専らとするものであった。様々な悪行をなしたという。
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バケモノ 1976年 妖という字は女篇に夭(わかさ)と書く。若い女の化物はよく人に害をなし家を破りひどければ国を傾ける。
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ビンボウガミ 1991年 大阪府 貧乏に辛抱できなくなって夜逃げしようと支度をしていたら、庭に汚らしいお爺さんがいた。それは貧乏神で、夜逃げするお前についてどこまでも行くと言った。それで夜逃げすることができなくなった。貧乏しても夜逃げしたらいけないということだ。
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ゾクシン 1975年 春女(しゅんじょ)、神霞(しんか)、賊吏(ぞくり)、夜庭(やてい)、斂女(れんじょ)、飛游(ひゆう)、不穴(ふけつ)、遊光(ゆうこう)、懐珠(かいしゅ)という鬼に関する俗信について。
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イキアイ 1954年 岡山県 悪霊、鬼神に行き逢って不慮の災禍を蒙り、忽ち目がくらみ、嘔吐し、頭痛が激しくなり、転んで怪我をすることをイキアイという。イキアイには別の解釈もあり、特定の日に外出することにより金神や姫金神に逢うことともいう。
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(ゾクシン) 1916年 山口県 から臼をつくと鬼がくる。茶碗をたたくと貧乏神がくる。
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フナダマサマ 1960年 愛媛県 船霊を船玉という。ご神体はサイコロで船の中間に祭ってあり、女であるという。船玉は蛇や猿を嫌う。新造船を作ったときに船玉様をのせる。また正月2日を初乗りといい、船玉様を乗せかえる。死人を乗せたときにも船玉様を入れかえる。夜船の上で寝ているときにチンチンと音がすることを船玉様がいさむという。
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(ノロイ) 1979年 「伊勢物語」に人の呪う詞は身に負うものであろうか、負わないものであろうか、とある。
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カミヲユイタルドウジ 1989年 兵庫県 岩の下にある大穴から人の嘆き悲しむ声がする。法道仙人がこれを聞いて哀れみ、法華経を読み念仏三昧を修した。すると童子が出現し、岩上で遊んだ後昇天した。この岩に小石を投げると、善人の投石はそのまま乗り、悪人の投石は転げ落ちるという。
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ハナサキイシ,ヤマトタケルノミコト,アクゼイ,アクレイ 1935年 群馬県 日本武尊が奥上州にやって来たとき、山に悪勢という魔神が住み、朝廷に背き人民を困らせていたので成敗した。神通力で戦いながらも敗れた悪勢は、山に包囲されて焼け死んだ。その娘は清純な処女だったが、武尊の軍勢に阻まれ自殺した。彼女の従者は哭き死んで、その亡魂が石となり、花が咲いたという。それでこの石を花咲石といった。悪勢らの悪霊は祟りをなしたが、石神として祭ると止んだという。
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テング 1985年 愛媛県 深山に住む天狗は仙人のようなものであり、悪い性質を持った人間が深山に入ってくると投げ飛ばしてしまうという。また不浄をきらい、汚れのある人間を転ばせる。
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タタリ 1981年 和歌山県 行をする和尚さんがお金をたくさんもって岩穴にこもった。鐘の音が聞えなくなったらこのお金を皆で使ってくださいと言い置いていたにもかかわらず、村人がお金欲しさに和尚さんを殺してしまった。その土地では祟りで口のきけない人や奴隷、癩病になる人が多いという。和尚のこもった岩穴はこうもり岩と呼ばれるようになった。
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ヘビ,オンネン 1929年 神奈川県 昔、入暁という住職がいた。師僧が死ぬと、間もなく庭の隅に一匹の蛇が出始めた。入暁が追うと、すぐに隠れるが、いつのまにかまた元のところに出ている。蛇のいるところを掘ってみると、金銭の入った小瓶を見つけた。師僧の怨念が、蛇となって銭瓶を守ったと考えると、入暁は人の浅ましさがいやになり、そのまま寺を捨てた。
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モノノケ 1979年 古来より、鬼物が祟りをなすことを物ノケという。古い物語にも見えるが、元々は中国の『史記』や『漢書』の注釈書に、「物は恠物なり」や「物は鬼物を謂うなり」などとある。
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イキリョウ 1963年 茨城県 ワカ様の神降ろしや仏寄せの最後のほうに、その家の家人を憎んでいる人が現れることがある。イキリョウという。
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テング 1983年 愛媛県 天狗は深山に住み、山で修行をした仙人のようなものである。悪い人間が深山に入ると投げ飛ばされる。不浄を嫌い、汚れのある人間を転ばせる。
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ビンボウガミ,ケンゾク,フクノカミ 2001年 京都府 小籐太の家に住む貧乏神はこれを聞いて眷族を集める。梅津、嵯峨野、松尾辺りから約500人が集結する。いずれもあさましい姿だった。そのうち福の神がやってくる。福の神は貧乏神の数の多さに恐れて一旦虚空にもどる。福の神は稲荷六明神、鞍馬の毘沙門、竹生島の財弁天、西宮のえびすとそれぞれの眷属を連れて戻り、貧乏神を追放する。神々は家に入って以後守り神となることを誓う。小籐太に稲荷は黄金千両、毘沙門からは十万貫、財弁天からは絹百疋、えびす三郎からは酒の泉が贈られる。小籐太は大福長者となる。
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〔ミズイデノサンジン〕,〔カラフカノヤマンバ〕 1931年 長野県 蓼科山には水井出之山人、虚深之山姥という鬼がいる。正徳5年の秋、山で木を切ろうとしたとき、木の唸る声がした。そのうち鐘の音や笛の音が混じり、音楽のようになった。4、5人がしわがれた声で笑ったり泣いたりする声もしたという。その後から、ひとりで山に行くときは酒を供え、木を伐る理由を権現に訴え、祈ってからきらないと祟りがあるといわれるようになった。
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