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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

アメノサカホコ
1979年 宮崎県
日向国の高千穂峰の頂上に、天孫が建てた矛がある。柄の長さは4尺(約120センチ)で黄金ないし鉄製で、地上から2尺(約60センチ)上あたりに鬼面らしきものが彫りこんである。数千年経ているこの矛はまさに神が造ったものに違いない。それを土地の人は「天ノサカ矛」と呼んでいる。

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テング
1963年 愛媛県
キノコ狩りをしていた1人の女が岩の上で涼んでいると、天狗が現れて岩の上から女を落とした。女は髪の毛がなくなり、坊主頭になった。以来、この岩を「天狗岩」という。また、この天狗が日向の鼻の松の木の上で常に見張りをしていたので、この木は平らで上に延びないのだといわれている。
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ヒカリ,オウナ,ハチマンミョウジン
1937年 京都府
天岡山の頂きに不思議な光があわられ、甲冑を着て弓箭を持った神が現われた。挙田神と名乗って1弓1矢を残して消えたので、それを御神体にして鍬山神社に合祀した。その後、気高い女性に出会ったとき、天上から八幡明神と名乗る声がし、2つの面が降った。人々は2面弓矢を重宝としてまつった。
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ハクリュウ,カネ
1940年 香川県
頭に珍しい梵鐘をかぶっている白龍を退治しようと、ある豪勇の武士が立ち上がった。かろうじて白羽の矢で射殺し、龍の鐘を奪い取ると、それを寺に寄進した。えもいわれぬ妙音なのであるが、白龍の霊が宿るため、無念の涙として毎年夏には鐘から水滴が落ちてくる。後年、高松藩主がこの鐘を持去ったところ、鐘が「国分寺へ戻りたい」となったので、また戻したという。
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ヒカルモノ
1989年 山梨県
本村の人が猟に行って、池太神のところの淵の真ん中の岩で何か光る物をみつけ、何かショウのあるものだったら、弓にのぼれといって弓の弦を出したら上がってきた。それを家へ持って帰ってきたら、「俺の居る所はここじゃあない。これから上へ上がる、2里高い所に上がればそこに池があるから、そこに俺の住み家があるからそこに連れて行け」といわれた。その人がそこに置いたらそれが池太神の母体になった。七面山の仏像の中に金の玉を入れて祀ってある。
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イジン,テング
1978年 長野県
ある信心深い人が、普通の人では登れないという諏訪のある山に登ったところ、異人が現れて蹴落とされた。それでもかまわず登り続けると、異人に声をかけられ柄のない鎌を与えられた。それ以来特に剣術に秀でるようになった。天狗か何かがついたのだろうか。
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ダイジャ
1961年 静岡県
昔、大蛇が長者が原の方から天城山の池へ通っていた。その当時、尾張の針屋が刀をさしてきた。大蛇がその人を呑もうとすると刀が自然にぬけて大蛇にむかい、針屋は呑まれなかった。それを見ていた人が刀をすりかえたので、その次には呑まれてしまった。針屋の娘が大蛇を退治しに来て、小杉原のアネガクボとイモウトガクボというところで、大蛇を射た。最後の矢が大蛇の目に当たり、蛇は転げて岩にはさまった。その岩はジャガバサミという。また、大蛇の歯と使った矢を伏倉のナカインキョが蔵している。
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ミサキ
1983年 岡山県
丘の上に祀ってあるミサキは、昔、この土地の豪族同士が争った際に、相手の家が見えるところに祀れと遺言されたことから設けられたものだという。
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ヨウカイ,コマイワ
1960年 岡山県
崇神天皇の四道将軍、吉備津彦命が備前に入り本宮山の峰に来た頃、その峰の西方約1里の所に毎夜妖怪が現われ、里人はたいそう恐れていた。里人は命に妖怪を退治してくれるように願い出た。数日後のある夜、気比神社の西方3キロのところに火柱が現われ、命は境内の見晴らしの良い駒岩から弓でこの怪物を射た。矢が命中するや否や、大音響と共に怪物は岩となった。これを今に残る的岩という。
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テング
1986年 愛媛県
用の山の山の神の祠の左に大きな石がある。その石を足なし天狗の足休めの岩というが、杣が山で木を切っていると、何かが頭を何度もフンバッタ(踏んだ)ので、ナゾッタ(払いのけた)。まだフンバルので、あつかましいと、斧を頭上で振ったところ、天狗の足を切ってしまった。天狗は人の心はだいたい読めるが、杣は無心でやったので、天狗にも分からなかったのである。それ以来足なし天狗と祀りしている。天狗は風の神様だという。
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ケリアゲカンゼオン
1983年 鹿児島県
日向の国の志布志という里で、日頃から観音を信仰している女がいた。その夫が猟師だったので、夫の悪行を嘆き、何とか善心を起こさせようと観音に祈念していた。嘉吉2年5月に夫がいつものように山に入ると俄に雷が鳴り響いた。恐れた夫は観世音の聖号を唱えると、かの尊像が空中に現れて、夫の頭上に落ちてきた雷火を左足で蹴り上げて助けた。帰って観世音の像を見ると左足を上げていたという。
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オロチ
1976年 島根県
素戔嗚尊が出雲国に降られた時、頭も尾も8つに裂け、身には檜、杉の木が生え、長さは8つの谷にわたる大蛇が国の神の女を呑もうとしていたので、尊は怒り、十握剣で大蛇をずたずたにお斬りになったところ、中の尾を斬ったら剣の歯がこぼれた。怪しんでご覧になると、大蛇の尾の中に剣があった。不思議な物なので天照大神に献上された。その名を天の叢雲という。後の草薙剣はこれである。
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カミソクイシ
1975年 群馬県
上州榛名山にある神足石は1尺4、5、6、7寸ある。足の跡が1足半、あざやかに付いている。これは権現の御足の跡であるという。
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オオオトコ,ヤマノヌシ
1976年 新潟県
槍が上手な狩の名人が、御神楽岳のおりんという場所に出かけたところ、夕方になって迷ってしまった。煙草を一服していたら、6尺(180㎝)もある化物が出てきた。「何処から来た」と聞かれたので、狩に来て迷ったと言ったら、「ここは人間の来るところではない。すぐ帰れ。俺に会ったことをしゃべったら、命は貰う」と言われた。狩の名人はそこを立ち去って家に帰り、このことは長らく黙っていたが、臨終の床で周りの人に始めて明かした。この大男は山の主だったのだろう。
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カイブツ,マンダラ
1915年 神奈川県
昔、善波太郎という勇士が空中を飛びまわる怪物を善波峠で射落とした。怪物の正体は日向山霊山寺に伝えられていた希代の曼荼羅だった。矢の落ちたところを矢先という。
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ヤマンバ
1932年 愛知県
文明年間のある8月の夜、郷士が犬を連れ狩りに出た。犬が騒ぐので弓を用意しながら尾張富士の頂上の本宮の社へ出た。そこには身の丈1丈あろうと思われる大女が拝殿に向かって立っていた。矢で射ると地が揺らぎ、不気味な風が吹き、血の跡を残し女の姿はなくなった。その跡を追うと知り合いの家へ続いていた。何か変わった事はないかと問うと、妻が今暁から病気であるという。寝床を確認すると姿は無く、和歌が書き付けられていた。
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イシ
1929年 大分県
倉木山の麓に2丈余りの巨石がある。昔、村人がある所から帰るとき、草履にはさんだ小石が取れず、不思議に思い、袂に入れて持ち帰った。袂から出すと鶏卵程の太さになっており、驚いて石を山の麓に置くと、年々太り今のようになった。
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ハクハツノニョニン
1961年 山梨県
高前寺の梵鐘は一名横取りの梵鐘といい、日蓮宗に信仰のある富豪が奉納したものであるが、完成した後富士川の鰍沢から身延山を目指しての下りの船で天神ヶ滝の難所を過ぎて鴨狩に近付いたときに奇石に座礁した。この巌に竜波穴と称する謎の巌谷があり、難破の彼方に白髪の女人が現れて申すには、梵鐘は近くの寺に納めて、身延山奉納は改めてみてはどうかという意味だった。それにより、高前寺に納めたため、横取りの梵鐘という。
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カリヤスミョウジン
1956年 宮城県
もと赤沼大明神といって沼のほとりに祀られた水神。昔、身に錦をまとい、宝冠を頂いた気高い1人の女行者が村に来て、一夜の宿りを乞うたが、見慣れぬ高貴な姿の上、出産間近い身重な様子を見て宿を貸す者がない。女が軒の下でもいいからと頼むと、年老いた夫婦が哀れに思って世話をしてやり、経塚で子を産んだ。この子は神であった。刈安草を敷いて生まれたので刈安明神という。このあたりは刈安草が多く、これを染料としたものは、他所のものと比べ甚だ佳品である。
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コメ
1979年 兵庫県
神部にある伊和大明神に、3寸(約10cm)の米が宝物として納められている。これは神代の種と言い伝えている。故老が言うには、これは風破壊山の頂上に生じた稲だという。
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ユメ,ハチ
1937年
九州のほうでは、日向の外録の金山を開いた三弥大蓋という人の出世譚として伝えられている。越後では間瀬村の仁助という長者の話だといい、夢の峰はすなわち、四十九里の波の上を渡って佐渡の榎木谷の正光寺の庭で黄金の壷を捜しあてたことになっている。
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