〔イワトサンコウグウ〕,アオソジンジャ 1956年 宮城県 常陸坊は、平泉にいたとき衣川の上流で一老翁の家に泊り、赤魚という美味な魚を馳走になってから不老不死の仙人となった。政宗から岩出山城に召され、藤原秀衡のことを物語り、養老の田をやろうというのを断って行くところを知らなかった。後に清悦仙人と名乗り、いくつかの話が伝わる。定義は平貞能、青麻は源氏の常陸坊が開祖なので、一年のうちに両方参詣するとご利益がないという。
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〔イワトサンコウグウ〕,アオソジンジャ 1956年 宮城県 天和の頃(1681~84)、岩切の久作という正直者が眼を病んで失明しかけたとき、山中で会った白髪の翁に治してもらった。2度目に会ったときに名を問うと、九郎判官義経公の家来常陸坊海尊、今清悦という、と答え、われ常に日月星を念ずるゆえ、今よりここを岩戸三光宮と申せといって岩窟に入った。
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ヤコ 1973年 鹿児島県 野狐がいたが、「日清日露戦争に行ってしまった」という者もいるように、全く見つからなくなった。
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〔イワトサンコウグウ〕,アオソジンジャ 1956年 宮城県 岩切の親孝行な樵夫が母の中気を治したいと思っていたところ、山中で清悦仙人に会ったので伺いを立てたら、食事に桑の箸を用いると治ると教えられ、中気が治ったといわれる。
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タタリ 1974年 福島県 奥州菊田郡泉村に判官屋敷という築地の跡がある。その中を耕作すると祟りがあるという。これは磐城判官だった正氏という人が住んでいたところだという。
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ヒタチボウカイソンセンニン,シイラビクニ 1931年 岩手県 文治4年の夏、平泉に釣りに出かけたときに老人がやってきて、洞窟の中で真っ赤な魚を馳走された。いっしょにいた五郎三郎はその肉を食べずに持って帰った。五郎三郎の娘で6歳になるシイラがその肉を食べたがり、親のいいつけにそむいて食べてしまった。それから後、シイラはいつまでたっても死なず、200年ほど前に比丘尼になったが、今はどこにいるかわからない。この老人は海尊仙人であったという。
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(タヌキ) 1938年 福島県 ある人が友達と釣りに行っていたところ、ある人の家で婆さんがその友達の声を聞いたが、その頃二人は釣りをしていたという。(片目の狸が化けたのだろう。)
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セイタムジナ,ヒノタマ 1991年 石川県 清太という者が夜遅くカイケという昼なお暗い場所を通ったら、火の玉が出ては消え、そこから女が現れて清太を見つめた。脇差で切りつけると石にあたった音がして、火の玉も女も消えた。脇差は三寸から先が折れていた。
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ドキョウ 1974年 円久と広清の両人は死後数日になっても読経の声が聞こえていたという。
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サカサマツ 1967年 福島県 磐城判官が奥州へ落ち延びて行く時の杖が成木したというさかさ松がある。
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ニクショク 1974年 東京都 寛永5年、伊勢参宮した者が帰路三州岡崎で鹿肉を食べた。帰宅後飯を食べなくなり、虫を掘り出して食べていた。後に堤に捨てられて、猫・犬・鼠などの死体を食べるようになった。
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カゲキヨサン,(ゾクシン) 1960年 愛媛県 景清さんは、神社の境内に祀られている小祠で、俗にカゲキヨサンという。眼病の神様として信仰されている。
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テング 1940年 福井県 日清戦争終了後に、天狗さんが戦場で働いてくれたのだとして、赤飯と酒を供えてお礼参りをした。神社の鳥居先にある杉には天狗さんが住んでいるとされている。もしこれを切ると、血が出るといわれている。
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タタリ,(シンシノトリ) 1974年 熊本県 球磨川を下る途中に神の瀬の岩門というところがある。その洞窟にはここでしか生息していない一本足の鳥がいる。土地の者はこの鳥を神使としており、捕獲すると村に祟りが起きるといって恐れている。またその洞窟にある水を飲むと万病を治し、不老長寿になると村人は語る。
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ヒタチボウカイソンセンニン 1931年 福島県 海尊は源平時代の人である。天正のころまで400年近く生きていたといわれている。菜飯を食べていた天海僧正に枸杞飯を食べさせたのは残夢であるが、これも海尊であるとされている。天正から130年ほど後の正徳年中の頃にいた不思議な老人は判官の話を詳しく知っており、残月と名乗っていたが、これも海尊であったという。
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〔イキイシデンセツ〕 1986年 大分県 石が生きている。
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ケンムン 1968年 鹿児島県 夜釣りに行った人の話によると、その日は波が出ていて大漁が見込まれた。しかし結果は1匹も釣れない。これはケンムンの仕業ではないかと言われた。
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キツネ 1956年 宮城県 明治・大正の頃に狐に化かされて凍死しかけた者,または化かされたという者が今も生きている。しかし近年,化かされた話はほとんど聞かれなくなった。
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イシノホトケサマ 1943年 愛知県 釣り好きのじいさんがいた。ある日寺の裏の池で釣りをしていたが、いっこうにかからない。しばらくして手応えがあったので引くと、ちっとも動かない。引き上げると石がかかっていた。不思議なこともあると思って持って帰り、よく見ると親鸞上人の姿にそっくりだった。それで、仏様にあまりの殺生好きを諭されたのだと思って、それ以来ぱったりと釣りを止めた。
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ハクユウシ 1931年 京都府 京都の白川奥には白幽子という超長寿者がいた。380歳であったと伝えられている。
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オンナ 1996年 鹿児島県 夜釣りをしていると海から女が上がってきて杓を貸せといってくることがあるので夜釣りはしない。もしそういうことがあったときには底の無いものを貸した。
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